「電脳少女☆Ｍｉｎｋ」全話解説（通常版）
コミックス第４巻分

ここには第１５話〜第１９話分が掲載されています。

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第１５話「スキャンダルにご用心２」（なかよし２００１年１月号掲載）

「なかよし新聞」によれば、Ｍｉｎｋちゃんのファーストアルバム「ｆｉｒｓｔ ｋｉｓｓ」が発売というニュース！！！　待ちに待ったＭｉｎｋちゃんのアルバムです！！！　これはもう、ファンの皆様はチェックするしかありません。肘をついてこちらを向いて微笑むジャケットのＭｉｎｋちゃんに萌爆ぶっこかれた皆様も多いことでしょう。全体的にピンクの色彩が、Ｍｉｎｋちゃんのらぶりぃなイメージにぴったりです☆　のっけからとってもごろごろしまくりな話題ですねっ！！！

さて、今月は、不安げに祈るように歌うＭｉｎｋちゃんとモッくんの大アップがトビラです。いつもよりちょっとフリルの多い衣装がこれまたらぶりぃです。「この歌にのって、とどけ、あなたへの思い…」というアオリ文句が、Ｍｉｎｋちゃんの揺れ動く切ない心理を直接に表していて、こっちまでついつい胸キュンになってしまいますね。

前回、イリヤとたまたま抱き合ったところをジョニ田に隠し撮りされてしまったＭｉｎｋちゃん。「タレント潰しのジョニー」の異名を持つジョニ田のことです。今後のＭｉｎｋちゃんがどうなってしまうのか、先月号はもう気が気ではありませんでしたが、やはりその心配は、今月号で現実のものとなってしまいました。単に、イリヤとＭｉｎｋちゃんの「熱愛」というだけでなく、バードミュージックの戦略、Ｍｉｎｋちゃんの売名行為という、濡れ衣までネツゾウされてしまいました。一体Ｍｉｎｋちゃんが、モッくんが、そしてイリヤがどうなってしまうのか？　いきなりショッキングな始まりです。

さて、この記事を読んで黙っていないのが、カリスマアーティストのイリヤくんを熱烈に支持するファンたちです。イリヤにお熱なファンたちが、バードミュージックのビルの前で猛烈な抗議行動を起こします。Ｍｉｎｋちゃんがイリヤにプロデュースされていた頃から、２人の関係はいろいろ噂されていたはずなのですが、いざスキャンダルとなってしまうと妙に騒ぎ出すというファン心理。本当にイリヤが好きなのか？…と、問いただしたくなってしまいますね。それはともかく、バードミュージックは、イリヤファンのおんなのこたちの抗議とマスコミ連中の取材とがつめかけ、大パニック。しかも、ひっきりなしに電話とファックスが押し寄せ、その応対には有香ちゃんが駆り出されている始末。仮にもアイドルの有香ちゃんがこんなことをさせられているというのが、バードミュージックの零細企業＆人手不足ぶりをよく表していて、つい苦笑せざるを得ません。こんな会社の一大事な時に、社長（つまりモッくんのパパ）は一体何をやっているのでしょうか？？？

さて、そんなＭｉｎｋちゃんのスキャンダルをあざ笑うのが、あずみんです。これで、大晦日の「プラチナディスク最優秀新人賞」は自分のものであると声高らかによろこんでいます。しかし、ジョニ田にも突っ込まれているとおり、あずみんは道を誤っているのですが、そのことには気がついていません。アイドルとしての真の価値は、自分の実力だけで勝ち進むことなのです。他人のスキャンダルのおかげで間接的に勝ち進むということだけを続けてしまうようでは、いずれあずみんの芸能人生命も絶えてしまうことでしょう。あずみんは元々「トップアイドル」としての潜在的な実力をきちんと持っている娘なのですし、もっと自分のプライドをしっかりもって、正々堂々と勝負してほしいものなのですが…。ジョニ田がターゲットをあずみんではなくＭｉｎｋちゃんに選んだのも、なんとなくわかる気がします。ジョニ田は、あずみんのこういう本質的なアイドルとしての欠点を無意識のうちに見ぬいているのかもしれませんね。

「ＷＥＥＫＬＹ　ＳＣＯＯＰ」を読んで怒りまくる叶花ちゃん＆真帆子ちゃん＆オムくん。一方みんくちゃんは、おそらくイリヤファンからの「プレゼント」と思われる、ビックリ箱風のおもちゃに見事に顔を殴られてしまいます。この２コマのみんくちゃん、コミカルに描かれていて、「うるる〜〜〜」な表情にもある種のかわいらしさは感じるのですが、それだけに痛々しさだけがより強く迫ってきて、読んでいて思わず涙が出てきてしまいます。もちろん、みんくちゃんは黙っていません。携帯を掲げて「怒りの変身」を行います。なんだかよくわからないセーラー服風の衣装と☆の中に「Ｍ」と書いてある胸のマークが、妙にヘンチクリンですが、一部のファンの方には萌えもえなシーンなのかもしれません。萌えといえば、Ｍｉｎｋちゃんの変身を手をとりあって呆然としながら見ている叶花ちゃんと真帆子ちゃんの様子が、密かにらぶりぃで萌えもえです。手を取り合っているあたりで、アルワナ王国版「特別篇」の二人を思い出された方もいらっしゃるのではないでしょうか？　怒りを胸に出版社へ向かったＭｉｎｋちゃんですが、その怒りは、先ほどのビックリ箱でもないし、まして自分がスキャンダルにされたことでもありませんでした。Ｍｉｎｋちゃんが怒っているのは、バードミュージック、いや、モッくんが侮辱されたことでした。Ｍｉｎｋ（みんく）ちゃんの行動原理は、あくまでモッくんへの想いにあるのです。思えば、Ｍｉｎｋちゃんが移籍の決心をしたのも、モッくんのためを考えてのことでした。みんくちゃんという娘は、他人のことを第一に思いやる娘なのでしょう。ましてその対象が、恋する男の子のためならば、尚更です。あらためてみんくちゃんのモッくんへの想いの深さ、そして健気さを知ることができます。しかし、みんくちゃんは、本当はもっと自分自身を大切にするべきなのです。モッくんのことを思いやるのはそれはそれで良いことですが、それ以上に、自分の意志を大切にし、自分自身を大切にしなければならないのです。「自分さえ犠牲になれば…」という考え方は、実は決して他人のためにはなりえない、そのことにみんくちゃんは気がついていないのです。今回のスキャンダル事件も、もとを正せば実は、「先輩のために自分が移籍すれば…」という事故犠牲的な考え方でヤケになったＭｉｎｋちゃんが引き起こした事件でもあるのです。

一方、イリヤは事務所で説教されていました。事務所側にしてみれば、「ＧＩＬ」も立ち上げ、イリヤがさらに売れはじめようとしているところでの今回の騒動ですから、大変に不愉快な話なのです。どうにかイリヤの件については、スキャンダルとならないように、事務所側がかなり巧みに手を回していたようですね。この辺り、イリヤの事務所とバードミュージックの台所事情の差がシビアにみえています。それにしても、イリヤ側の事務所にＭｉｎｋちゃんファン側からの抗議行動が無いというのも、なんとなくおかしな気はしますが…？我々３９０万人のＭｉｎｋちゃんファン一同も、Ｍｉｎｋちゃんを守るべく、今こそ立ちあがらねばなりません！！　さてイリヤは、自分のほう「だけ」がスキャンダルを免れたこと、そして、自分の事務所が金にモノを言わせてＭｉｎｋちゃん獲得に乗り出している事実を知って、抗議します。このことから、イリヤはどうやら本気でＭｉｎｋちゃんに惚れこんだらしいことがここでわかります。イリヤは謹慎を命じられてしまいますが、今後イリヤがどう出てくるかも気になるところです。事務所側は、スキャンダルに巻き込まれたＭｉｎｋちゃんを、それでもなお引き続き獲得しようと企んでいるようです。ここからも、Ｍｉｎｋちゃんのアイドルとしての市場価値の高さが伺われます。あずみんの市場価値がどの程度なのかも、気になるところですね。

さて、単身で出版社の「文文社」に乗り込むＭｉｎｋちゃん。モッくんの汚名を晴らしたいという想いだけでやってきたわけですが、アイドルが単身で出版社に乗り込むということの危険性に気がついていないのでしょうか？　この意味でＭｉｎｋちゃんにはまだアイドルとしての「自覚」が無いようです。思えば、イリヤとのスキャンダルをゲットされてしまったというのも、この「自覚」の無さが原因と考えることもできるでしょう。ただ一つ、モッくんへの想いだけが、Ｍｉｎｋちゃんを今まで動かしてきた行動原理とも言えます。だとしたら、「移籍」することが自分の「Ｍｉｎｋ」としての存在を根本から突き崩すことになる点に、みんくちゃんは気がつかなければなりません。さて、ジョニ田はこの出版社にいました。ジョニ田はフリーではなく、案外この出版社の社員という可能性もありますね。自分をストーカーのようにつけまわしたことのあるジョニ田を相手に、果敢にもＭｉｎｋちゃんはこわがらずに挑みかかります。身構えるシーンが密かにちょっと可愛らしいですね。Ｍｉｎｋちゃんは、決してモッくんが「戦略」で移籍をさせようとしたんじゃないことを必死で訴えます。モッくんは決して、そんなことをしないということを。モッくんはまわりのことを、そしてＭｉｎｋちゃんのことを思って…ということを。そして、気がつきはじめるのです。モッくんが移籍をＯＫしたのは、実はバードミュージックのためではなく、他ならぬＭｉｎｋちゃん自身のためにだったということも…。気がつきはじめたＭｉｎｋちゃんは、胸がときめきはじめます。とにかく、モッくんの濡れ衣を晴らさねばならない…。その時「撤回してくださいっ」と同時に叫んだのは、なんとモッくんでした。モッくんはモッくんで、Ｍｉｎｋちゃんがイリヤを利用したように書いた記事に抗議をしに来たのです。Ｍｉｎｋちゃんがそんな娘じゃないことを、誰よりもよく知ってるモッくんは、必死で訴えます。そんなモッくんの叫びを聴き、Ｍｉｎｋちゃんの心の中に、モッくんへの愛しい想いが燃え上がるのです。

文文社員の沈黙に、後ろを振り返ったモッくんは、Ｍｉｎｋちゃんと御対面してしまいます。お互いに真っ赤になるＭｉｎｋちゃんとモッくん。モッくんは「Ｍｉｎｋ“さん”」と、思わず“さん”づけ…。あきれるジョニ田をそっちの気で、つい照れ隠しに口ゲンカするＭｉｎｋちゃんとモッくん。互いへの想いだけでつい「飛んで火に入る夏の虫」となったお互いに対し、お互いがお互いを責める…。なんだか、ちょっと微笑ましい光景かもしれません。やはりこの２人、「アイドル」および「社長代理」としての自覚に欠けてますね☆　モッくんが自分と同じことを考えて文文社に抗議しに来た…。そう考えたとき、Ｍｉｎｋちゃんは熱い想いで胸がいっぱいになります。しかし同時に、モッくんの真意もはかりかね、「こわい」という気持ちも出てきてしまいます。このＭｉｎｋちゃんの震える心、なんだか、こっちまでシンクロしてしまうと、胸がキュンとなってしまいますね。

ちょっと切なくて、そして、甘さが隠し味なつかのまの時間…。しかしその時間は、記者たちが押し寄せてぶち壊されてしまいます。Ｍｉｎｋちゃんの手を引いてモッくんは逃げ出します。目の前に立ちはだかる鉄柵。しかし、モッくんは、気合でＭｉｎｋちゃんを抱えながら、身長よりも高い鉄柵を腕力で飛び越えてしまうのです。久しぶりのモッくんとの「二人っきり」な時間…。Ｍｉｎｋちゃんは、追われているという状況もつい忘れて、笑いだしてしまいます。モッくん確かに繋がっている手…。Ｍｉｎｋちゃんは、久々にホッとしたのかもしれません。こんな状況で笑ってしまう自分に対してでしょうか？　それとも、今日の自分たちの行動に対してでしょうか？　「バカかも…」という、微笑ましい言葉が、ついＭｉｎｋちゃんの胸によぎります。いずれにしても、久しぶりに心の通った自分たちがいる…。そのことにＭｉｎｋちゃんは、心の安らぎを取り戻すのです。

Ｍｉｎｋちゃんに対する取材と嫌がらせはエスカレートし、事務所のガラスが割られたりするなど、状況は決して穏やかではありません。「ガキのくせに」「ぺったんこーーっっ」などという下品な野次まで飛び出します。Ｍｉｎｋちゃんのイメージは、いずれにしても、ガキっぽい印象があるようですね。そこのところは、Ｍｉｎｋちゃんのあどけない可愛らしさの裏づけでもあるのかもしれません。悪口をあからさまに言われたＭｉｎｋちゃん。しかし、めげません。アイドルとしての経験、最近のいやがらせ、そしてモッくんへの想いがＭｉｎｋちゃんを強くしたのでしょうか？　逆にイリヤファンのおんなのこたちの前で自分がＣＭ出演している「パルフェシリーズ」のコスメの宣伝をして、対抗してやります。ＷＡＮＮＡ−ＢＥを手に入れる以前のみんくちゃんだったら、こんな状況に陥ったら、きっと泣くだけで何もできなかったのかもしれません。しかし、みんくちゃんは、モッくんが言うとおり、強くなりました。非常事態のなかで生まれた、ほのかな心のふれあい…。そして、「オレがいなくてもだいじょうぶなんだな…」と、モッくんは寂しそうにつぶやきます。しかし、それは違うのです。モッくんへの想いがあったからこそ、Ｍｉｎｋちゃんはアイドルとしてやってこられたし、強くもなれたのです。移籍する決心だって、実はモッくんを想うからこそ、決心できたのです。モッくんも、そしてＭｉｎｋ（みんく）ちゃん自身も、そのことに気がついていません。Ｍｉｎｋちゃんは、モッくんに心配を、そして「迷惑」をかけたくなくて、移籍の悲しみの涙を必死にこらえます。モッくんに迷惑をかけないことがモッくんのためだと思っているＭｉｎｋちゃん。でも、それは本当なのでしょうか？？？

さて、大みそかの「日本プラチナディスク大賞」のステージ。こんなに大きな舞台に立つまでに成長したＭｉｎｋちゃんに、我々３９０万人のＭｉｎｋちゃんファンは、一斉に目頭が熱くなることでしょう。この日のＭｉｎｋちゃんの衣装、すっきりした上半身に、スカートの可愛らしさが対照的な目を引く衣装です。大きな舞台を不安げにみつけるＭｉｎｋちゃん。でも、モッくんが見てくれているからこそ、どうにか勇気を出してステージに立てるのです。ステージ周辺は、Ｍｉｎｋちゃんのせいでしょうか？　やたらと取材人がたくさんいて落ちつかない感じです。あずみんは、わざとらしく他人事のように迷惑がっています。わざとらしさと根拠のない自信に満ち溢れるあずみんに、さすがのジョニ田もあきれかえっています。有香ちゃんは、あずみんにもＭｉｎｋちゃんにも賞をとってほしいと、愛想をふりまきます。これはおそらく有香ちゃんの本心でしょう。この妙に無邪気で天然なあたり、有香ちゃんもアイドルの「自覚」ってやつに欠けているようですね。Ｍｉｎｋちゃんにとっては、賞はどうでもよいことでした。ただ、モッくんが見てくれる最後のステージという思いだけで、頭が一杯なのです。賞に無関心だというＭｉｎｋちゃんの態度を、あずみんは「ものすごい自信」と勘違いし、対抗意識を燃やします。ライバル意識は結構なのですが、もっとあずみんにも自分に自信をもって、堂々として欲しいと思うのは私だけでしょうか？

さて、記者連中は、テレビ本番直前と言う時に、相変わらずＭｉｎｋちゃんにせまってきます。実はあずみんの手引きのようです。記者たちを押さえて、モッくんはＭｉｎｋちゃんを逃がそうとします。しかしモッくんは、記者連中が誤って崩した資材の下敷きになってしまいます。モッくんはアタマを打ち、血を流して気を失ってしまいます。救急車で運ばれるモッくん。モッくんが見てくれている「最後のステージ」だったのが、Ｍｉｎｋちゃんは無情にもそのモッくんと引き離されてしまいます。「先輩−−−−っ！！」というＭｉｎｋちゃんの叫びとは無情に、本番が始まろうとしていました。

せっかく取り戻しかけたモッくんとＭｉｎｋちゃんの心の絆。しかし、思わぬアクシデントが二人を襲ってしまいました。モッくんのいないステージで、Ｍｉｎｋちゃんは歌うことができるのでしょうか？　ますます大激動のＭｉｎｋワールド。一体どうなってしまうのか？　ますます心配で目が離せません！！！

第１６話「プラチナ・ネットワーク」（なかよし２００１年２月号掲載）

プラチナディスク大賞の生放送本番の直前にモッくんが事故に遭うというトラブルで前回は終了しました。いつも見守ってくれるモッくんとまたしても引き離されてしまったＭｉｎｋちゃん。ただでさえスキャンダルにみまわれ、不安が一杯のこのステージにＭｉｎｋちゃんはたった一人で立ち向かえるのでしょうか？　心配なままこの１ヶ月を過ごされた読者の皆様も多かったのではないでしょうか？

ところで、今月号のトビラは、無数の「ｍｉｎｋ」の文字、そして、今までの連載に使われた代表的カラーイラスト（左より１９９９年１２月号表紙、同年１０月号トビラ、２０００年６月号トビラ、コミックス第１巻表紙）をバックにした、歌って踊るＭｉｎｋちゃんのイラストです。ブーツ姿が眩しく光っています。「光っていこう！」の元気な文字と一緒に、Ｍｉｎｋちゃんが張りきって踊っています。前回の不安をかき消そうとするようなこのイラスト。最優秀新人賞が我等のＭｉｎｋちゃんにもたらされるかが、とても気になってきます。

モッくんがいないまま、ついに本番が始まってしまいました。一人ぼっちで不安なＭｉｎｋちゃん。顔色も冴えません。賞は、ＣＤ売上、有線、カラオケチャート、そして視聴者の投票（電話、インターネット）により決まるというのです。リアルタイムの投票により決まると言う点では、現在スキャンダルの真っ只中に置かれているＭｉｎｋちゃんにとっては、とてつもなく不利な状況です。ただでさえこういった状況が不安なのに加え、いつも頼りにしている、いつも元気付けてくれる「先輩」がいないのです。Ｍｉｎｋちゃんは不安のあまり、震えてしまいます。そんな中、トップに歌うのは、最大のライバルのあずみんでした。曲は、Ｍｉｎｋちゃんの「Ｖｅｌｖｅｔ Ａｎｇｅｌ」とヒットチャートの順位を争ったあの曲「Ｗｉｔｈ」です。ヒットチャートでは「Ｖｅｌｖｅｔ　Ａｎｇｅｌ」に敗れて２位に甘んじたという経緯があり、Ｍｉｎｋちゃんがここでわずかにリードしているのですが、そんなハンデをものともせず、あずみんは自信たっぷりの笑顔を客席にふりまいて歌い始めます。ウィンクの可愛らしい輝く笑顔は、まさにトップアイドルとしての実力のあらわれです。そんなあずみんに、客席からのにぎやかな声援が送られます。

この華やかなステージの片隅で、Ｍｉｎｋちゃんは一人不安に震えていました。大晦日の大きなステージ。ただでさえ緊張する不安なステージ。しかも、スキャンダルという逆風の吹き荒れる嵐のステージ。そこに「先輩」はいない…。しかも、アタマにケガをし、血がたくさん出て病院に担ぎ込まれてしまったのです。モッくんについての心配、そして自分自身の不安とが大きくＭｉｎｋちゃんにのしかかります。イリヤはもしかしたらそんなＭｉｎｋちゃんのおかしな様子に気がついたのかもしれません。Ｍｉｎｋちゃんにイリヤは声をかけようとしますが、事務所の人間から自重するよう一喝されてしまいます。結局誰も支えてくれる人のいないまま、Ｍｉｎｋちゃんの出番が次第に近づいてきますが、Ｍｉｎｋちゃんは歌う自信を失いかけていました。そんな中、あずみんへの票はどんどん伸びていきました。大歓声の中で歌い終えたあずみん。どうみても、あずみんの新人賞受賞は確定的になってしまいました。ところでイリヤは、アルバム大賞を手に入れているようですが、これはＪＡＧＵＮＮＡの活動としての功績でしょう。さすがはカリスマアーティストのイリヤです

ダントツの票を得て、あずみんは勝ち誇ったような笑みをうかべてＭｉｎｋちゃんに「あなたの味方なんてだれもいないのよ！」とつぶやきます。不安なままステージに出たＭｉｎｋちゃんに、客席からは拍手が全くありませんでした。ただ、スキャンダルにまみれたアイドルにたいする冷たい視線とひそひそ声が、Ｍｉｎｋちゃんを出迎えたのです。そして、客席から「イリヤを返してよっ」という叫びとともに投げつけられたコーラの缶に、Ｍｉｎｋちゃんはステージで転んでしりもちをついてしまいました。世間の人たちをスキャンダルで敵に回し、移籍によって愛しい「先輩」からも離れてしまう…！！　Ｍｉｎｋちゃんは、自分が今ひとりぼっちになってしまったことを改めて思い知らされてしまいます。コーラの缶を投げたイリヤファンからは、さらにＭｉｎｋちゃんへの非難の叫びが追い討ちをかけます。もはやなすすべもなく震えるだけのＭｉｎｋちゃん…。

「うたえない…」と絶望しかけた時、Ｍｉｎｋちゃんの脳裏に浮かんだのは、自分を一喝したかつての「先輩」の姿でした。「Ｍｉｎｋはやることがあるだろう！！」というというその言葉は、ファーストコンサートの会場がみつからないという困難の最中にモッくんがＭｉｎｋちゃんに向かって発したあの言葉でした。自分のやるべきこと、それは、「笑ってること」…！！　クリスマスデビューの時の「社長代理命令」をきっとＭｉｎｋちゃんは、思い出したに違いありません。モッくんの言葉を胸に、客席に向かってＭｉｎｋちゃんは「にこっ」と、輝かしい天使の笑顔を披露しました。泣いて逃げるＭｉｎｋちゃんの姿を予想していた客席は唖然となります。そんな客席を知ってか知らぬか、Ｍｉｎｋちゃんは張りきって歌い出しました！！　自分のなすべきことを自覚したＭｉｎｋちゃんは、自分を取り戻したのです！！　そんなＭｉｎｋちゃんの元気が届いたのでしょうか？　モッくんは昏睡状態から目を覚ましたのです。マネージャーとしての自分の役割をモッくんは忘れていませんでした。脳しんとうを起こした自分の状況を省みずに、モッくんは無謀にも救急車を飛び降りると、Ｍｉｎｋちゃんの歌うステージへ向かうのでした。「脳しんとうが怖くてアイドルのマネージャーがやれるかっっ！！」と、モッくんは叫びます。期せずして同時に「自分の役割」を遂行するＭｉｎｋちゃんとモッくん。たとえ離れていても、二人の心は無意識のうちにシンクロしあっていたのです！！！

客席からは、相変わらず声援は送られません。しかし、Ｍｉｎｋちゃんは明るく快活に、客席に、視聴者に、そして全国３９０万人のＭｉｎｋちゃんファンにむかって、いや、全世界の人たちに向かって、最高の笑顔と踊りと歌声をサーヴィスするのです！！！　「あたしは　たったひとりでも　うたう　あなたのために　そしたら　ひとりじゃないよね　あなたに届くなら―――…」…という「Ｖｅｌｖｅｔ　Ａｎｇｅｌ」の歌詞は、まさに今のＭｉｎｋちゃんの本当の気持ちを偶然にも表現していました！！　たとえ客席から拍手が来なくても、たとえ票が１票も入らなくても、Ｍｉｎｋちゃんは、たとえひとりでも聴いてくれる人がいるならば、その人のために、その人に歌声を届けるために、笑顔で歌おうと決意したのです。Ｍｉｎｋちゃんは強くなりました。そして、そのＭｉｎｋちゃんを支えているのは、モッくんの言葉に喚起された、Ｍｉｎｋちゃんのプロ意識でした。そして何よりも、愛しい「先輩」への想いでもあったのです。自分の歌を聴いてくれる人がきっといる。そして、その人のために、自分の歌を届ける…！！！　Ｍｉｎｋちゃんの歌声は、みんなの一人一人の心に、確かに届いていました！！　Ｍｉｎｋちゃんのプロとしての歌声に、そして笑顔に、ステージを見守る全ての人が驚き、唖然とし、そして心を打たれたのです！！！　Ｍｉｎｋちゃんの票が、急激に伸びはじめていました。先ほどステージを襲った沈黙と冷ややかな視線は、いつしか声援に変わっていました！！！　客席が、そしてテレビの前の視聴者が、そしてオムくんも真帆子ちゃんも叶花ちゃんも、Ｍｉｎｋちゃんの天使の歌声に魅せられ、Ｍｉｎｋちゃんとのあたたかいネットワークを形成したのです！！！　そして、栄光の最優秀新人賞を受賞したのは、我等がＭｉｎｋちゃんだったのです！！！！！

ついにトップアイドルの座に登りつめたＭｉｎｋちゃん！　大きな賞の実感が沸かず、Ｍｉｎｋちゃんは声援の中で呆然としていました。そして、その喜びは、「先輩」へ向けての笑顔となっていました。ステージで受賞の喜びを誰に伝えるか問われ、Ｍｉｎｋちゃんは「マネージャーに……」と嬉し涙を浮かべてつぶやきます。舞台の裏でＭｉｎｋちゃんの受賞を喜ぶ真帆子ちゃんと叶花ちゃんの脇を、「やったー」と叫びながら見覚えのある姿が爆走して行きました。そして、転がりながらＭｉｎｋちゃんのいるステージに現れたのは、頭から血を流しながら駆けつけたマネージャーことモッくんでした。

Ｍｉｎｋちゃんは気がつきました。「先輩」が自分の背中に見たという天使の羽をくれるのは、他ならぬ「先輩」だということを。「あたしの羽をくれるのは　先輩なの」Ｍｉｎｋちゃんは初めて、自分の想いをモッくんに伝えます。今まで胸に秘めてきただけの自分の想い…。それをＭｉｎｋちゃんは、やっと言葉にしてモッくんに伝えました。まだまだ漠然とした抽象的な言葉でありながらも、Ｍｉｎｋちゃんは、自分の想いを表現したのです。受賞曲「Ｖｅｌｖｅｔ Ａｎｇｅｌ」を歌うために客席へ向かうＭｉｎｋちゃんにの背中を、モッくんは震える手で触れます。その瞬間、Ｍｉｎｋちゃんの背中には、一瞬「天使の羽」が現れたのです！！！！　これは、ＷＡＮＮＡ−ＢＥの力だったのでしょうか？　モッくんがくれた天使の羽だったのでしょうか？　それとも、Ｍｉｎｋちゃんを応援するみんながＭｉｎｋちゃんに贈った天使の羽だったのでしょうか？　いずれにしても、今ステージを観ていた全ての人に、その天使の羽は確かに見えたのです！！！！　その天使の羽に魅せられたイリヤは、どこか嬉しげな、そしてどこか寂しげな笑顔を浮かべながら、Ｍｉｎｋちゃんを見守りつつ、会場を去っていきました…。

さて、年もあけ、ロスへ向かうイリヤに、芸能レポーターたちは殺到します。ビッグアーティストであるイリヤの全米デビュー、そしてＭｉｎｋちゃんの移籍話に記者たちの関心は集中します。しかし、イリヤは移籍話を否定します。そればかりか、スキャンダルも含めて、移籍話などの一連の件を、全てＭｉｎｋちゃんのファーストアルバム用のプロモ撮影であるということにしてしまいます。その上、Ｍｉｎｋちゃんのファーストアルバム「ファースト・キス」の宣伝までちゃっかりしたうえで、イリヤはロスへ飛び立ってしまいました。プロデューサーとしてのイリヤのプロとしての一面が、サングラスをくわえながらウィンクする悩殺ショットに表現されています。イリヤの粋なはからいと、Ｍｉｎｋちゃんへの真心…。ステージでＭｉｎｋちゃんの天使の羽をみたイリヤは、もしかしたら、Ｍｉｎｋちゃんとモッくんの間の絆をあのステージで見たのでしょうか？　ただ、イリヤは、Ｍｉｎｋちゃんのプロデュースから手を引いたわけでもなさそうですし、Ｍｉｎｋちゃんのことを諦めたわけでもないのかもしれません。あらゆる謎を残してロスへ旅立ったイリヤ…。その胸にはどんな想いがあったのでしょうか？　

最優秀新人賞をＭｉｎｋちゃんに取られて気がおさまらないのがあずみんです。ジョニ田は今度はあずみんのスキャンダルを撮ると言ってますが、その相手を自分にするとか言ってるあたり、もしかしたらジョニ田は、今回のあずみんとの結託はまんざらではなかったのかもしれませんね。一方で、Ｍｉｎｋちゃんは、最優秀新人賞のおかげで仕事が増え、てんてこまいのようです。あまりの忙しさに目を回すＭｉｎｋちゃんの様子がらぶりぃですね♪　そして、お見舞いに行けないと泣いちゃうＭｉｎｋちゃんが、「ムカデ」状態なのも、皆様にとっては萌えもえなシーンではないでしょうか？　どうにか暇を作ってモッくんのお見舞いに行きたいＭｉｎｋちゃんは、コピーＭｉｎｋにその場を任せて病院へ行ってしまいます。初登場時は「成績が期待できない」というコピーでしたが、あれから代役をちゃんと果たせるまでに改良されたのでしょうか？　病院へ行ってみると、突然廊下を走ってきてＭｉｎｋちゃんにぶつかった人がいました。それは他ならぬモッくんでした。どうやらモッくんは、何度も逃げようとして、看護婦さんたちに心配をかけているようですね。本人が目の前にいるのも知らずについ「ウチのＭｉｎｋが心配で」とつぶやくモッくんですが、目の前にＭｉｎｋちゃん本人がいるとわかると途端に焦り出してしまいます。どうもモッくんは、Ｍｉｎｋちゃんへの素直な想いが表現できないようです。一方のＭｉｎｋちゃんは「ごめんなさい　……もう心配かけないから　しっかりする　あたし」と、涙ながらにつぶやきます。そして「だから…」と自分の想いを言いかけます。しかし、「そばにいて」の一言が声になりません。Ｍｉｎｋちゃんもモッくんも、お互いに対する想いをまだ口にすることができないのです。モッくんは「…やだね」とつぶやきます。「そばにいて」という願いを否定されたと思うＭｉｎｋちゃん。しかし、そうではありませんでした。「心配くらいさせてくれ」というモッくんの想いだったのです。決して一人じゃない。たとえ離れていても心は一緒。二人でつむぎ出してきた「運命共同体」は、たしかに、今、ここに、まぎれもなく存在しているのです。ほのかに心が通じ合う二人。しかし、その想いをまだストレートに表現できない二人…。見ていてもどかしいですが、しかし、モッくんとＭｉｎｋちゃんは、心のすれ違いを埋めて、再び心が通じ合ったようです。

こうして、今月号でＭｉｎｋちゃんは、ついにトップアイドルの座にのぼりつめました。今月号の最後には「芸能界編終了」「次号より新シリーズ」…などの気になる言葉が…！！！　今までの「電脳少女☆Ｍｉｎｋ」は、Ｍｉｎｋちゃんのデビューからトップアイドルにのぼりつめるまでの、アイドル・Ｍｉｎｋとしての成長物語であったと言えましょう。だとすると、今後展開される新シリーズは、いよいよ「みんく」ちゃんとしての恋のお話でしょうか？　はたまた時空管理法との絡みで未来人がやってくるお話でしょうか？　２１世紀早々に転換点を迎えるＭｉｎｋワールド。ますます目が離せませんね♪

第１７話「ロボット☆ウィルス☆大混乱」（なかよし２００１年３月号掲載）

先月号ではライバルのあずみんに勝ってプラチナディスク大賞で新人賞を取り、名実とともにトップアイドルの座に登りつめたＭｉｎｋちゃんでした♪　スキャンダルにも決着がつき、モッくんとも仲なおりしてますます信頼を深め合ったＭｉｎｋちゃん☆　ひとまず「芸能界編終了」とのことで、ストーリーが一段落ついた格好になりました。今月より新シリーズとのことです。一体どうなるのか、気になってドキ土器するところですね☆　なお、ひそかに今月のうるきゅーもチェックです。しっぽファンには見逃せない「あのセリフ」が出てきて爆笑モノです☆　今月のトビラ絵は、「キューティーロケットＭｉｎｋ号」なＭｉｎｋちゃん♪　ロケットにまたがって快活にポーズをとる姿がとってもらぶりぃです♪　カラートビラで無いのが残念ですが、「今いちばんホットな話題は、こ・の・子！」というアオリ文句がやたらとハイテンションで、新シリーズへの期待を持たせてくれます♪　そのうえ、「電脳少女☆Ｍｉｎｋ」の３巻が、４月６日に発売決定です♪　待望の第３巻発売のニュースは、何よりも嬉しいお知らせですねっ♪

冒頭からくしゃみをするみんくちゃんの顔の大アップで今月は始まります。どうやらみんくちゃん、軽く風邪をひいてしまっているようです。鼻をおさえてきょとんとしているみんくちゃんの表情が大変らぶりぃですし、また、みんくちゃんの着ている服の袖口と胸元が密かにふりふりで、これまた大変可愛らしいです♪ みんくちゃんって、本当にふりひら系がよく似合います♪ 大変萌えられた方も多いことでしょう♪

さて、みんくちゃんは、真帆子ちゃんと叶花ちゃんと一緒に、ロボットの博覧会にやってきていました。「ＲＯＢＯＴＩＡ」という名称が、某創作同●誌即売会の名称をもじったような感じで、その手の筋の方は思わず笑ってしまったかたもいらっしゃるのではないでしょうか？
会場には、たくさんのロボットがいっぱいです。「いーな ほしーな」と、叶花ちゃんがうっとりモード全開で眼をうるうるにして輝かせ、ロボットにごろごろと抱きつくという、見事な壊れっぷりを示しています。今までは、眼を「キラーン」と綾しく輝かせる叶花ちゃんが出てきたことはありますが、こんなふうに「違う世界」へイッてしまっている叶花ちゃんは初めてです♪ しかも、萌爆の対象が、なんと、ロボットです☆ ロボットくんが焦ってタテスジできてしまっています。あらためて「脳みそ数字でできてる人間」としての本領発揮とでもいうところでしょうか？ さらに隠し技に「ネコミミ」まで！！！！　もう、その筋のファンの方々にはたまらない演出ではないでしょうか！！？？　この叶花ちゃんの「新ネタ」に、新たに叶花ちゃん萌えの境地へと達した方々も多いのではないでしょうか？

叶花ちゃんのうっとりモードに輪をかけて激しいのが、みんくちゃんのお約束なうっとりモード全開です♪ 例によってモッくんに萌爆ぶっこいているみんくちゃんであり、すっかりお目目がうるうるモードです。そして、「なんだかこのまま告白しちゃってもいいくらいのフンイキだったし」「ひょっとして先輩だってあたしのこと……」などと、すっかり顔を「ぽ〜〜〜〜〜〜〜」と赤くしてときめいているみんくちゃんのドキ土器な様子がこれまたとびっきり可愛らしく、みんくちゃんファンの皆様は、ヤキモチをやきつつも萌えまくられたことでしょう。自分で言っておきながら、「なんて　やーーだーー」とか真帆子ちゃんをばむばむ叩くみんくちゃん♪　こんなふうに、今回のみんくちゃんは、あまりに萌爆が激しいあまり、宙に浮いてふわふわ飛んでいってしまっており、さっきまで壊れていた叶花ちゃんも我に返って「どこまでいくんだみんくは」と、ツッこんでいます。「こまっちゃうこまっちゃう」と、天使の羽根をまとってふわふわ飛んで行くみんくちゃんは、もう始末におえません☆　ばぶばむと叩かれてとばっちりをうけている真帆子ちゃんの様子が、思わず痛々しいくらいです♪　みんくちゃんの久々のこのらぶりぃな壊れっぷり♪　ここ数ヶ月、痛々しい展開が続いていただけに、本来のこの作品の楽しい雰囲気が戻ってきたという感じがして、一安心という感じですね♪

ところで、今回みんくちゃんたちがＲＯＢＯＴＩＡに来た理由は、別に叶花ちゃんに強引につきあわされたというわけでも無さそうです。ちょっと風邪を引いてるというのに、モッくんが関与しているというだけで、仕事を引き受けてしまうみんくちゃん。もう、恋する少女は誰にも止められないという感じですが、オムくんもあきれかえっていますね。「へーきへーき　バーチャル・アイドルがカゼひくわけないでしょ♪♪」と、みんくちゃんはのんきに言いますが、実際はどうなのでしょうか？　ともかくみんくちゃんは変身します。３人娘が陰に隠れて変身をするのですが、３人がこそこそかがみこんでいる姿がこれまたとっても可愛く、特にウィンクしながらパソコンを眺める叶花ちゃんが最高にまた萌えもえなのです♪　そういえば、叶花ちゃんや真帆子ちゃんがじっくりと描かれるのも、久しぶりな感じです。やはり「３人娘」が仲良くはしゃいでいる姿は、とってもらぶりぃで、見ているだけで楽しくなりますね♪

さて、今回のＭｉｎｋちゃんの衣装は、ＲＯＢＯＴＩＡを意識してか、なんとなく宇宙っぽいデザインという感じがします。星型のボタンとか、土星の輪をイメージしたような短ブーツの周囲のお飾り…といった衣装で、なんとなく元気というかやんちゃな感じの衣装です。もちろん、動きやすいようにハンドフリーのマイクを装備していることは言うまでもありません。Ｍｉｎｋちゃんも元気で無邪気な表情♪　ここのところ作品の雰囲気が重かっただけに、今回のＭｉｎｋちゃんのこのあかるく元気な表情は、本当に久しぶりですね♪　しかし、元気なのとは裏腹に、またしても大きくくしゃみをしてしまうＭｉｎｋちゃん☆　変身しても、カゼはやはりひいたままなのでしょうか？　

そんなＭｉｎｋちゃんの異変に、モッくんはやはりいち早く気がつきました。「熱は！？　はかったのか！？」とＭｉｎｋちゃんのほっぺを持ちながら額に手を当てるモッくん。もう、それだけでＭｉｎｋちゃんはドキ土器のメロメロです。「このまま気分わるいフリしちゃおーかな」などと、ズルイことまで考えてしまうＭｉｎｋちゃん、悪い子ですね☆　そんなドキ土器モードなＭｉｎｋちゃんを突然襲う「つーん」とした臭い…！　「のめ　なおるから」とモッくんが差し出したのは、ものすごい異臭を放つ謎の液体でした。なんでも、モッくんのおばあちゃんの特効薬だと言うのです。とりあえず口にするＭｉｎｋちゃん。しかしその正体は、イモリとヤモリとガラガラヘビと青汁……なんだか私も書いていて気分が悪くなってきました…（汗）。Ｍｉｎｋちゃんも「カゼがいい！　一生カゼでいさせて！！」と泣きながら懇願するほど、とんでもない含有ブツです。しかし、マネージャー魂に燃えるモッくんはＭｉｎｋちゃんに無理やり飲ませ、「根性でなおせ　十秒でなおせ」とムチャなことばかり言います。風邪はあったかくすれば治るとはいいますが、思いっきりだるま状態にされてしまったＭｉｎｋちゃん。さらにモッくん、「首にネギをまくといい」などと言い出すものですから、たまりません。Ｍｉｎｋちゃんは思わず逃げ出してしまいます。せっかくのうっとりモードも、あの不気味な薬とモッくんの大ボケで台無しですね☆　「ガラガラヘビガラガラヘビ…」とアタマの中がグルグル渦巻くＭｉｎｋちゃん。御愁傷さまです…。

Ｍｉｎｋちゃんはともかく、今度はオムくんがなんだか様子が変になっていました。「わかったー　かわいい女の子ロボットでも見つけたんでしょ」と、真帆子ちゃんにウリウリされているオムくんは、なんだか顔を赤くして元気がありません。確かに、一見恋するロボット…っていう感じです。オムくんを両手で抱える叶花ちゃんが密かに可愛いです♪　Ｍｉｎｋちゃんの想像する「オム子ちゃん」も、なんだか可愛いですね☆　しかし、どうも事態はそんなに穏やかではないようです。突然オムくんは奇妙な音声を発して暴走しだしました。そして、両目から綾しい光り「キュピーン」と放つのです。そしてその光りに当てられたロボットたちが、つられて暴走しだしてしまい、会場が大パニックに陥ってしまうのです。さすがの叶花ちゃんも、全く事態がわからずどうしようもありません。オムくんの　暴走を止めようと、Ｍｉｎｋちゃんは壊れまくったオムくんの手を掴むのですが、ここでとんでもないことがおこってしまいました！！！　オムくんは、会場にあったコンピュータのディスプレイに吸い込まれてしまい、それにつられて、オムくんの手を掴んでいたＭｉｎｋちゃんもまた、ディスプレイの中に吸い込まれてしまったのです！！！

Ｍｉｎｋちゃんが吸い込まれた先は、妙にだだっ広い空間でした。そして、そこでＭｉｎｋちゃんをうようよと待ちうけていたのは、悪魔の格好をした妙な連中でした。「ねーちゃんどこのコ？　どこのプログラム？」と、馴れ馴れしくＭｉｎｋちゃんにせまってきます。このナンパのしかたから、Ｍｉｎｋちゃんを何かのプログラムと勘違いしたようです。どうやらこの悪魔もどきたちは一種のプログラムのようです。Ｍｉｎｋちゃんは、どうも会場のメインコンピュータの中に入り込んでしまったようですね。しかも、なんと彼らは、コンピュータウィルスだというのです！！！　コンピュータウィルスもまたプログラムの一種ですから、Ｍｉｎｋちゃんを見かけて、プログラムだと思いこんだというのもうなずけます。そういえば「ＡＩが止まらない」というマンガがかつてありましたが、これはＡＩプログラムが実体化するという設定でした。Ｍｉｎｋちゃんがプログラム化してしまうという設定は、なんとなくこのマンガの逆パターンを連想してしまいます。もっとも、Ｍｉｎｋちゃんは「ＷＡＮＮＡ−ＢＥ」が作り出したバーチャルキャラですから、一種のプログラムと考えることも出来ます。だとすれば、プログラムであるウィルスたちがＭｉｎｋちゃんをプログラムだと認識した理由もわかりますし、Ｍｉｎｋちゃんがコンピュータの中に取り込まれてしまった理由もある程度納得もいきます。しかし、Ｍｉｎｋちゃんのもとになるみんくちゃんは、プログラムなどではなく、れっきとした生身の人間なのです。一体みんくちゃんの身体はどうなってしまったのか？　マンガで深いツッコミをしても仕方がありませんが、なんだか心配になってしまいますよね？

下手をすると全世界のネットワークを破壊するとすら言われるウィルスたちですが、なぜか緊迫感が無く、「あっ　いま　“そのワリにはゼンゼンコワないで”とか思ったやろ！？」とウィルスが自らツッコミを入れているくらいです。どういうわけかウィルスたちは関西弁をしゃべっていますが、このプログラムの製作者は、関西方面の人間なのでしょうか？　それとも…？　ともかくもウィルスたちは、オムくんを「人質」にしてしまいます。オムくんも一種のプログラムですから、ウィルスなどにつかまったらとんでもありません。抵抗もできずにただただ泣き叫ぶばかりです。ＲＯＢＯＴＩＡのショーをめちゃくちゃにしようとたくらむウィルスたち。ウィルスの製作者も、ショーを狙ってウィルスを送り込んだのでしょうか？　みんなが楽しみにしているショーをめちゃくちゃにしようとするウィルスたちに、Ｍｉｎｋちゃん怒りをあらわにしますが、オムくんも人質にとられ、為す術もありません。途方にくれるＭｉｎｋちゃんですが、そこで閃いたのは、モッくんが持ってきた「特効薬」でした。「ウィルス」であるから、風邪薬が効くと思ったのでしょうか？　なんだかとんでもない思い違いですが、なぜか特効薬を持ってきてしまっているＭｉｎｋちゃんは、やけのやんぱちになって、ウィルスをばら撒きます。ばら撒いている中身はガラガラヘビだったり青汁だったりととんでもないのですが、このウィルスをばら撒くべくジャンプするＭｉｎｋちゃんの格好が、これまたキュートで萌えてしまいますね☆

特効薬を浴びせられて一瞬ひるむウィルスたち。一見やっつけたかに見えましたが、そもそもプログラムに薬が効くわけがありません。もはや為す術もなく落ち込むＭｉｎｋちゃん…。しかしそこへ、どこからか声が聞こえます。「Ｍｉｎｋ！！」と親しげに呼びかけるその声。思わず「先輩」かと思ったＭｉｎｋちゃんでしたが、「機能（ファンクション）　ちゃんと使いこなしてよ」と呼びかけるその声は、モッくんとは違っていました。ですが、その声にヒントを得たＭｉｎｋちゃんは、ファンクションを使うべく「おねがいＮＥＴＷＯＲＫ」を起動させます。Ｍｉｎｋちゃんは一つの機能を見つけました！！　「消去！！」とＭｉｎｋちゃんが叫ぶと、ウィルスたちは一瞬にして消え去り、会場の混乱も同時におさまりました！！　そういえば、「おねがいＮＥＴＷＯＲＫ」が登場したころ、ファンクションリストの中に「ＤＥＬＥＴＥ」の文字があり、これは一体何の機能であろうかと論議を呼んだものでしたが、こういう使い方があったのですね☆　「消去！！」と携帯を掲げながら片足を挙げて叫ぶやんちゃな感じのＭｉｎｋちゃんが、とってもキュートで萌えもえです♪　「おねがいＮＥＴＷＯＲＫ」の登場も久しぶりであり、久々に「電脳少女」としての本領を発揮したＭｉｎｋちゃん♪　全国３９０万人のファンの皆様が待ち望んだ、久々の電脳なシーンでしょう♪　そしてさらに、「コンピュータもカゼには御用心（はぁと）」と言いながら、気分はすっかりナースなＭｉｎｋちゃん♪　でっかい注射器には「Ｍｉｎｋ印の特効薬」！！！！　この特効薬をＭｉｎｋちゃんにお注射されたい！！！…などと萌爆ぶっこかれたファンの皆様も大変多いことでしょう！！！　ギャグチックですが、かなり萌えもえなこのショットは、久々にふっきれた立川先生のギャグ＆萌爆センスがいかんなく発揮された快心のショットではないでしょうか！！！？？？

混乱の静まった会場では、Ｍｉｎｋちゃんのショーが始まっていました♪　「Ｌｅｔ’ｓ　ｇｏ　「活動（アクティブ）」！！」と、ファンクションを作動させてロボットと共に躍るＭｉｎｋちゃん♪　なぜロボットが一緒に動くのか？　観客たちは不思議な仕掛けだと思って驚いていますが、ＷＡＮＮＡ−ＢＥのファンクションを使って、ちょっと会場のコンピュータにハッキングをかけてロボットを躍らせているということなのでしょう。ロボットたちと一緒に快活に元気に思う存分歌いまくるＭｉｎｋちゃん♪　３９０万人のファンの皆様にとっても、ワクワクする快心のステージではないでしょうか？　Ｍｉｎｋちゃんの様子は、表情も明るく元気で、ここ何ヶ月かのハードな辛いストーリーを一気に吹き飛ばす勢いのある楽しいシーンとなっています♪　モッくんも「世界のアイドルにまたひとつ近づいたぞ」と実に満足げです。３９０万人のファンの皆様も大変満足でしょう♪　Ｍｉｎｋちゃんの国民栄誉賞への道のりも順調っていう感じですね☆　しかし、先ほどの「特効薬」のせいか？　はたまた、モッくんがいつのまにか背負っている大量のネギのせいか？　会場内には物凄い異臭が漂っています。ステージは楽しげなのに、会場はどうも妙な気分に満ちてしまいました。

「みんくのカゼがオムにうつったのが原因だったんだ」と密かに胸をなでおろす叶花ちゃん。オムくんの原因が特定できないために叶花ちゃんが考えた冗談であるという解釈もできますが、はたして叶花ちゃんの考えは本当にそういうことで済むのでしょうか？　あるいは、みんくちゃんがひいた風邪がＷＡＮＮＡ−ＢＥを通すと「ウィルス」に化けて、オムくんをはじめとする周辺のプログラムに影響を与えるということなのでしょうか？　それとも…？　この叶花ちゃんのセリフは、よくよく考えると、かなり深い意味があるのかもしれません。余談ですが、叶花ちゃんはオムくんを「オム」と呼び捨てにしてますね。この辺もまた、いろいろと興味深いところですね☆

それにも増して不気味なのは、先ほどＭｉｎｋちゃんに話しかけた「声」です。「Ｍｉｎｋ」と呼び捨てにして呼びかけるその声。まるで“なにもかも”を知っているかのような声。「…うーーーん、かわいいなあ　こんなかわいいモノを創り出してたんだ」…と、Ｍｉｎｋちゃんを「モノ」扱いするその声。その声の主は、Ｍｉｎｋちゃんを「プログラム」として見ているようですね。「ボクの“ＷＡＮＮＡ−ＢＥ”」と言うその声の主は、Ｍｉｎｋちゃんをディスプレイに映し出して、コンピュータにさまざまな分析をさせているようです。彼はこれらのセリフからＷＡＮＮＡ−ＢＥの製作者という推測が成り立ちます。しかし、叶花ちゃんの作ったファンクションまで知っているかのような先ほどのセリフ…！！！　一体彼は何者なのでしょうか？　もしかしたら、叶花ちゃんとは関係があるのかもしれませんね？　たとえば、叶花ちゃんの子孫であるとか…！！！　だとすると、彼がタイムスリップしてきて「おばあちゃん」などと叶花ちゃんに言ってゲンコツを食らうとか言うシーンがでてくるのでは…とか、想像すればキリが無いので、この辺で止めておきましょう。

いずれにせよ、ＷＡＮＮＡ−ＢＥの製作者だということは、少なくとも彼は「未来人」ということが予測されます。Ｍｉｎｋちゃんの存在が、ついに未来人に知られてしまったのです！！　彼が敵か味方かは定かでは無いにしろ、今後Ｍｉｎｋちゃんの存在が未来人に知られてしまうという心配が現実のものとなってしまいました。下手をすると、みんくちゃんたちは、ＷＡＮＮＡ−ＢＥごと消されてしまうのです！！！　一体今後の展開がどうなるのか！！？？？？　「芸能界編」終了後にやってきた新シリーズは、ＷＡＮＮＡ−ＢＥの核心にせまるかもしれない、まさに電脳な展開です！！！　「電脳少女☆Ｍｉｎｋ」の題名に沿ったミステリアスな展開はいいのですが、今後Ｍｉｎｋちゃんにどんなできごとが降りかかるのか？？？？　大きく心配になってしまうＭｉｎｋワールド、ますます今後も目が話せませんね☆

第１８話「サーカス・ゲーム」（なかよし２００１年４月号掲載）

前回から物語は新たな局面を迎え、ＷＡＮＮＡ−ＢＥ製作者と疑われる謎の人物の登場がありました。我等がみんく（Ｍｉｎｋ）ちゃんに一体どんな運命が振りかかるのか？　大変不安になりながらも、物語は先へと進んで行くのです。さて、今月は一体どんなできごとが待っているのでしょうか？

さて、今月のカラートビラは、またまた新しいデザインの衣装に身を包んだＭｉｎｋちゃんです♪　パープルの花がいっぱいの衣装です。アップの右手を口元に当てたＭｉｎｋちゃんがこれまた大変萌えもえなのです♪　そしてさらに嬉しいことが！！　４月６日発売の３巻の表紙が発表されています♪　今度の表紙は、はじめてＭｉｎｋちゃんとみんくちゃんが共演しています♪　人指し指にを口元に当てながら互いの腕に触れ合うＭｉｎｋちゃんとみんくちゃんがこっちをみつめる表紙には、きっとファンの皆様も萌爆ぶっこかれたのではないでしょうか？　本当に３巻が楽しみになってきましたね♪
物語に入る前に、下欄の人物紹介も見ておきましょう。今までの相関図が消え、イリヤくんも消えています。芸能界編終了を物語る一つの現象ですが、なんだか寂しい気もしますね。変わって「ナゾの少年」が登場していますが、この少年の正体はいつ明かされるのでしょうか？　モッくんの紹介に「いつも留年危機」とか書いてあるのも密かに笑えますね☆

では、物語です。季節はすっかり桜の季節。桜の季節といえば、前作「無限伝説タカマガハラ」では、感動的な隆臣くんと結姫ちゃんの再開というラストがあったのを思い出しますが、一方こちらでは、朝から校庭でなにやら戯れる「３人娘」の姿があります。どうやら何かを捕まえようとしているらしいですね。話を聴いてみると、桜の花びらを地面に落ちる前につかまえたらラッキーなことがあるというのです。みんくちゃんはすっかり花びらを捕まえるのに夢中です。みんくちゃんがこんなに必死になる理由はもちろんただ一つ☆　「先輩」と両想いになることです。これは何かの言い伝えなのか、おまじないなのか、それとも単なる迷信なのか、デマなのか？　みんくちゃんはとても必死に花びらを捕まえようとしています。この、花びらをつかまえようとひたむきなみんくちゃんが、なんだかほっとけない気持ちになってしまいます。
こういった言い伝えとかおまじないといえば、「怪盗セイント・テール」での学院際でのカギのおまじないを思い出しますね☆　おんなのこは、こういったおまじないについつい夢中になってしまうのです♪　もちろん、恋する男の子とのステキなひとときを夢見て…♪　みんくちゃんもそんな恋するおんなのこ♪　一生懸命にひたむきに花びらを追いかけるみんくちゃんに、さっきまで一緒になって花びらを捕まえようとしていた真帆子ちゃんも叶花ちゃんも呆れかえってしまいます。叶花ちゃんなどは「きわめて非科学的」と、かなり冷めた見方…。やはり「脳みそ数字でできてる人間」という真帆子ちゃんの評価は的を得ていますね☆　二人は、モトハル先輩がいるとか、みんくちゃんがＭｉｎｋちゃんであることを言っちゃおうとか叫んで、みんくをからかいます。真に受けたみんくちゃんは、思わず転んで、鼻を打ってしまいます。この、素直でだまされやすい性格だからこそ、みんくちゃんはついつい「ほっとけない」気持ちになりますし、そこがみんくちゃんのとってもかわいらしく萌えもえなところなのですが…☆　鼻を打っちゃって「ふにゃ〜〜」と涙ぐむみんくちゃんが密かに可愛らしく、萌えてしまう方も結構いらっしゃることでしょう。

ここで、自分とＭｉｎｋちゃんとの「関係」を説明する、みんくちゃんのちょっとした自己紹介が入ります。物語の一つの節目を伺わせる演出です。新シリーズは正式には前回からなのですが、改めて新シリーズに入ったということがわかるのは前回のラストからとも言えるので、ここで一つの節目としての自己紹介が入るというのも、ある意味うなずけます。この自己紹介の場面で「ナイショだよ☆」と、口元に指を当ててつぶやくみんくちゃんがまたまたとってもらぶりぃなのです♪

みんくちゃんの目の前に、花びらが１枚舞い降りて、みんくちゃんの鼻先で「ぴたっ」と止まりました。チャンスです。もうドキドキです。ラッキーなことがすぐそこに？　だいすきな先輩との両想いが目の前に…？？？　ドキドキしながら、落とさないようにそっと花びらを捕まえようとするみんくちゃん♪　ところが、そこへ現れてみんくちゃんの鼻先の花びらをそっととってしまう手が…？？　「…なにやってんの　白石さん　とんだりはねたり」と話しかけたその相手はなんと、モッくんでした。いきなりだいすきな「先輩」が自分の思いっきり目の前に現れて、みんくちゃんの鼻の頭に手をふれて「ついてるよ」と花びらをとってくれる…！！　もう、突然の思いがけない甘い瞬間にみんくちゃんは「ドキン」となり、顔が真っ赤っ赤になってしまいます♪　このドキドキして顔を赤くするみんくちゃん、とっても可愛らしくって、萌え度大爆発です。ファンの皆様もみんくちゃんにシンクロしてドキドキしちゃった方も多いのではないでしょうか？　自分の捕まえようとしていた花びらを「先輩」が捕まえてくれた☆　みんくちゃんは必死で花びらをくれるようせがみます。念願の花びらを、それも先輩が捕まえてくれた花びらが手に入ったみんくちゃん♪　もうあまりのラッキーにしあわせいっぱいになって、「違う世界」へイキまくってしまいます♪　この萌爆しまくったみんくちゃんは、とても萌えもえらぶりぃです♪　まさに「春色つかまえたっ☆」という気分のみんくちゃんでしょうか♪

ところで、ここは学校です。めったに学校に来ないモッくんは一体何しに来たのでしょう？　どうやら、担任から出席日数の件で呼び出されたわけでは無いようです。仕事だといいますが…？　なんでも、本日開催される「サルティン・イリュージョン」とかいう噂のイベントに、Ｍｉｎｋちゃんがゲスト出演するというのです。実はそのイベントには、みんくちゃんたちの学校が遠足課外授業で行くことになっていたのですが…？　みんくちゃんに事実を確かめようと叶花ちゃんと真帆子ちゃんが振り向くも、みんくちゃんはモッくんに花びらをつかまえてもらった春色気分しあわせいっぱい萌爆中状態がまだまだ続いていて、「違う世界」からまだ帰って来てません。それにしても、両手を口元にあててお顔真っ赤で萌爆しまくっているみんくちゃんは、ものすごくらぶりぃで、危なっかしくて、どうにも「ほっとけない」です♪　さて、モッくんが語るには、中高生のあぶないファン（…といっても自分の学校の仲間なのですが…？）が満員御礼で大騒ぎした場合にＭｉｎｋちゃんを守らねばならないというのです。そのためにモッくんも課外授業に参加しに来たのであって、はっきりいって学校は「ついで」のようです。妙に気合の入ったモッくんの姿に、叶花ちゃんは「あんたのほうが心配かも」と「あんた」よばわりで呆れており、真帆子ちゃんも「留年決定」とあきらめ顔です。そんな中、自分を守るためにわざわざ来てくれるというモッくんの言葉を聴いたみんくちゃんは、ますます萌爆しあわせモードが激化して、お眼目が相当「カンゲキ」でイッちゃってます☆　もう、ここまでくると、らぶりぃなみんくちゃんの萌爆モードは、誰にも止められません。もう、ほんとうに「ほっとけない」子ですね☆　もしかしたら、先ほどの叶花ちゃんの言う「あんたのほうが」の「あんた」は、あるいはみんくちゃんのことを指しているのかもしれません。つまり「Ｍｉｎｋではなくあんた（みんく）のことが心配」ということなのかもしれませんね☆

そんなみんくちゃんたちの様子を、密かにモニターを通じて見守るある少年の姿が…？　そう！！　前回のラストで登場した、ナゾの少年です。「おもしろそー（はぁと）」と笑う彼の姿…！！！　何かとんでもないことが起きそうな気配がします。

さて、イベントは、サーカスのテントのようなところで開催されるようです。中高の課外授業で「遠足」とかサーカスの見学という内容があるのも、なんかちょっと変わっていますね☆　みんくちゃんたちは誰もいないところに隠れると、ＷＡＮＮＡ−ＢＥを使って変身します。今回のＭｉｎｋちゃんの衣装は、先ほどカラートビラで出てきた衣装で、あらためてみると、結構セクシーな感じの衣装です。そして同時に「複製（コピー）」！！　コピーみんくちゃんの登場です♪　そういえば、コピーみんくちゃんの登場は、第５話（２０００年１月号）に登場して以来実に１年３ヶ月（１４話）ぶりです。実際には、沖縄ロケとか海外ロケなどの長期に家を空けた時などに、もっと使われていたのかもしれませんが、読者の目の前に現れるのは実に久しぶりなのです。Ｖサインとともにかわいらしく登場するコピーみんくちゃんに、一部のファンの皆様は「やっぱり欲しい〜」とか萌えられていることでしょう。自分の作ったファンクションによってうみだされるコピーみんくに、叶花ちゃんもすっかり満足げです。「おねがい　コピーみんく」と、コピーにおねがいするＭｉｎｋちゃんのウィンクしながら手を合わせるアップシーンが、これまた大変可愛らしいのです♪　「ＯＫ」と返事をするコピーちゃんの方も、らぶりぃに両手を合わせます♪　しかし、花をもって妙にゴキゲンにルルルルなコピーちゃんに、３人とも不安になってしまいます。やはりコピーちゃんの成績は保証できないよ〜ですね…。一方、叶花ちゃんのノートパソコンには、突然妙なメッセージが入ります。「イマカラ　キミニ　アイニ　イク　ヨ」との不気味なメッセージに、叶花ちゃんもわけがわからずとまどいます。いたずらメールでしょうか？　それとも…？　そんな叶花ちゃんに「はじまるよ」「ヨ♪」と声をかける真帆子ちゃんとコピーちゃん。真帆子ちゃんがコピーちゃんの肩を抱き、コピーちゃんが叶花ちゃんをみつめながら指を立てるというこのシーンも、密かな萌えもえチェックのしどころでしょう♪

会場ではイベントが始まっていました。やはりこのイベント、サーカスショーのような感じです。「なにかあったらすぐオレを呼べっ！！」と力むモッくん。このイベント、ライオンがほえトラがうなり象がぱお〜んで炎がとびかいムチがうなりでぞめ式もまっ青な肉体のピラミッド…って、よくよく考えたらやっぱり単なるサーカスなのですが、モッくんはどうやらサーカスを知らないようで、モッくんの想像の中でＭｉｎｋちゃんの運命は、どうやら読者にはお見せできないとんでもないものになっているようです。「あたし　いったいどうなったんだろう…」と、モッくんの想像が読みきれず焦りまくるＭｉｎｋちゃん。モッくんのアタマの中では「ぱおーん」がこだまし、すっかり「違う世界」へイッちゃっているようですね。とにもかくにもステージへ出ようとするＭｉｎｋちゃんをモッくんは呼びとめます。ちょっと赤面しつつ咳払いをすると、モッくんはいつもの背中への「ポンッ」をＭｉｎｋちゃんに施し、Ｍｉｎｋちゃんを「がんばって　いってこいっ」と激励します。いつものことなのに、やはり顔が赤くなってしまうＭｉｎｋちゃん♪　このすぐ赤くなるＭｉｎｋちゃんは、やっぱり可愛らしく萌えもえです。このしあわせなひとときが、さっきの「花びら」のおかげによるラッキーと思いこむＭｉｎｋちゃん♪　本当はいつものモッくんの「必殺技」なのですが…。ひとりで思いこんでしあわせ気分で満面な笑みを浮かべながらステージへ向かうＭｉｎｋちゃん。一方のモッくんは「やっぱ　羽なんかはえないよな〜〜〜」と、ひとりでドキドキし赤面しています。どうやら、プラチナディスク大賞のステージでのことを思い出したようですね。あの時は、モッくんが背中を叩いてＭｉｎｋちゃんを送り出した時に、Ｍｉｎｋちゃんの背中に羽が生えました。背中に羽が生えるなんて非科学的…。演出かもしれないという考え方もありますが、目の前であの「奇跡」を見たモッくんは、もしかしたらＭｉｎｋちゃんに本当に羽が生えたのかもしれないと考えたのかもしれませんね。

さて、ステージには、スペシャルゲストのＭｉｎｋちゃんが登場し、会場の盛り上がりは最高潮に達していました。象に乗って登場のＭｉｎｋちゃんは、ちょっとお姫様気分♪　ところが、ステージ上に突然現れたナゾの人影…！！　Ｍｉｎｋちゃんがその影に気付いたとき、一瞬にしてＭｉｎｋちゃんの姿はステージから消え去っていました！！！　一体何が起こったというのでしょう？？？　混乱に陥る会場…。一体Ｍｉｎｋちゃんはどこへ…？？？

Ｍｉｎｋちゃんが一瞬にして連れてこられたところは、前回ＲＯＢＯＴＩＡの会場で迷いこんだ妙な空間にそっくりでした。「“電脳空間（サイバースペース）”……キミの生まれたところだよ」と呼びかける少年の声！！　「……まったく恩しらずだな　創造主たるボクの存在をムシするなんて」と、冷めた声で言うその少年は一体…！！！？？？　そういえばこの少年、一人称を「ボク」と称しています。立川先生の男子キャラは、「オレ」という一人称を使うのがデフォなので、「ボク」という一人称を用いるこのあたりは密かに要チェックです。
「はじめまして　製品（プロダクト）“Ｍｉｎｋ”」と挨拶するその少年は、名を「鏡（キョウ）・Ｊ・ファーウェル」といい、「連邦公認　特Ａ級プログラマー」という肩書を持っているようです。要は、公認された凄腕のコンピュータプログラマーであるということなのでしょう。眼鏡をかけた無表情なその少年は、イリヤくんにも似てますし、「タカマガハラ」の因幡颯太くんにもどことなく似ています。まさか、イリヤくんの子孫なのでしょうか？？？　それはともかく、鏡が言うには、ＷＡＮＮＡ−ＢＥ製作者は彼だというのです！！！　Ｍｉｎｋのことを「製品」と称するあたりは、Ｍｉｎｋのことを自分の作ったプログラム、すなわち製品とみなしているということであり、どうやら彼の言う事に間違いはなさそうです。すなわち、鏡は未来人なのです！！！　ＷＡＮＮＡ−ＢＥ製作者自身とは言え、ついに未来人にＭｉｎｋちゃんの存在が知られてしまったことになります。そしてさらに鏡が言うには、未来人の鏡とＭｉｎｋちゃんが会話できているのは、過去と未来をつなぐ「超時空ネットワーク」にアクセスしたからだといいます。どうやら、未来のネット世界は時間を超えることができるようです。しかも、すくなくともホログラムのレヴェルの送信ができるようですし、実体のあるＭｉｎｋちゃんをネットワークに取りこむこともできていますし、自分の実体あるいはホログラムをもそこに侵入させて直接の会話ができるようです！！　。約１００年後の情報社会がものすごい事態になっていることが予想できますが…。ＷＡＮＮＡ−ＢＥがなぜ過去へやってきてしまったのか、なんとなくわかるような気がします。ということは、いよいよもって、Ｍｉｎｋちゃんの存在が他の未来人にも知られてしまうかもしれないという可能性が現実味を帯びたものとなってしまいました！！！　Ｍｉｎｋちゃんの存在が他の未来人に知られれば、Ｍｉｎｋちゃん及びその関係者は抹消されてしまうかもしれないのです！！！　今後Ｍｉｎｋちゃんに、一体どのような出来事がふりかかるのか？？？　今後の物語が一気に不安と恐怖の様相を呈してきました！！！　

それは置いといて、今問題なのは目の前のできごとです。鏡は「キミの友だちのパソコンにも「侵入」（イントルード）　なんちゃって」と、無表情のままＶサインで言ってのけます。これはギャグなのか、それとも…？　どう反応してよいかわからず顔色が青くなるＭｉｎｋちゃんに、鏡は自分の飲んでいるドリンクと同じものを差し出して、「よかったらこれからボクと鉄分・ビタミンしない？　カオ青いよ」と誘います。どうやらお茶にさそっているらしいのですが…？　そして鏡は、ＷＡＮＮＡ−ＢＥのプレゼン（presentation　の略、発表・公開・披露などの意味）をすると言い出します。自分の時代でないとはいえ、自分の実力を世界中に認めさせようと言うのです。戸惑うＭｉｎｋちゃんを尻目に、鏡が妙なボタンを押すと、Ｍｉｎｋちゃんの姿は一瞬にして光の中に消え去ってしまいました。

突然、イベントの会場にＭｉｎｋちゃんが再び姿を現れましたが…？？？　観客の眼に映ったのは、なんと綱渡りをしているＭｉｎｋちゃんでした！！　綱渡りなんかしたことのないＭｉｎｋちゃんは、もうただただ泣くばかりです。「バカ　あれほど呼べっていったじゃねーかっ！！」と、焦りまくるモッくん。高見の見物の鏡は、無表情ながらも得意げな様子です。「さーらに　もーっと　楽しいことも　用意してるんだ―――」と楽しげにつぶやく鏡の背後に浮かぶ映像ウィンドウには、どういうわけか叶花ちゃんと真帆子ちゃんの顔が…！！！！？？？？　これは一体どういうことなのでしょうか！！！？？？　しかし、驚いている暇はありません。鏡はさらに「座標９−９へ移動」と言いながらボタンを押します。すると、綱の上のＭｉｎｋちゃんが消え、次の瞬間アシカたちと一緒に玉に乗るＭｉｎｋちゃんが！！！…と思ったら、次の瞬間にはライオンと一緒にオリの中にいるＭｉｎｋちゃんが！！！　観客たちは世界的なイリュージョンだと思い、拍手を贈りますが、Ｍｉｎｋちゃんはどれどころじゃありません。泣き叫ぶＭｉｎｋちゃん。しかし鏡のお遊びはさらにエスカレートします。今度は空中ブランコにＭｉｎｋちゃんを移動させるのです。あまりの高さに人事不省に陥ったＭｉｎｋちゃんは、バランスを崩してブランコから落ちてしまいます！！！　観客たちの悲鳴に加わって、「Ｍｉｎｋ！！」と叫ぶ先輩の声と姿が！！！

その先輩の姿をみつけたとき、Ｍｉｎｋちゃんは我に帰ります。今朝のモッくんとの校庭での甘いワンシーンが、Ｍｉｎｋちゃんの脳裏によみがえります。先輩につかまえてもらった桜の花びら…！！　その花びらのおかげで、あたしはウルトラ・ラッキーなはず…☆　だから「ぜったい　だいじょうぶ」！！！　自分の運命を信じるＭｉｎｋちゃん。それはすなわち、先輩との絆を信じるＭｉｎｋちゃんの強い想いでもあったのでしょう♪　Ｍｉｎｋちゃんは、「おねがいＮＥＴＷＯＲＫ」の「同調」（シンクロナイズ）を発動します。Ｍｉｎｋちゃんの身体は、桜の花びらと同調し、まるで桜の花びらのごとくフワりと舞いながら、ゆっくりと落下してきました。観客たちにはこれもショーの一部にしか見えません。わきおこる歓声！！　その歓声に、無表情な鏡も思わず酔ってわくわくしはじめました。「さすがボクが創ったスーパー・アイドル」と、すっかり有頂天な鏡。しかし、鏡はあくまでＷＡＮＮＡ−ＢＥの製作者であって、Ｍｉｎｋちゃんを創ったわけではないのですが…？

自惚れのあまり調子に乗った鏡は、さらに何やらボタンを押します。落下していくＭｉｎｋちゃんの両わきに、とつぜん二人の人影が現れます。その二人を見て、驚愕するＭｉｎｋちゃん！！！　Ｍｉｎｋちゃんとともにステージ上に降り立ったのは、なんと！！！　Ｍｉｎｋちゃんと同じ衣装に身を包んだ、叶花ちゃんと真帆子ちゃんだったのです！！！！

ついに姿をあらわしたナゾの未来人、鏡！！　彼のお遊びによって、叶花ちゃんと真帆子ちゃんが巻きこまれてしまいました！！！　まだサーカスは途中…！！！　学友たちも観ているこのステージで、３人娘は一体どうなってしまうのでしょう？？？　変身した叶花ちゃんは髪が長くなっていてちょっと大人っぽい魅力再発見という感じですが、今はそれに萌えている場合ではありません！！！　ピンチのまま話は次回へ持ち越されることに！！！　ああ！！！　１ヶ月も待てません！！！　大波瀾のＭｉｎｋワールド、一体どうなってしまうのか！！？？？　来月の発売日まで、夜は眠れそうもありません！！！！

第１９話「Ｍｉｎｋｌｅ誕生！！」（なかよし２００１年５月号掲載）

なんと！！　記念すべき連載第２０回目は、Ｍｉｎｋちゃんを含む三人のユニットが誕生するというものすごいニュースで始まります！！　しかも、一週間後におひろめコンサート…！！　闇の中に浮かび上がる３人の少女。その正体は…？？？

ユニット名は「Ｍｉｎｋｌｅ」。そして、我等がＭｉｎｋちゃんの右側にはギターを持った少女が…。左側にはキーボードを持った少女…。それぞれ名前はＣａｎｏｎ（カノン）とＭａｃｏ（マコ）…！！！！　これはまぎれもなく、叶花ちゃんと真帆子ちゃんの変身した姿です。突然登場した３人娘のユニットに、戸惑われながらも大変に萌えられた方々もおおいでしょう♪　しかし、あまりの急激な展開に、一体何が起こったのか、混乱なさったファンの方々も多いでしょう。我等が女神Ｍｉｎｋちゃんに、さらに二人の少女アイドルがユニットを組むのです♪　これは、とてつもなく巨大なスクープです。我等３９０万人のＭｉｎｋちゃんファンだけでなく、マスコミもこぞってこの大スクープをとりあげます。チャイナ服をアレンジしたようなユニットで、３人娘のポーズがカッコよくキマッた見開きページ♪　Ｍａｃｏちゃんはゲンキハツラツ。Ｍｉｎｋちゃんはあどけないキュートな笑顔。Ｃａｎｏｎちゃんはポーズをキめつつ、Ｍｉｎｋちゃんの方に手を回してナイトのような凛々しさを放ち……！！！　鮮烈なＭｉｎｋｌｅのデビュー！！　新世紀の芸能界に、またしても新たな旋風が巻き起こりそうな気配です！！！　とびきりのＳＭＩＬＥをふりまく３人の口元がまた特徴的であり、Ｍａｃｏちゃんはにっこり。Ｍｉｎｋちゃんは可愛らしく口を開き、Ｃａｎｏｎちゃんは控えめに口をすぼめています。とても萌えもえな展開、わくわくすることはするのですが…？？？

それにしても、何がなんだかわからないという展開ですが、これは１週間前にさかのぼります。あのサーカス「サルティンイリュージョン」での出来事を皆様は覚えておられるでしょうか？　叶花ちゃんと真帆子ちゃんが鏡によって変身させられるという大波瀾の結末で終わった先月号…。いきなり変身させられて舞台にＭｉｎｋちゃんとおそろいの衣装でともに降り立った叶花ちゃんと真帆子ちゃんは、何がなんだかわからずにパニックになります。叶花ちゃんの改造でもなければ、一体何が起こったのか…？？？　しかし、そんな３人娘の混乱とは裏腹に、突然Ｍｉｎｋちゃんと共に現れた二人の美少女に、会場からは歓声が上がります。思わずポーズをとってとびきりのスマイルで観客に愛想を振り撒く３人娘。もう、読者の皆様にはたまらない萌えなシーンでしょう♪　

さて、観客は誤魔化したものの、もはやモッくんには誤魔化しがききません。舞台裏に戻ってきた３人は、モッくんに発見されてしまいます。焦りまくる３人。叶花ちゃんは、Ｍｉｎｋちゃんの肩に手をかけながら後ろに思わず隠れてしまいます。特に妹である真帆子ちゃんの焦りは並大抵ではなかったことでしょう。Ｍｉｎｋちゃんが、二人を真帆子ちゃんと叶花ちゃんであると気がついたのですから、モッくんに二人の招待がバレてしまっているのかもしれないのです。焦りながらもその場を取り繕おうとするＭｉｎｋちゃんは、二人を「ＣａｎｏｎちゃんとＭａｃｏちゃん」と称してしまいます。あまりにも「まんま」なひねりのない名前に、Ｍｉｎｋちゃんをポカポカ叩く二人。もはや、誤魔化しはきかないと、３人は謝ってしまいます。余談ですが、この３人娘（＋オムくん）がペコリと謝る姿がなんだか妙にちっこくてかわいらしくて、これまた萌えられたファンの方がたもきっと多いことでしょう♪　この後、モッくんの口から出た言葉は、意外なものでした。「キミらアイドルにならない！？」とのモッくんの「スカウト」に、思わず３人は凍りつきます。どうやら、ＣａｎｏｎちゃんとＭａｃｏちゃんの正体に気付いていないようです。スカウトしたばかりか、さらにモッくんは、とんでもないことを思いついてしまうのです。それはなんと！！　３人でユニットを作るというものでした。突然のアイドルとしてのスカウトに大ショックなＣａｎｏｎちゃんとＭａｃｏちゃん。しかもＭａｃｏちゃんは実の兄にスカウトされてしまうという…。いろいろな意味で真帆子ちゃんにとってはショックなことでしょうか…？　実の兄が妹の自分を「アイドル」としての眼でみてくれているということは、ある意味嬉しくもあり、ある意味またショックでもあり…。

３人の意志とは裏腹に、ユニット結成の話しはどんどんと進んで行ってしまいます。雑誌への登場、いつのまにやらＣＤデビュー…。どんどん状況に流され、焦りまくる３人。「きゃ〜〜〜」なＭｉｎｋちゃん。「うおお〜〜〜っ」なＣａｎｏｎちゃん、そして「がっで〜〜〜〜む」なＭａｃｏちゃん。３人のそれぞれの焦りまくり方がまた特徴的ですね♪　余談ですが、ヤングマガジンの表紙に写るＭｉｎｋｌｅのポーズは、いつぞやプリクラで３人で写った時のことを思い出させるシーンです♪　立川先生的には、３人娘のこういったポーズがお気に入りなのかもしれません。

さて、今度はいつのまにか妙な豪邸の前に立つ３人。「さあ　説明しろ　Ｍａｃｏ」と、既に呼び方になじみまくりのＣａｎｏｎちゃんがＭａｃｏちゃんに掴みかかっていると言う事は、この事情はＭａｃｏちゃんが知っているようですね。どうやらここは、真帆子ちゃんのママの所有物件のようです。ものすごい豪邸ですが、なんでもここは、真帆子ちゃんのママの所有する寮であるとのことです。元アイドルの真帆子ちゃんのママは、夫である真帆子ちゃんのパパと別居後、世界をまたにかけてモデルのスカウトをはじめて大当たりしているとのことです。寮、しかも豪邸の寮を所有していることから、真帆子ちゃんのママは実は大変な大金持ちであることがわかります。いずれはこの寮をタレント養成所にして、モッくんをバックアップしようとしているのだとか…？　…と真帆子ちゃんは言っていますが、それは単なる息子のモッくんのためだけでしょうか？　別居中とはいえ、実は心の奥底では夫を心配して、夫のバックアップをするためにタレント養成所を作ろうとしているのかもしれない…？　たとえ見当違いでも、そう考えたほうが、ずっとロマンチックな感じがしませんか…？　それに、ママがアイドルなら、パパは何だったのでしょう？　タレントプロダクションの社長が真帆子ちゃんのパパの職業ですよね？　もしかしたら、真帆子ちゃんの両親は、アイドルとマネージャーの関係かもしれませんね？　息子のモッくんも今、父親と同じように、自分だけのダイヤモンドに想いを寄せているのかも…？　なんだか、真帆子ちゃんの両親のことをいろいろ推測するだけで、とても甘く切ないシチュエーションが想像できるではありませんか♪

話が横にそれましたが、３人がここにやってきたのは、モッくんの要請による合宿のためでした。一気にアイドルを４人も抱えることになると、さすがにモッくん一人だけではどうにもならなくなり、合宿でまとめて面倒みようということなのでしょう。…ん？　４人？？？　「やーーーん　だれかと思ったらぁっ（はぁと）」というその鼻にかかるような甘ったるい声は…？？？　そうです。誰もいないと思ったこの寮には、なんと有香ちゃんがいたのです♪　そういえば、有香ちゃんはバードミュージックに入るために、みんくちゃんたちの学校に転校してきていましたが、転校後はどうやらここに住んでいたみたいですね。一緒にお泊まりできることになって、無邪気に手をとりあって喜ぶ有香ちゃんとＭｉｎｋちゃん♪　モッくんをめぐって、一時期ちょっと妙な関係になった２人でしたが、どうやらＭｉｎｋちゃんと有香ちゃんは大のなかよしのようですね。無邪気にはしゃぐＭｉｎｋちゃんとは裏腹に、思いっきり焦りまくるＭａｃｏちゃんとＣａｎｏｎちゃんです。なお、手を取り合ってビビるＭａｃｏちゃんとＣａｎｏｎちゃん、そして手を取りあって喜ぶＭｉｎｋちゃんと有香ちゃんが、かなり可愛らしい描写で描かれていますね♪　さて、これではやたらともとの姿には戻れません。　思い出してほしいのですが、ＷＡＮＮＡ−ＢＥの変身時間は３時間が限度なのです。生活を寮で共にするとなると、ばれないように定期的にもとの姿にもどるのはかなり困難です。しかも、合宿ということで、モッくんと一緒の時間も長くなってしまうのです。大好きな先輩と長く一緒にいられる…。そう考えるだけで、Ｍｉｎｋちゃんは不安ながらも胸がドキドキしてきてしまうのです。しかし、ときめいてばかりはいられません。変身をバレないようにするために、Ｍｉｎｋちゃんたちは３人部屋での一緒の生活を望みます。顔を真っ青にして「ゆら〜〜〜〜」とモッくんに要求する３人がなかなかに壊れてますね。

あまりにも急激に変化する状況に、思わず一人バルコニーでため息をつくＭｉｎｋちゃん。それもこれも、あの謎の未来人・鏡の仕業なのです。鏡の真意をはかりかね、戸惑い、怒り、そしてあわてまくるＭｉｎｋちゃんの百面相♪　ころころかわるＭｉｎｋちゃんの表情の変化がとてもらぶりぃで萌えます☆　その百面相を傍からモッくんがみていました。焦りまくるＭｉｎｋちゃん。しかしモッくんは、Ｍｉｎｋちゃんのこの百面相を、演技の練習かと思ったようで、また女優もやりたいのかと尋ねます。そういえば、ＥＤＥＮの撮影では、Ｍｉｎｋちゃんは女優としては四苦八苦していましたね。それ以降、あまりＭｉｎｋちゃんは演技にはタッチしなかったのかもしれません。ところで、夜にモッくんがここにいるということは、モッくんもお泊まりということなのでしょうか？　今まではモッくんも、事務所に寝泊まりしていたとのことです。どうやらパパもモッくんも、別居後は事務所を自宅がわりにしていたみたいですね。父親と共に夢を実現させたくて、意地になっていたモッくん。でも、その意地を捨てて、ママの所有する寮に戻ってきた理由は、それは他ならぬＭｉｎｋちゃんのため…。ずっとそばにいる…。思わず言葉になったモッくんのＭｉｎｋちゃんへの想い…。Ｍｉｎｋちゃんはドキンとなります。自分の言葉に焦って、必死で誤魔化そうとするモッくん。マネージャーとして守るためという下手な言い訳ですが、もはや見え透いています。お互いを想っているのに、なかなかストレートに想いを伝えられない２人…。もどかしく、そして初々しいこの２人…。星空のしたのたった二人きりのバルコニーでの語らい…。今までにないくらい胸キュンな、ロマンチックな展開です。「メーワクだったか？　イキナリこんなことになって」」とＭｉｎｋちゃんを気遣うモッくん。しかし、Ｍｉｎｋちゃんは、大好きな先輩といままでよりもっと…ずっとそばにいられるという夢みたいな状況に、胸がときめいていました。どんな状況でも、先輩と一緒にいられる…。Ｍｉｎｋちゃんがかつて願ったことを思い出してください。第５話でＭｉｎｋちゃんがつぶやいた「先輩のそばにいたい」というたった一つの切ない願い…。それが、さらに叶えられようとしているのです。

その夜、変身も解いて無邪気に眠る３人娘…。オムくんが、ベッドで寝ない３人をカゼを引きはしないかと心配しています。テーブルには御菓子と３つのコップが置きっぱなしになってました。３人一緒に夜遅くまで楽しく語り合ったのでしょうか…？　語りつかれたのかソファーや床で思い思いに眠る３人の寝顔は、とても無邪気で無垢で安らかで…。くーという可愛らしい叶花ちゃんの寝息、よく眠っているみたいですね♪　よく見ると、みんくちゃんの三つ編みが解かれないままになっています。語らったまま、いつのまにか眠ってしまったのでしょう。３人で仲良く語り合った夜は、きっとこのうえなく楽しかったに違いありません。３人娘はいつも一緒、いつもなかよし…。これから始まるあたらしい生活…。なにがおきるのでしょうか？

あっというまに、Ｍｉｎｋｌｅの結成コンサート「Ｔｗｉｎｋｌｅ　Ｍｉｎｋｌｅ　ＳＴＡＲ２００１」の日になりました。会場は超満員です。新しい携帯で装いも新たに、３人娘の変身です！！！！　３人で携帯をクロスさせて「ＷＡＮＮＡ−ＢＥ　ＳＴＡＮＤ　ＢＹ！！」と叫びます♪　携帯をクロスさせ、心をひとつにする３人娘♪　このシーンがこれまた可愛らしさ超抜群で、萌え度、ごろごろ度も極めて強烈でしょう♪　未来人がたとえ狙っていても、３人ならきっと切り抜けていける…。３人の友情で乗り越えられる…。プログラムを起動させて、３人のシルエットがアイドルの姿になった瞬間、３人は既に電脳空間の中にいました。…ということは、もしかして…？

案の定、そこには鏡がいました。先日とはまたしても違う背景…。妙な宇宙都市のような風景です。「きょうはちょっと趣向をかえてみたよ」と、ぺろっとイタズラっぽく舌を出す鏡。初めて出会う鏡に、脅えながらも怒りをあらわにするＣａｎｏｎちゃんとＭａｃｏちゃん。Ｃａｎｏｎちゃんは、Ｍｉｎｋちゃんの腕に手をかけて、背後から様子をうかがっています。余計な考察かもしれませんが、こうしてみると、どうも叶花（Ｃａｎｏｎ）ちゃんは、Ｍｉｎｋちゃんの身体に手をかける構図が多いことに気がつきます。叶花ちゃんのみんくちゃんへの想いが無意識に現れているのかもしれません（爆）。勝手に自分たちのデータをいじって変身させられたことに怒り、二人は鏡に向かって行きます。しかし、今まで宙に浮いていた３人は突然バランスを失い、下に落ちていきます。「あんたさきにおちなさいよっ」…と、パニックのあまりぎゃ―ぎゃ―騒ぐＭａｃｏちゃんとＣａｎｏｎちゃん。しかし、実際には落下していませんでした。ただの映像…。つまり、落ちたようにみえたのは、実は背景映像の移動による錯覚だったのです。この世界は、未来の世界…。すなわち、鏡の世界の、未来都市の映像だったのです。「この天才プログラマーを理解しようとしないバカものどもの世界だ」と、鏡はどこかさびしげにつぶやきます。鏡の開発したソフト「ＷＡＮＮＡ−ＢＥ」は、「殺人マシーンをも生み出しかねない危険なソフト」として発売禁止になったというのです。確かにそうかもしれません。「なりたい自分になれるソフト」であるのならば、独裁者になろうと企む者がいたとしてもおかしくはないのです。

しかし鏡は、自分のソフトを認めてもらえないことへの憤りしかもはや頭にありませんでした。「未来がダメならこの現代でボクの実力をみせつけてやる」と言い、鏡は不気味な笑いを浮かべます。かなり鏡はヤバい考えになってしまっているようです。確かに、使い方次第では、ＷＡＮＮＡ−ＢＥはステキなアイドルを生み出します。しかし、使い方次第では、とんでもない変身を生み出すのです。そんな恐ろしいソフトを起動させてしまった３人…。ＷＡＮＮＡ−ＢＥがなぜ現代にやってきたのか。そしてなぜ叶花ちゃんのパソコンにとり憑いてしまったのか…？　少しづつではありますが、だんだんとその謎な理由がみえてきたのではないでしょうか？

「これからキミたちは想像主たるボクのために働くんだ」と命ずる鏡。「正体がバレてもいいのかい？」と脅かし、３人を従わせようとする鏡の姿は、まさに独裁者そのものでした。ＷＡＮＮＡ−ＢＥが発売禁止になった真の理由は、この開発者である鏡の人格が問題とされたのかもしれません。殺人マシーンと成り得る一番の危険人物は、まさにこの鏡とも言えるでしょう。鏡は、モッくんへのＭｉｎｋちゃんの想いを既に見ぬき、モッくんに正体をバラすことをちらつかせ、Ｍｉｎｋちゃんを脅迫するのでした。

鏡の野望の道具にされかけている３人。３人を「こんなステキなモノ」…と「モノ」呼ばわりする危ない人格の鏡に、３人はこれから一体どう立ち向かっていくのでしょうか？　３人の運命は…？　そして、ピンチのＭｉｎｋちゃんは一体…？　そして、Ｍｉｎｋｌｅのデビューコンサートはどうなってしまうのでしょうか？　いろいろな不安と興奮がおさまらぬままですが、物語はますます加速度を増し、戸惑う我々を待ってはくれません。急速に突き進むＭｉｎｋワールド！！　眼が離せず、油断できませんねっ☆　次号はまたまたカラーです♪

さて、最後に、今月の付録についてです♪　今月は「ポケットなかよし」という付録がついていて、漫画の番外編が載っているのですが、Ｍｉｎｋの４コマ漫画も載っています。ＷＡＮＮＡ−ＢＥがごきげんななめで黒焦げになっちゃうＭｉｎｋちゃん。そして、ビキニが似合わない「幼児体型」（笑）であることが公式に発覚してしまうＭｉｎｋちゃんなど、立川先生もかなり遊んでおられます。急展開な本編の息抜きに丁度よい笑える２編ですね♪

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