ＣＧサブストーリー
早坂未森さんから頂いた真帆子ちゃん＆叶花ちゃんのイラストをご覧になった、みんくファンクラブのおんじ会長より、次のようなメッセージが届きました。
「未森さんの真帆子と叶花ちゃんの絵を見て、笑顔の真帆子ちゃんと対照に、ちょっと微妙な表情が、とうっても惹かれるモノがあります。
大きめのＹシャツがつい男物を発想して、うーん。なぜか、こんな話になりました。」
何だろうと思って読んで見ると、早坂未森さんが描かれた真帆子ちゃんと叶花ちゃんにまつわるサブストーリーでした。「ちょっと問題作？」とおんじさんが弁解なさってましたが…………う〜〜みゅ（＾＾；； というわけで、載せちゃいます（爆）。
「むーん、真帆子と叶花って仲いいじゃん」（作：みんくファンクラブ会長 おんじさん）
※おことわり：原文の人称・呼称について、若干わかりづらい点を加筆修正しております。（ｂｙ白石由里）
「じゃあ、またね。Ｍｉｎｋ」
「うん、先に帰るね、叶花ちゃんに真帆子ちゃん。」
ちょっとだけ郊外の撮影現場の収録が終わり。人気のない場所からＭｉｎｋは跳んで帰った。
見学として付き添っていたあたしと真帆子も帰る事にした。
今朝の雨で、ところどころに水たまりが出来ている。
脇道から、広い道に出た。その瞬間。
「ビシャッ！！」
一台の車がはねた水があたしと真帆子にかかった。
「コラー！！」
あたしは叫んだ。
その車は少し先に止り、中からサングラスをかけた顔がこちらを向いた。
「あんたのせいでずぶ濡れよ！」
こんどは、真帆子がかみつく。
その車はゆっくりとバックで戻ってくる。そして、あたし達の前で止まった。
水たまりのところで、案の定、泥水がまたかかる。
「あんたねえ〜」
「こいつは〜」
車の運転手に対してのあたしと真帆子の怒りが爆発する。
いったい誰よ？なんか見たことのある車だけど。
「やあ、すまない事をしたね」
中からサングラスを付けた男がでてきた。
「これ、見てよ、あんたのせいよ」
文句をぶつけようとした途中で、真帆子があたしの口をふさいだ。
「むに、はむんの？」
「イリヤくんだよ」
「むへ」
その男はサングラスを取った、イリヤだった。
「君たちは、たしかＭｉｎｋと一緒にいた、真帆子ちゃんとえっと叶花ちゃん」
「はい、そうですイリヤくん」
私の口を押さえたままなのを忘れた真帆子はイリヤに見惚れている。
やっとの事で、真帆子の手をほどいたあたしは、
「ちょっと、この服どうしてくれんのよ！」
「すまない、おわびに服を買ってあげるよ、さ、車に乗って。」
「はい、乗ります！」
うかれた真帆子が喜々として乗る。あたしも無理矢理ひっぱりこまれた。
イリヤが車をだす。
「どんな服の系統がいい？」
「イリヤくんが選ぶならどこだっていいです」
いっちゃった真帆子にまかしていては話が進まない。
あたしは腹を立てているんだ。
真帆子の自由を奪ってから、かみついた。
「イリヤさんは、代わりの服を弁償すれば済ませれると思っているようですが、この服とか、お気に入りなんです。お金の問題じゃないんですよ！」
あたしは、服で弁償は、こんなやつに、金の借りを作るみたいでイヤな感じがした。
「それじゃ、どうすればいいのかな」
「家まで送ってくれればいいです」
「それじゃ、落ちなくなるんじゃないかな、速く洗わないと」
それはそうなのだが。
「どう、あと十分ほどで、俺の家につくから、そこで洗えよ。」
「イリヤくんの家、行く行く！」
あたしの拘束から逃れた真帆子が、さっきより目を輝かせて言った。
「よし、決まりだね」
ほどなくして、億ションらしそうな、マンションについた。
エレベーターで上がる。
真帆子がイリヤと会話をしている。
あたしは出来るだけ目を会わさない事にしていた。
イリヤの部屋に入る。
「どうぞ、右が、シャワーだよ。横に全自動洗濯機があるよ」
「きゃー、イリヤの部屋だ〜。ひゃー」
真帆子は目的を忘れて、きょろきょろ部屋のなかを見回す。
男の一人暮らしにしては、整理されたきれいな部屋だ。ちょっと意外かな。
「真帆子、さっさと、服洗って出てくわよ」
真帆子を連れて、シャワーへ行く。その前に、必要なものは借りて。
カチッ。
扉の鍵をかける。
「ん、叶花。わざわざ鍵かけたの？イリヤだよ、あたしらをのぞきやしないって」
「そうは言っても、男だしね。タラシみたいだし。あんた見られてもいいの？」
「うーん、イリヤならいいかも。」
そんな会話をしながら、服を脱いで、洗濯機に入れる。
「実は、叶花あんた、イリヤの事、意識しているんじゃ。」
「バーカ。あたしたちのＭｉｎｋにも手をだすような奴よ。相手にするわけないでしょ」
洗剤を入れてと、何、柔らか仕上げ用とか、洗剤の種類が豊富だ。この家。
イリヤって洗剤マニア？ともかく一番ふさわしいのを使う。
「乾燥まで含めると30分以上かかるね。ま、浴びよ」
シャワーをあびてちょっとスッキリする。
「広くて、いいよね、ココ」
髪を乾かしながら、フロ場の感想などを言いあう。
着替えはないので、イリヤのＹシャツをひとまず着るしかない。
ダブダブだ。下はすっぽり膝が隠れる。
ま、あと20分程の辛抱だ。
鍵を開けて出てみると、リビングで、イリヤが小猫にミルクをあげている。
「きゃー、猫。かわいい。イリヤくんが飼っているの？」
真帆子がさっさとイリヤに近寄る。早い。
「この間、拾ってね。ちょっと変わってるんだ。」
「この、ミルク、ピンク色してる」
「そう、イチゴミルクが好きなんだぜ」
なぬ、イチゴミルクだと、猫のくせにあたしと同じものが好きなんて。
どんな猫か見ようと、視線を動かした。
雑種みたいだ。その猫をイリヤがやさしく撫でている。
その猫に対する、今までに見たことのない顔にドキッとした。
さっきまで、あんなに腹をたててたのに。
「ねえ、この猫の名前は？」
真帆子がたずねる。
「うーん、まだ決めてないんだ。結構、気が強いし、気にいらない名前だとひっかくし」
「叶花、あんた、そんな入り口にいないで、来てみなさいよ、かわいいわよ」
ニャン！
猫が鳴いた。
「ん、かのか」イリヤが呼ぶ。
にゃあ。猫が返事をする。
「そうか、気にいったか、じゃあ かのか だ、お前は。」
「ちょ、ちょっと何であたしの名前をかってに猫につけているのよ」
「ごめん、ごめん。でも、コイツが気に入ったみたいだからさ」
「かのか」「にゃあ」
あどけない顔してイリヤと猫は、あたしに笑顔を向けた。
「う〜ん」あたしはとまどうしかなかった。
＃あの表情、イリヤってかわいいかもね。
仕方なく、あたしらは服が乾くまで、かのかと遊ぶ事になった。
イリヤは、あたし達用に飲み物を出してくれた。
それを、飲み終わる頃には乾燥が終わったようだ。
家まで送るというイリヤの提案は、真帆子を押さえこんで断った。
でも、またかのかに会いに来るという約束はしたけどね。
帰りの電車では、真帆子はさっきの出来事を思いだして悦に入っている。
あたしは、イリヤの事、ないしょ だよ。
でも、みんくは守るからね！
いかがでしたか？
あのイラストからここまで想像なさるおんじ会長、すごいです（爆）。
もしよろしければ、おんじ会長までご感想をお送り下さいませ。