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第２０話「デートでピンチ！！」（なかよし２００１年６月号掲載）
なんと！！ 今月号のカラーは、早くもＭｉｎｋｌｅのグラビアカラーイラストです♪ ファンの皆様も早く観たいと待ち望んでいたＭｉｎｋｌｅのカラーです！！ ＭａｃｏちゃんとＣａｎｏｎちゃんの髪の色は真帆子ちゃんと叶花ちゃんの髪の色に準じていますね。ひとあし早い夏風の衣装♪ ＭａｃｏちゃんとＣａｎｏｎちゃんはカッコよく、そしてＭｉｎｋちゃんは可愛らしくキマっています♪ Ｃａｎｏｎちゃんの胸元には「ＣＡＮＯＮ」のロゴが！！！ もう、キマりまくったこのＭｉｎｋｌｅのグラビア！！ チェックの早いファンの皆様にとっては、いち早く萌えもえな最新ショットでしょう♪
…と、萌えもえなカラーに目を奪われている場合ではありません！！ 前回、鏡によって電脳空間に連れてこられたＭｉｎｋちゃんたち！！！ Ｍｉｎｋちゃんは、正体をバラすと鏡に脅迫されてしまいまいました。 自分の本当の姿に自信が持てないみんくちゃんとしては、正体がバレたら大好きな先輩が自分から離れて行ってしまうという不安が今まで拭い去れないでいました。その不安を鏡に見ぬかれてしまったのでしょうか？ ともかくも鏡は、余裕の笑顔でＭｉｎｋちゃんたちに「いってらっしゃい」と手を振ります。
Ｍｉｎｋちゃんたちの不安とは裏腹に、コンサートは始まってしまいます。ステージの空中に浮かぶ３つの流星。その３つをＳＨＯＯＴした瞬間、星がＳＰＡＲＫした中から飛び出してきたのは、Ｍｉｎｋちゃん、Ｃａｎｏｎちゃん、Ｍａｃｏちゃんの３人でした！！！ そう！！！ Ｍｉｎｋちゃんが新たに結成した新ユニット「Ｍｉｎｋｌｅ」が、ついにステージにデビューしたのです！！！！！ 宇宙をイメージするかのようなＭｉｎｋｌｅの衣装は、この演出のためでした♪ Ｍｉｎｋちゃんのスカートのデザインが違っており、Ｍｉｎｋちゃんがリーダーだということを表しています。ファンたちも、手に星のアイテムを持ってＭｉｎｋｌｅに声援を送ります♪
ステージの脇からは、Ｍｉｎｋｌｅを見守るモッくんの姿が。そのモッくんの笑顔を見た瞬間、ドキンとなるＭｉｎｋちゃん。そして、鏡の脅迫を思い出します。大好きな先輩が自分の正体を知ったら、嫌われてしまう…！！！ Ｍｉｎｋちゃんにとっては、何よりも怖い恐怖でした。本当は「Ｍｉｎｋ」は、ＷＡＮＮＡ−ＢＥの作り出した幻影にすぎないのに…。本当はみんくちゃん自身の開花されていない隠れた魅力こそが、「Ｍｉｎｋ」の魅力のはずなのに…。みんくちゃんが「Ｍｉｎｋ」としての幻をモッくんにみせていけばいくほど、みんくちゃん自身が苦しくなっていくことに、みんくちゃんは気がついていたのでしょうか？ 動き出した運命の歯車は、もはや止められません。Ｍｉｎｋちゃんは、「ただのおどしにきまってるっ」と、恐怖を無理やり打ち消して、ファンたちに笑顔を向けます。「Ｗｅ ａｒｅ Ｍｉｎｋｌｅ！！」 Ｍｉｎｋｌｅがついにデビューしました！！！ デビュー曲は「Ｔｗｉｎｋｌｅ
Ｍｉｎｋｌｅ ＳＴＡＲ」です！！！ ゲンキいっぱいステージを駆け回りながら歌いまくるＭｉｎｋｌｅ！！！ Ｍｉｎｋちゃんが、Ｃａｎｏｎちゃんが、Ｍａｃｏちゃんが、そして、全ての女の子たち一人一人が、輝く星となるのです！！！ そう、女の子は誰でもゲンキいっぱいなヒロイン！！！！ Ｍｉｎｋｌｅがステージで繰り広げる夢と魔法…………！！！
そんなステージの影で見守るモッくんのもとへ、突然鏡が出現します。「……そこの“先輩”」と、Ｍｉｎｋちゃんの用いる二人称を敢えて使って呼びかける鏡。戸惑うモッくん。そして「もうすぐ先輩の知らないＭｉｎｋが見られるよ♪♪」と、鏡は妙な笑顔を浮かべながら語ります。「ボクはもう知ってるけどね。…Ｍｉｎｋはボクのモノだから（はぁと）」という鏡の意味深な言葉に、モッくんは驚きます。問い詰めようとした時には、鏡はいつのまにか消え去っていました。自分が知らない、あいつが知ってるＭｉｎｋ…！！！ モッくんの頭に浮かぶのは、「キミのすべてが知りたい（はぁと）」と囁く鏡に抱かれて甘い笑顔を浮かべているＭｉｎｋちゃんの姿でした。「完全にカンチガイ」と、立川先生がツッコミを入れていますが、思わずこのようなシーンが頭に浮かぶということは、モッくんがマネージャーと言う立場を超えてＭｉｎｋちゃんに特別な想いを抱いている何よりの証なのです…！！！ 本当は「Ｍｉｎｋ」はいないのですが、その幻の女の子に惹かれているモッくん。そして、そんな幻で、大好きな先輩を欺きつづけているという罪の意識が、無意識のうちにみんくちゃんを苦しめているのです…！！！
「どういう意味だ！！」と叫んだモッくんの言葉に答えるかのように「こういうことさ♪」と呟く鏡。「Ｍｉｎｋ「停止（パワーダウン）」」と、ファンクションを作動させた鏡。その瞬間、Ｍｉｎｋちゃんの姿は、制服姿（＝変身前の姿）のみんくちゃんに戻ってしまっていました！！！ 歌声も突然ヘタになってしまいます。
そういえば、Ｍｉｎｋちゃんが楽譜を見ただけで「百億の月」を歌えたということがあり、Ｍｉｎｋちゃんは「愛の力」だと思っていましたが、本当はやはりＷＡＮＮＡ−ＢＥの力なのでしょうか？ それに加えて、みんくちゃん自身が歌が上手か下手かという議論もありえましょう。
Ｍｉｎｋちゃんの歌唱力は、ある程度ＷＡＮＮＡ−ＢＥの力でもあるでしょうし、あくまでＭｉｎｋちゃんとして練習してきたからでもあるのです。ですから、決してみんくちゃんが歌が下手だということではないでしょう。ＷＡＮＮＡ−ＢＥはその人自身の力を引き出して増幅させるためのアンプであり触媒なのです。みんくちゃん自身が、自分自身の本当の姿に自信が持てない以上、たとえどんなにＭｉｎｋちゃんの歌唱力が向上しても、みんくちゃん自信の隠れた魅力は開花しないのです。こうしてみると、ＷＡＮＮＡ−ＢＥで作り出された「Ｍｉｎｋ」は、みんくちゃん自身の隠れた魅力ををソフトの力で無理やり引き出している虚像に過ぎないということがわかります。「百億の月」をいきなり歌えたＭｉｎｋちゃんの奇跡は、決して「（イリヤくんへの）愛の力」ではありませんでした。イリヤくんはみんくちゃんにとってはあくまで「憧れのアーティスト」であり「王子様」に過ぎなかったのです。そして、ステージでアカペラで歌いこなせたのは、実は「Ｍｉｎｋ」としてモッくんに見守られての愛の奇跡でもあったのです。Ｍｉｎｋちゃんとしてモッくんを、そしてファンたちを欺きつづける以上、みんくちゃん自身の成長は、決してなされない…！！！ それがＷＡＮＮＡ−ＢＥの本当の「落とし穴」でもあったのです！！！ ＷＡＮＮＡ−ＢＥの発売中止の理由は、もちろん殺人マシーンに自分を仕立てる危険性という意味もあるでしょう。しかし、本当に怖いのは、ＷＡＮＮＡ−ＢＥの幻影に惑わされて、使用する者が自分への自信を失い、幻影に頼って自分を磨く努力をしなくなることなのです！！！ 人間の精神的な成長を阻害するものほど、真に怖いものはありません！！！ 未来世界の良識ある人々は、ＷＡＮＮＡ−ＢＥのこの「本当の怖さ」まで見ぬいていたのかもしれません。そして、みんくちゃんは、ただ先輩に嫌われたくないという恐怖のあまり、このとても怖い、自覚症状のない「病」におかされてしまっているのです！！！！！
話を本線に戻しましょう。ステージ上で元の姿に戻ってしまったみんくちゃん。歌も下手に戻ってしまいましたが、マイクまで消えてしまったせいか、幸いファンたちには気付かれなかったようです。しかし、このままでは、Ｍｉｎｋちゃんの正体がバレてしまいます。ムカデ状態でぱにっくになるみんくちゃん。ＣａｎｏｎちゃんもＭａｃｏちゃんも焦りまくりますが、そこは結構冷静なＣａｎｏｎちゃん。「カモーン ギターーー！！」と、アドリブでギターを持ち出して、キーボードを構えたＭａｃｏちゃんとともにファンたちに演奏を披露します。デビューコンサートで見せるここまでの余裕は、さすが叶花ちゃんと真帆子ちゃんです。みんくちゃんを支えてきた原動力である友情。そう！ みんくちゃんがＭｉｎｋちゃんとしてやってこれたのは、ＷＡＮＮＡ−ＢＥの力だけでなく、２人の友情に支えられてのことでもあるのです。孤独に秘密を抱えていたら、決してみんくちゃんは今までやってこれなかったでしょう。信頼できる２人の支えこそが、みんくちゃんの二重生活を維持してきたのです。
ＣａｎｏｎちゃんとＭａｃｏちゃんが誤魔化してくれている間に、どうにかしなくてはなりません。「どうしようどうしよう」と、ぱにっくのあまり、なかなかもとの姿に戻れないみんくちゃん。次々と衣装だけが画面に表示されていきます。衣装の中に密かにセイントテールの衣装がありますが、セイントテールはみんくちゃんたちの時代にも語り継がれている伝説の怪盗なのでしょうか？ もう芽美ちゃんたちは、高校はとっくに卒業している年齢ですね。なんだか、あのキュートな怪盗の活躍が思い出されてくるではありませんか！！！ 「えいっ」とスイッチを押すみんくちゃん。…え？？？ それでは単に衣装を選んだだけでは………？？？？ 案の定登場したのは、衣装がかわっただけのみんくちゃんであり、Ｍｉｎｋちゃんへの再変身がなされていませんでした。「マイ・フェア・レディ」を彷彿とさせるような衣装に身を包んだみんくちゃん、大変可愛らしくて、萌え度抜群です♪♪♪ みんくちゃんって、こういうい可愛らしい衣装が本当によく似合います♪ まだみんくちゃんの姿のままですが、派手な衣装のおかげか、遠目には衣装の早変わりとしか見えず、ファンたちも思わぬ演出に歓声を上げています。そんな中、驚くようにステージを見つめるモッくん…。はたして正体がバレてしまったのでしょうか？？？？？
ところで、さっきのセイントテールの衣装を選択していれば、もしかしてみんくちゃんがセイントテールの格好となって登場したのでしょうか？？？？ そんなシーンも、想像するだけで萌えもえになってしまいますね♪♪♪
波瀾を含みながらも、どうにか盛大に終わったステージに、観客の興奮は冷めやりません！！！ Ｍｉｎｋｌｅは新たなファン層を拡大したようで、会場にはいつまでもアンコールの声が響き渡っていました。「こわかった…！」と楽屋で涙ぐむＭｉｎｋちゃん。ＭａｃｏちゃんもＣａｎｏｎちゃんも、もう息切れしています。鏡の脅迫に脅えながらのステージは、恐怖の連続だったに違いありません。３人の友情あってこそ乗りきれたステージ。それだけに、無事に終わった喜びはひとしおでしょう。スタッフたちもＭｉｎｋｌｅを褒め称えますが、どうやらバレていないようです。しかしそこへ、深刻な顔で現れるモッくん。「オレになにかかくしてないか！？」とＭｉｎｋちゃんへせまるモッくん。先ほどの変身が解けたところをみられてしまったのでしょうか？？？ Ｍｉｎｋちゃんはもう、ただただ脅えるしかありません。しかし、モッくんは、先ほどの鏡のことを気にしていただけのようでした。「ストーカーか！？ マスコミか！？ 水原愛純のいやがらせか！？」と、心配して尋ねるモッくん。どうやら正体はバレていなかったようですが、もう３人とも、ドキドキです…。ヘンな奴（＝鏡）にＭｉｎｋちゃんがつきまとわれていることが気になって仕方がないのは、マネージャーだから？ それとも……？？？ 先輩に守られているということに、恐怖も消え、心があたたかくなるＭｉｎｋちゃん。しかし、先ほどのステージを覗いていた時のモッくんの表情は一体何を意味するのでしょうか？？？ 本当にモッくんは何も気がついていないのでしょうか………？？？？
ようやく寮の部屋に戻れた３人娘。オムくんは転げたまま起きれません。オムくんってあんまりバランスが良くないのかもしれませんね。
御菓子をかじりながら雑談する３人。真帆子ちゃんの花柄のツーピースのお洋服がとてもらぶりぃです。みんくちゃんは子どもっぽいつりズボン、叶花ちゃんはシャツとズボン……と、３人の普段着にもいろいろと性格が表れていておもしろいですね♪ ステージでの事件はあきらかに鏡の仕業。ぶっとばしてやると息巻く真帆子ちゃん。そこへ「みんなゴメン」と叫ぶのは、何故かネコのきぐるみに身をつつんだオムくんでした。だぁだぁだぁのワンニャーを何となく彷彿とさせるその姿ですが、その事情は深刻です。みんくちゃんたちに襲いかかった恐怖を自分のせいだと思ったオムくんは、「家出」しようとしていたのです。猫の姿なら、誰かが拾ってくれる…。オムくんは悲壮な決意をして、出て行こうとしますが、みんくちゃんたちは必死で引き止めてきぐるみを脱がせます。…そう。たとえ生みの親が悪い人でも、決してその子どもは悪い子であるとは限りません。オムくんはＷＡＮＮＡ−ＢＥの案内人。みんくちゃんたちをステキな世界へ案内してくれた小さな案内人に過ぎないのです。オムくんこそが、誰よりも近くに、モッくんよりも近くにいて、いつも見守り助けてくれた、みんくちゃんのかけがえの無い友達であり、ナイトだったのです。やさしく慈しむようにオムくんをみつめるみんくちゃん♪ そんなみんくちゃんが大好きだからこそ、オムくんもみんくちゃんのために頑張ってきたのです。ただそれだけであり、オムくんには罪はない。オムくんはただ何もしらなかっただけ。「ここにいていいの？」と尋ねるオムくんに、３人は手をさしのべ、「もちろんだよう！！」と笑いかけます。４人の秘密の友情。この友情が、この最強ユニットがある限り、どんなピンチでも乗りきることができる…！！！ こわくない……！！！ 新たな勇気が沸いてくるこの夜、初ライブ成功パーティは楽しく過ぎて行きます。
さて、場面は変わって、この日はロケの日。「こんにちはＭｉｎｋｌｅでーーーす」とかわいらしく登場する３人♪ カッコイイパンツルックのＣａｎｏｎちゃんとＭａｃｏちゃんに、可愛らしいスカート姿のＭｉｎｋちゃん♪ ウィンクするＣａｎｏｎちゃんは、もうすっかりノリノリで、ファンの皆様も大変萌え度の高いシーンでしょう♪♪♪ 「東京ウォーキング」というタイトルから、ロケ地が東京であることがよくわかります。Ｍｉｎｋｌｅがこの日は、東京の一角のお気に入りのお店を紹介してくれるというのです♪ 噂のＭｉｎｋｌｅのロケとあっては、ファンの皆様もほってはおけないでしょう！！ ギャラリーが続々つめかけ、ロケにも支障が出るほどになってしまい、一旦休憩時間になってしまいました。その合間に３人はモッくんと打ち合わせ。次に紹介する店をみて、すぐに店に行ってしまうＭａｃｏちゃんとＣａｎｏｎちゃん。ちゃんと仕事をしようとしない新人２人にモッくんはムッとしますが、２人は「Ｍｉｎｋがきいといてん（はぁと）」と、にまっとにやけながら去ってしまいます。どうやら、Ｍｉｎｋちゃんをモッくんと２人きりにさせてあげようという、ＭａｃｏちゃんとＣａｎｏｎちゃんの気遣いのようですね♪ 「じっさいに店に入って説明したほうがいいな」と、モッくんはＭｉｎｋちゃんを連れて歩き出します。東京のお気に入りの街角でモッくんと２人きりで歩いている……。この思いがけない甘い時間に、Ｍｉｎｋちゃんはもうただただ胸がときめくばかりです。ふとアイスクリーム屋さんに気がつくモッくん。「たしかストロベリー……でよかったよな？」と、モッくんは、「真面目に仕事する」Ｍｉｎｋちゃんに「ごほうび」をあげます。大好きな先輩が、自分の好物を覚えていてくれた…♪ もう、幸せの絶頂のあまり、地に足がつかないＭｉｎｋちゃんは、「違う世界」へイってしまい、ぱたぱたと舞いあがってしまいます☆ はやくしないとアイスがなくなるというモッくんに、解けちゃったのかと焦るＭｉｎｋちゃん。しかし、実はなんとモッくんが密かにつまみ食いしちゃってました。わめくＭｉｎｋちゃんとからかうモッくん…。２人だけの幸せな時間…。そんな時間をすごせばすごすほど、切なくなり泣きそうになるＭｉｎｋちゃん…。「あたしが“白石みんく”だってわかっても そばにいてくれる？」というＭｉｎｋ（みんく）ちゃんの切ないつぶやき…。そんな想いを知ってか知らずか、モッくんはただＭｉｎｋちゃんのそばにいるのです……。
さてさて、ロケ再開です。お色直ししたＭｉｎｋｌｅの衣装が、これまた可愛らしいのです♪ Ｍａｃｏちゃんは今度もパンツルックですが、Ｃａｎｏｎちゃんはボディラインをやや強調したノースリーブのミニのワンピースです。Ｍｉｎｋちゃんはやはり可愛らしいスカート姿。Ｍｉｎｋｌｅの３人のイメージが、かなり固まってきていますね♪ 三人が選んだイチオシファッションという企画で、まずはＭｉｎｋちゃんが更衣室に入りました。着替え始めたＭｉｎｋちゃんに突然語りかける謎の声！！！ カガミの中に現れたその姿は、あの鏡でした！！！ 着替えのシーンを覗かれかけて赤面するＭｉｎｋちゃんですが、そんなこともお構いなしに、鏡は、サイバーアイドルが「着替え」をするなんて効率が悪いといい、ファンクションで着替えるように要求します。余計なお世話と反抗するＭｉｎｋちゃんに対し、鏡は「ボクにそんな口きいていいと思ってんの」と冷めたように言い放つと、「停止」を行ないます。一瞬にしてもとの姿に戻ってしまうみんくちゃん。不覚にも携帯をロケバスの中に置いてきてしまったみんくちゃんは、もはや自力でＭｉｎｋの姿になることはできません！！！「ボクだったらもとの姿にもどせるんだけどな」と言い、「ボクのために働く気になった？」と、鏡は冷たくにやけながら、みんくちゃんを脅迫します。
一方外では、いつまでもＭｉｎｋちゃんが出てこないので、関係者たちがどよめきはじめました。もしかしたら具合悪くなっているのかもしれない…？？？
心配になったモッくんは、ついに更衣室のカーテンを開けにかかります。再変身もできず、ただただ脅え泣きながら震えるばかりのみんくちゃん。「こないで先輩」というみんくちゃんの悲痛な願いもむなしく、ついにカーテンが開かれてしまいました。一体どうなってしまったのか…………？？？？？？？ 急展開のＭｉｎｋワールド！！！！ 次号が気になってもういてもたってもいられません！！！！！
第２１話「Ｖｅｒｓｉｏｎ ２」（なかよし２００１年７月号掲載）
草原で寝転ぶ、ピクニック気分なＭｉｎｋちゃんとモッくんが、今月号の扉です。のどかな雰囲気ですが…。しかし！！！ 本編はそんなのどかな気分どころではありません！！！
鏡によって狭い更衣室内で元の姿に戻されてしまったみんくちゃん！！ なかなか出てこないみんくちゃんを心配したモッくんがついに更衣室のカーテンを開きにかかります。このまま正体がばれてしまうのか？？？？ 今月号はのっけからハラハラドキドキのスタートです！！！
更衣室のカーテンを開かれかけたみんくちゃんは、「…チカン チカン チカ−−−−−ン！！」と叫びます。そして、とっさに布で頭を隠すと、鏡にむかって「あっちいって
エッチ」と叫びます。鏡にしてみれば、単にみんくちゃんを元に戻して弄んでいたにすぎなかったので、「チカン」という「低俗な行為」をしていると思われるのは心外だったようです。どうやら鏡は、エッチな行為には関心がないのでしょう。更衣室に登場するという誰が見ても「エッチ」で非常識な行動も、鏡にしてみれば、たまたま現れた場所が更衣室に過ぎなかったというだけで、ＷＡＮＮＡ−ＢＥのプレゼンテーションのみが目的だったわけです。しかし、客観的にみれば、確かに誰が見てもチカンです。みんくちゃんはとっさに、この状況を利用して、自分から「鏡」に、モッくんや皆の関心をそらそうとしたわけです。
案の定、モッくんの眼には「Ｍｉｎｋちゃんにチカン行為を働く謎の（あの楽屋に現れた）男」が、真っ先に眼に入りました。この男がＭｉｎｋちゃんを狙っている？？？ モッくんはとっさに、「Ｍｉｎｋ」ちゃんを助けに入っていました。「変態（チカン）がこわくてアイドルのマネージャーがやれるかあっ！！」というお得意のキメ台詞で、モッくんは更衣室の中の男に向かって殴りかかりました。カガミは見事に壊れました。その途端、みんくちゃんはＭｉｎｋの姿に再び戻ることが出来たのです。鏡は、急いでパソコンを操作しました。しかし、鏡のパソコンからは、ＷＡＮＮＡ−ＢＥがＤＥＡＤ
ＲＯＣＫ状態になってしまいました。鏡は、モッくんのカガミを割る行為が、デリケートなコンピュータシステムに影響したと思ったようでした。しかし、それだけでしょうか？ あるいは、モッくんの起こした、Ｍｉｎｋちゃんへの愛による奇跡なのでしょうか？
Ｍｉｎｋちゃんは、どうにか再変身することができました。みんくちゃんがＭｉｎｋちゃんに戻る過程のシーンが可愛らしいのですが、両者の表情の微妙な違いは結構要チェックです。みんくちゃんのまゆは、やや内側に反っているのに対し、Ｍｉｎｋちゃんのまゆはやや外側に反っています。みんくちゃんとＭｉｎｋちゃんの性格の違い、つまり「Ｍｉｎｋの方が少し明るめ」ということをを表しているシーンです。さて、無事に再変身できたとはいえ、少しの間ではありましたが本当の姿をモッくんに見られてしまったのかもしれません。ホッとするのもつかの間、重大な心配がＭｉｎｋちゃんを襲います。カガミの方を向いたまま立ち尽くすモッくん。果たして正体がバレてしまったのでしょうか！！！？？？？
「なんでオレはカガミをわってるんだ！？」と、モッくんはもはや何がなんだかわからず、とまどっていました。そう叫んで振り向いたモッくんの手からは、大量の血が！！！ Ｍｉｎｋちゃんは真っ青になって絶叫します。しかし、ケガをしているにも関わらず、モッくんは自分の一大事には気が向いていないようです。「Ｍｉｎｋちゃんを襲ったチカン」が一瞬にして消えたことが、気になってしょうがないのです。…そう、モッくんは、自分のことよりも、とにかくＭｉｎｋちゃんの身の危険が気になってしかたがないのです。自分よりもＭｉｎｋちゃんを…。この姿勢は、モッくんに一貫して見られる、Ｍｉｎｋちゃんへの姿勢です。その姿勢が、時にはＭｉｎｋちゃんとの間の溝を深めてしまったこともあったのですが…。自己犠牲は、結局は相手のためにはならない…。そのことに、モッくんはなかなか気がつかないようですね…。
手から血を流すモッくんに、Ｍｉｎｋちゃんは慌てふためきます。モッくんは相変わらず「それより いま ここにあいつが」と、自分のことより「あいつ」の件（つまりＭｉｎｋちゃんのピンチ）の方が気にかかっています。あまりに心配させるモッくんに、Ｍｉｎｋちゃんも怒って「“それより”じゃないでしょっ！！」と怒鳴ります。いつもいつも、ムチャしちゃうモッくん。しかも、それはもっぱらＭｉｎｋちゃんに関することなのです。守ってもらって嬉しい反面、自分のために大好きな先輩が傷ついていることに対し、何度Ｍｉｎｋちゃんは心を痛めたことでしょう？ もはや、Ｍｉｎｋちゃんは黙っていられませんでした。「またこんなムチャしてっ！！」「おまえこそなんにもされなかっただろーな ええ！？」と、閃光を飛ばしながらムカデ状態で怒鳴り会うＭｉｎｋちゃんとモッくんに、ＭａｃｏちゃんもＣａｎｏｎちゃんもただただ唖然としてみているだけでした。血だらけのモッくんの手をぐぐっっと強く握りつつ、にらみながらさらに「いたいでしょ？」と問うＭｉｎｋちゃん。ただでさえ（普通なら）痛いはずの手を、さらにぐぐっっと握ったら、とてつもなく痛いはずです。もしかしたらＭｉｎｋちゃんは、モッくんに「いたい」と言わせるために強く握ったのでしょうか？ それに対し「いたくねーよ」とにらみ返しながら答えるモッくん。本当に痛くないのか？ それとも、Ｍｉｎｋちゃんに心配かけまいとしてガマンしているだけなのか？ いや、それとも、単に意地っぱりなだけなのか？？ 「ぜったいいたいっっ！！」とさらにこだわるＭｉｎｋちゃんに対し、「いたくねーー」と意地を張りつづけるモッくん。お互いを心配し気遣うあまりのこの会話…。互いを気遣い、自分を犠牲にするというお互いの姿勢が、返ってモッくんの治りを遅くしてしまうということにも繋がってしまうのです。そこに２人とも気付かないというのは、２人の陥る落とし穴なのですが…。こうして見てみると、このあまりの滑稽とも言えるやりとりは、いわば漫才みたいにも見えちゃいますね。…まあ、２人の意地の張り合いはともかく、モッくんの怪我は、早急に治療が必要なようで、モッくんは他のスタッフにタクシーに押し込められ、病院へ向かうことになってしまいます。
モッくんの怪我が気がかりとはいえ、撮影は続行しなくてはなりません。芸能界の厳しさですね。Ｃａｎｏｎちゃんは、モッくんがちょっと気がかりのようですが、Ｍａｃｏちゃんは「いつものことだから」と、結構冷たい態度。身内ゆえのそっけなさというのがあらわれてますね。
いつも先輩を危険なめにあわせ、守ってもらうばかりで、何もできない自分…。自分のせいで、自分がほんとうのことを隠しているせいで、先輩が危険なめに遭ってしまう…。辛さのあまり、Ｍｉｎｋちゃんの心はズキズキと痛みます。しかし、ほんとうのことを言ってしまったら、もう傍にはいられない…。Ｍｉｎｋちゃんをまた、いつもの苦しみの十字架が襲います。「みんく」としての本当の自分の姿に自信が持てないみんくちゃん。「Ｍｉｎｋ」としての関係は決して長く続くわけではないのに…。本当は心の奥底で気がついていながらも、みんくちゃんは「ＷＡＮＮＡ−ＢＥ」への依存から抜け出せないのです。「ＷＡＮＮＡ−ＢＥ」の持つ本当の危険…。それは、人間が本来の自分に自身を失い、いつわりの自分の仮面をかぶってそれに頼りきってしまうことなのですが…。
タクシーで病院に向かいながら、確かに流れている自分の血を眺めながら、モッくんは突然消えた謎の男に戸惑っていました。確かに自分が殴った…。血も流れ、実は痛みも感じていた…。それなのに、鏡の中の人物は消えてしまった…。もはや、「鏡の中にいた」としか考えられない状況に、モッくんは戸惑います。そして、「Ｍｉｎｋにいったいなにがおこってるんだ」と、モッくんの抱く疑惑が、初めてＭｉｎｋちゃんへ向かってきます。もしかしてあの男は幽霊？？ モッくんは、自分の考えにもはや収拾がつかなくなったのか、「ふふふ ふふふ」と、壊れた不気味な笑いを浮かべてしまいます。血を流しながら不気味に笑うモッくんに、運転手さんもビビリまくりです。「霊感はゼロだ」と一人主張するモッくん。モッくんにとって、幽霊とか亡霊は絶対に信じがたい存在なのでしょう。そういえば、エキンム王子に対しても、亡霊ということを全く認知してませんでしたね…。
ここで、物語にとんでもない急展開がおこります！！！ 時は西暦２０９９年…。何かの基地みたいなところで、係員が「時空のゆがみ」及び「大量の電磁波」を「２００１ＡＤ」の時代に発見したのです。司令に指示されて係員がモニターに映し出した「発生源」は、なんと、あの鏡でした！！ おそらくここは、時空管理局とかタイムパトロール隊本部とかいったところなのでしょう。「鏡・Ｊ・ファーウェル」の名は、なぜか時空管理局にも認知されていたのです。連邦公認の特Ａランクのプログラマー…。いわば「天才」の鏡が、Ｄ・Ｗ社をリストラされたことは、かなり有名な事態のようです。そして、「こんどはいったいなにをはじめた…？」という司令の言葉から、鏡はこの時代ではかなりの問題人物としても認知されているようですね。
係員によれば、鏡は「超時空ネットワーク」を使用したとのこと。読んで字の如し、時と空間を超えるネットワークということなのでしょう。そして、このネットワークを利用することは、「時空管理法」に違反するとのことなのです。時間を超えることは、時空管理における「最大の犯罪（タブー）」だというのです。皆様は覚えていらっしゃるでしょうか？ 第２話でオムくんが、未来のソフトを使うことは「時空管理法第４条」に違反する…と言っていた事を。すなわち、時間を超えるという鏡の行為は、おそらくこの「時空管理法第４条」に違反するのではないでしょうか？？？ 司令は鏡を処罰すべく、ただちに「追跡隊（チェイサー）」を手配します。
鏡を追う追跡隊…。これで鏡が捕まれば一見落着と思いきや、それどころではないのです！！！ 鏡がつかまり、その行為が露見する中で、みんくちゃんたちがＷＡＮＮＡ−ＢＥを使用したという事実も明らかになってしまうのです！！！ 時空管理法施行以前とはいえ、みんくちゃんたちが、ＷＡＮＮＡ−ＢＥを使用する行為が法に触れることはわかっていたはずです！！！ 未成年で現行民法において「責任能力」を問われないはずの、そして、現行の少年法にて保護されているはずのみんくちゃんたちですが、果たして未来の時空管理局の人間たちに、言い訳が通用するでしょうか？？？ 法に触れるとわかっている行為をしてしまったみんくちゃんたちは、処罰されてしまうかもしれないのです！！！ ついに動き出してしまった時空管理局！！！ みんくちゃんたちの運命は一体どうなってしまうのでしょうか！！！？？？？
一方のＭｉｎｋちゃんは、モッくんに正体を見られたかどうかが気になっていました。そのことが気になって、夜も眠れなかったようですね…。
…おっと、ここで、立川先生、大チョンボの可能性です（笑）。なぜ朝から変身している姿なのでしょうか？ 洗面所に向かうためにわざわざ変身したということも考えられますが、パジャマを着たままということから考えて、どうやら変身したまま寝ちゃったというふうに考えられるのが普通です。だとしたら、睡眠中に変身が解けてはしまわなかったのでしょうか？ ちなみに、ＣａｎｏｎちゃんとＭａｃｏちゃんは普通の服に着替えてますね。Ｍｉｎｋちゃんも、わざわざ変身したとしたら、パジャマ姿でなくてもよいはずなので、やはりＭｉｎｋちゃんは変身したまま寝て、そのまま起きてきたと考えるのが普通ですね。もっとも、寝つけなかったので、その都度変身しなおしていたとかいう説明も成り立ちますが、寝室で変身している必要がないわけですし…。
まあ、それはともかく、ボーっとしていたせいか？ それとも、慌てるあまりでしょうか？ Ｍｉｎｋちゃんはついつい、元の姿に戻っていないのに、学校の制服を着たままうろついてしまいます。ＣａｎｏｎちゃんとＭａｃｏちゃんに指摘され、焦って走り去る３人。しかし、思わずその姿をモッくんに目撃されてしまいました。Ｍｉｎｋちゃんが自分の学校の中等部の制服を…？？？ モッくんは、昨日のカガミの中の「幻」といい、今日の制服Ｍｉｎｋちゃんといい、「ありえない光景」ばかりみている自分が疲れているのかと思ってしまいます。制服着ているＭｉｎｋちゃん、立川先生自らがツッコンでおられるとおり、本当に似合っていません（笑）。みんくちゃんには似合っているのですけどね…。冬制服のＭｉｎｋちゃんも観てみたいものです。似合っていないとはいえ、Ｍｉｎｋちゃんの制服姿に萌えられたファンの皆様も多いのではないでしょうか？
学校に行くべく、３人そろっての「おねがいＮＥＴＷＯＲＫ」の発動です♪♪♪ ３人揃っての「おねがいＮＥＴＷＯＲＫ」の発動は、初めてですね♪ 「転送（ムーブ）」で学校へと瞬間移動する３人。そして、同時に制服に着替え、元の姿にもどっています。ＷＡＮＮＡ−ＢＥの便利さに手をとりあってきゃーきゃー喜ぶ３人娘の姿がらぶりぃですね♪ 学校の屋上に舞い降りる３人娘も、とってもキュートです♪ しかし、喜ぶのは早い！！ 朝のチャイムがなってしまいました。あわてて教室に向かう３人娘…。
その日の放課後は雨。傘を持ってきているみんくちゃん、用意がいいですね♪ 本来のみんくちゃんは、よく気がつく家庭的な女の子なのでしょう♪ 帰ろうとしたみんくちゃんが目にしたのは、傘も無く濡れながら帰ろうとしているモッくんの姿でした。あわてて駆け寄るみんくちゃん。しかし、モッくんは傘が無いわけではありませんでした。荷物が多くて重たいカバン。普段学校を休んでいるモッくんは、読書の課題を大量に課せられており、その本が多すぎ重すぎるのでした。重い荷物をを利き腕じゃない左手だけで２つも持っているモッくん。右手の怪我のせいでした。そして右手は、怪我で傘を持てる状態じゃないのです…。自分を助けるために怪我を…。みんくちゃんの胸は痛みます。みんくちゃんは、荷物を持つと申し出ますが「ダメだ重いから」と、やさしいモッくんはみんくちゃんに持たせてくれません。じゃあ傘を持つと、言い張るみんくちゃん。こんなことしかできない自分…。みんくちゃんは、自分をもどかしく思ったことでしょう。それでも、少しでも先輩の役に立ちたい…。先輩に恩返ししたい…。
Ｍｉｎｋちゃんとしての活躍が、本来は先輩への「恩返し」だったはずなのに、かえって自分を守らせてばかりで迷惑をかけっぱなし…。せめてこんなときでも、恩返しがしたい…。みんくちゃんのせいいっぱいの想いだったのでしょう。そんなみんくちゃんに、モッくんは本当は傘を持たせないつもりだったのでしょうが、いっしょうけんめいのみんくちゃんに、モッくんは根負けしてしまいます。一生懸命に傘を掲げようとするみんくちゃん。しかし、慎重差もあって、あんまりうまくモッくんの頭上に掲げられません。必死でぴょんぴょんとモッくんに傘を掲げようとするみんくちゃんを、モッくんはやさしいまなざしで見守ります。本当は雨からモッくんが守ってもらうべきシチュエーションですが、実はみんくちゃんの方が、モッくんのやさしいまなざしに守られているのです。
甘くせつない二人きりの時間…。夢のような先輩との相合傘…。しかしみんくちゃんは、先輩のケガが気がかりなあまり、そんなおいしい状況には全然気がついていませんでした。手が痛いかと尋ねるみんくちゃんに「いたくないよ」というモッくん。しかし、モッくんの「いたくないよ」は、翻訳しなくちゃいけないことを知っているみんくちゃんは「やっぱりいたいですよね」と真剣に言うのです。「いたくねーって」と再度否定するモッくんですが、そういえばこの会話は、昨日モッくんとＭｉｎｋちゃんが漫才のように繰り広げていた会話に似ています。モッくんはなんとなくそのことに気がついてしまいますが、いつのことだかおぼえていません。
あの時に正体がバレたかどうかが気になるみんくちゃんが、そのことを聞き出そうとしたとき、突然モッくんの携帯の着メロが鳴ります。その曲は、Ｍｉｎｋちゃんのデビュー曲…、つまり「百億の月」だったのです。自分のデビュー曲を着メロにしていてくれる先輩…。しかも、新人賞を取った「Ｖｅｌｖｅｔ Ａｎｇｅｌ」ではなくて、デビュー曲の方の「百億の月」なのです。左手がふさがり右手が不自由で、自分で携帯のボタンを押せないモッくんは、みんくちゃんに携帯の通話ボタンを押してくれるよう頼みます。携帯を取ろうとしてつい先輩の体にくっついちゃったみんくちゃんは、おもわずときめきます。着信画面を見ると、それは西プロデューサーからの電話でした。しかしみんくちゃんは、その着信を切ってしまいます。慌てるモッくんですが、「あたしのほうが
先着です」というみんくちゃんの言葉…。
この言葉は、直接的には「西プロデューサーよりも自分の方が先着です」という意味に聞こえるかもしれません。西プロデューサーからの電話は、仕事の電話、おそらくはＭｉｎｋちゃんの仕事に関することなのでしょう。それはモッくんにとっても大切な仕事の電話です。つまり、Ｍｉｎｋちゃんにとって大切な電話なのです。しかし、それをわかっていながら電話を切ってしまうみんくちゃん。この行為は言いかえれば、Ｍｉｎｋとしての、先輩にとって大切な電話をふいにしてまで、みんくとしての自分を優先させたということでもあるのです。みんくちゃんの「先着」という言葉は、「Ｍｉｎｋではなくみんくとしての自分の方が先着」ということを意味しているのです。つまり、「西プロデューサーよりも自分が先着」ではなくて、実は「Ｍｉｎｋよりもみんくが先着」という意味なのです。みんくちゃんはここで、はじめてＭｉｎｋとしてではなく、みんくとして、大好きな先輩に向かってせいいっぱいの自己主張とアプローチをするのです。Ｍｉｎｋとして何度言ったかしれない「ありがとう」の言葉…。だから、変身してないみんくが言ってはいけない…。そうわかってはいても、もう、本当の姿の自分がガマンしきれませんでした。自分のために手にケガをした先輩を目の当たりにして、もはやガマンしきれませんでした。ついに「みんく」として、みんくちゃんは「ありがとう 先輩」と言ってしまいます。言葉にこそ出しませんでしたが、「Ｍｉｎｋはここにいるよ」と先輩に訴えかけるみんくちゃん。どうしていつも自分を守ってくれるのか？ なぜ着メロが自分の曲なのか？ それも、なぜ、デビュー曲の「百億の月」なのか…？？？
せつなく苦しい気持ちで、先輩を見つめるみんくちゃん。しかし、モッくんは、その「ありがとう」の意味も、自分をみつめる熱いまなざしの意味も、わかりませんでした。でも、絶対に知られちゃいけない…。みんくちゃんは、「ううん、なんでもないっ」とこらえるのが必死でした…。
ついに本来の「みんく」としてのみんくちゃんが、モッくんに自分を主張しました。Ｍｉｎｋとしての幻影ではなく、真実の自分の姿として先輩に認められたい…。それは、みんくちゃんが、本当の自分を取り戻しかけているということでもあったのです。
さて、そんな二人をモニターでみつめる鏡…。どうやら追跡隊はまだ鏡を発見していないようです。Ｍｉｎｋちゃんの操作に失敗した鏡は、別の方法、別の製品（プロダクト）にてＷＡＮＮＡ−ＢＥをプレゼンテーションしようとしていました。時を越えてＷＡＮＮＡ−ＢＥをプレゼンテーションすることは、時空管理法に違反することがわかっているはずでしょうけれど、それでもプレゼンテーションを敢行しようとすることろに、鏡の大胆不敵さと自信を感じます。そこまでしてＤ・Ｗ社に復讐しようとする鏡…。一体彼とＤ・Ｗ社との間に何があったのでしょうか？？？
さて、鏡がとった別の方法は何でしょう？ 場面はみんくちゃんの通う学校に移ります。時間はすでに夜。コンピュータ室へ、忘れ物を取りに来た３人の女生徒がいました。突然鳴る雷に脅える生徒たち。その時、あるパソコンの画面が動いていました。そこに映し出された文字は、なんと！！！ 「ＷＡＮＮＡ−ＢＥ ＶＥＲ．２」！！！ あのＷＡＮＮＡ−ＢＥの「第２弾」だというのです！！！ 「べつの人間に生まれかわりたくありませんか？」「アナタモ ナリタイ自分ニ ナレル」という夢のような言葉…！！！ 自分の本来の姿に自信の持てない人間という生き物には、なんという危険な誘惑でしょうか？ 自分の姿、自分の生き方に自信の持てない人間が、ＷＡＮＮＡ−ＢＥの使用により「本来の自分」を見失ってしまったら、一体この世の中はどうなってしまうのでしょうか！！！？？？ まさか、本当に変身できるとは、さすがに３人はまだ思っていないでしょうが…？？？？ 鏡はついに、みんくちゃんたち以外の人たちに対して、この危険なソフトを公開し始めてしまったのです！！！
時空管理局の登場、みんくちゃんとしての先輩への自己主張、そして、鏡によるＷＡＮＮＡ−ＢＥ ＶＥＲ．２の他者への公開…！！！ 今月もものすごい急展開であり、もう次回が待てないくらい気になって仕方がないのですが、来月号は休載です。続きは９月号よりパワーアップ再開とのこと。早く続きが読みたいファンの皆様は、悶々とした２ヶ月をすごされることでしょう。ドキドキ波乱続きのＭｉｎｋワールド！！！ 本当に目が離せません！！！！！
今月号の付録は、「夕涼み七夕セット」ですが、そこに描かれているおねがいポーズのみんくちゃんが、とっても可愛らしいですね♪ 七夕ゆえの「おねがい」ポーズでしょうか？ しかも、Ｍｉｎｋちゃんではなくみんくちゃんにこのポーズをさせているあたりに、立川先生の感性のすばらしさが伺えますね♪♪♪ 裏側の「ないしょ」ぽーずのみんくちゃんも、とってもらぶりぃです♪♪♪
第２２話「Ｍｉｎｋｌｅ ｉｎ Ｈａｗａｉｉ」（なかよし２００１年９月号掲載）
１ヶ月の休載をおいての連載再開♪ そんなファンの皆様の鬱憤を晴らすかのような、夏まっさかりな海のカラーが今回のイラストです♪ Ｍｉｎｋｌｅの３人の眩しい水着姿♪♪♪ 橙の花柄のビキニが眩しいＭｉｎｋちゃん♪ ピンクのワンピ水着がかわいらしいＣａｎｏｎちゃん♪ スポーティーなさわやか水着のＭａｃｏちゃんが、色とりどりの魚たちと戯れる、大変萌えるカラーに、ファンの皆様も萌爆ぶっこかれたことでしょう♪ 先月の休載の鬱憤を一気に晴らして萌爆させてくれる、大変眩しいカラーで、今月のＭｉｎｋは始まります。
さて、のっけからみんくちゃんのアップ♪♪♪ 「白い空！ 青い雲！」と、「逆」なオオボケをかますみんくちゅわんの夢見る恋する乙女な笑顔♪♪♪ 最高に可愛らしいショットです♪♪♪ みんくちゃんファンにとって、このアップはたまらないらぶりぃさです♪♪♪ みんくちゃんがうきうきしている理由は、Ｍｉｎｋｌｅとファンの皆様が行く「Ｓｕｍｍｅｒ Ｌｉｖｅ Ｔｏｕｒ ＩＮ ＨＡＷＡＩＩ」の企画です♪ 常夏のハワイ♪♪♪ 仕事で行くとはいえ、ハワイなのです♪ みんくちゃんがうきうきときめくのも無理はありません♪♪♪ そしてこれは、Ｍｉｎｋｌｅファンの皆様にとっても、絶対に見逃せない企画です♪ 先ほどのカラーにて出てきた水着をまとったＭｉｎｋｌｅの３人が、Ｍｉｎｋちゃんのアップを中心に、ＭａｃｏちゃんとＣａｎｏｎちゃんが後ろでポーズをキメている、駅貼りにしたら次々と盗まれそうなものすごい萌え度のポスター！！！ これだけの大ヒット企画が出るようになったＭｉｎｋちゃんとＭｉｎｋｌｅ♪ 確実に国民栄誉賞に向けて突き進む我等がアイドルＭｉｎｋちゃん♪ バードミュージックの借金もかなり返済されるといったところでしょうか？
「アローハー」と、手を取り合って喜び合う３人娘とオムくん♪ ＳＤ化された３人娘のカットが近頃かなり多く、可愛らしさにごろごろしてしまいますね♪ 以前に真帆子ちゃんと叶花ちゃんがアルワナ王国に勝手についてきたので、モッくんは連れていかないと釘をさします。しかし、そんなことはお構いなしの真帆子ちゃんと叶花ちゃん。この２人、仲いいですね♪（謎） みんくちゃんは、愛しいモッくんとハワイに行けるので、すっかり舞いあがって「違う世界」へイってしまいます♪ やはりみんくちゃんといえば、この「違う世界」な状態が一番萌えもえらぶりぃなのです♪
ところで、今月は連載再開という一区切りでもあり、あらためて、ＭｉｎｋちゃんとＭｉｎｋｌｅの誕生の経緯、そして、ＷＡＮＮＡ−ＢＥのことがナイショであるなどの解説が、物語中にインサートされます♪ 「オムくん講座」と題してＭｉｎｋｌｅの正体が秘密であることを解説するページのＭｉｎｋｌｅが、これまたたいへん可愛らしいのです♪ 水玉風の衣装をまとったＭｉｎｋｌｅが萌えもえらぶりぃなため、大変萌爆ぶっこかれる皆様も多いでしょうが、特にＣａｎｏｎちゃんの萌え度は群を抜いています♪ タカマガハラの結姫ちゃんをも彷彿とさせる面もありますが、カラーの水着といい、来月号の付録のドレスに身を包んだロマンチックな雰囲気といい、この水玉衣装といい、Ｃａｎｏｎちゃんがとみに可愛くなっており、Ｃａｎｏｎちゃんファンの皆様が転げまわる姿が目に浮かぶようです♪♪♪
みんくちゃんは、「この夏こそ先輩と……（はぁと）」と、甘いラブラブシーンを想像して、すっかりぽわぽわ状態♪ オムくん講座も耳に入らず、違う世界へもうイキっぱなしです♪ みんくちゃんのこの白昼夢状態な「違う世界」モード、もう、みんくちゃんファンにはたまりません♪♪♪ しかし！！ みんくちゃんの中では、先輩といいムードになっているのはあくまで「Ｍｉｎｋちゃん」なのです。本来の自分としてではなく、Ｍｉｎｋとしてのシーンに甘んじてしまっているところに、みんくちゃんの弱さを感じるのです。本来の自分に自信を持てないみんくちゃん…。７月号では、勇気を振り絞ってモッくんに少しアプローチできたみんくちゃん…。あの時のみんくちゃんの勇気は、はたして本物なのでしょうか？？？ いつわりの仮面を被った自分に酔いしれ、本来の自分を見失う恐ろしい病…。ＷＡＮＮＡ−ＢＥの真の怖さであり、危険ソフトと言われる真の理由なのかもしれません。みんくちゃんが陥ってしまった「重い病」は、一体どうすれば治癒するのでしょうか…？？？？
「ハワイ バンザーイ！！」らぶりぃにはしゃぐ３人娘の胸のうちを知らず、連れて行かないとモッくんは怒鳴ります。そこへやってきた１枚のファックス。うきうきなみんくちゃんは、旅行会社からじゃないかとなぜか勝手に考えてファクスを手にしますが…？？？？ なんと！！！ それは、恐ろしいファックスでした！！！ 「Ｍｉｎｋ ハ ボク ダケノ モノ」と言う極めて自己中心的な文面のファックス…。不気味な紋章により「冥界のメディア」と名乗る者からのファックスでした。メディアとは、なんでも、ギリシャ神話の「目的のためなら手段を選ばない魔女」ということです。相手が女性とは限りません…。この恐ろしいファックスに、みんくちゃんは震えあがり、パニックに陥ってしまいます。
夜道を歩くＭｉｎｋちゃん…。そのあとをつけてくる不気味な人影…。「だれっ！？」と振り向くＭｉｎｋちゃんですが、そこには誰もいません。しかし、その場に残されたあの不気味な紋章…！！！ 恐怖のあまり一目散に逃げるＭｉｎｋちゃんでした…。
そしてその次の日、「Ｍｉｎｋ キノウノ アカイ スカート カワイカッタ ネ（はぁと） コンド イツ アエル？」という、あの紋章とともに送られてきた不気味な電子メール…。赤いスカートは、昨夜Ｍｉｎｋちゃんがはいていたスカートでした。明らかにこれは、ストーカーです！！！ これは、人気アイドルのゆえ宿命…。Ｍｉｎｋちゃんは、その国民的人気と引き換えに、多くの危険にさらされるおそれが出てきていました。「オレからはなれるな」と言い聞かせるモッくん。危険な状況だからこそ、深まるモッくんとＭｉｎｋちゃんの絆…。決してときめいている場合ではないのでしょうけれど、見守ってくれるモッくんの熱いまなざしに、Ｍｉｎｋちゃんの心は安らぐのです。
一方、数多くのアイドル雑誌や写真、フィギュアなどが散乱する、散らかった薄暗い部屋…。数多くの隠し撮り写真に、そのショットの細かな時間の記録…。もはやＭｉｎｋちゃんしか見えない状況のこの男…。Ｍｉｎｋｌｅのサイン会場では、「Ｍｉｎｋちゃんはなあっ オレに会いにきてんだよっ！！」他の客たちを怒鳴りつけ押しのけてまで最前列を確保しようとし、Ｍｉｎｋｌｅの限定グッズ欲しさにコンビニの店員を殴りつけるという問題行動…。その目つきはもはや尋常では無くなってしまっています…。歪んだ愛…。まさにストーカー…。この男が「冥界のメディア」なのでしょうか？ 自己愛性人格障害の極度な状態であると考えられますが、この男に限らず、自分以外の周囲が見えなくなっている人々が、電車などでの暴行事件など、数々の社会問題を引き起こしています。世の中の閉塞感ゆえなのか…？ この男も、考えてみれば、先行きの見えない世の中と乱れたメディアミックスにより真実の自分を見失わされた犠牲者なのかもしれません…。その根底には、本来の自分に自信が持てない現代人の病理が潜んでおり、自分を支えるための依存のよりどころが、たとえば酒やギャンブルだったりする人もいれば、アイドルだったりする人もいるのです。そんな、自分に自信のない男が、偽りの仮面を被る道具を与えられたら一体どうなるのでしょうか？？？？ 彼にもたらされる「ＷＡＮＮＡ−ＢＥ ＶＥＲ．２」！！ 彼はついに、Ｍｉｎｋちゃんの恋人になりたいあまり、本来の自分を捨て、偽りの仮面を被ってしまいました！！！！ 彼の心の弱さを利用し、心の隙間に入りこみ、鏡は彼を「サイバロイド」に仕立て上げてしまいました！！！ 本来の自分を覆い隠し、偽りの仮面を被らざるを得ない恐ろしい病！！！ そんな病を誘発するとは、ＷＡＮＮＡ−ＢＥとはなんという恐ろしいソフトなのでしょう！！！ 自分を見失ったサイバロイドにより、一体Ｍｉｎｋちゃんの身に何が起こってしまうのでしょうか！！！？？？？ そして、みんくちゃんも実は、彼と同じ恐ろしい病にかかってしまっているのです！！！！
さて、いよいよハワイ上陸の日♪ 成田空港ではしゃぐＭｉｎｋｌｅの３人♪ 真帆子ちゃんたちがあっさり引き下がったことをちょっと気にかけているモッくん。妹のことを心配し、気にかけているのでしょうか？ そんなモッくんの心とは裏腹に、「ちゃんとやってきている」真帆子ちゃんたちです☆
そして、いよいよ夢のハワイ♪ 美しくまばゆいハワイの海！！！ 夢の島ハワイで観光とショッピングを楽しむＭｉｎｋｌｅの３人。フラダンスの衣装を着てポーズを決める３人が決まってます♪ たくさんの買い物をしながらも、モッくんにすべて荷物を持たせている写真もありますが、これはおそらくＭａｃｏちゃんとＣａｎｏｎちゃんの仕業でしょうか？？？ 一方で、おそろいアロハシャツを着ていたりと、何気にモッくんと夢のようなひとときも過ごすＭｉｎｋちゃん♪ 変身が解ける唯一のホテルでは、もちろんなかよく３人部屋。ライブ前の、３人にとってちょっとした安らぎのひとときだったのではないでしょうか？？
あっという間に、サマーライブの開演の時間♪ ハワイの海上に設けられた、特設野外ステージ♪ はちきれんばかりのファン達が、Ｍｉｎｋｌｅの登場を今か今かと待ち焦がれています。携帯のアンテナを正方形に組み合わせ、変身を始める３人娘！！！ 「ＷＡＮＮＡ−ＢＥ ＳＴＡＮＤ ＢＹっ、起動！！！」☆ みんくちゃんのシルエットを中心とした美しい変身シーン！！！ 一瞬にして、Ｍｉｎｋｌｅの３人があらためてハワイに登場です♪ おヘソが出てちょっとセクシーな眩しい夏衣装♪ 特にひざまづくＣａｎｏｎちゃんのポーズがステキすぎです♪♪♪ ライブ会場は、「ミーンクル！ ミーンクル！」と、ものすごい声援です！！！ 会場に入りきらなくて、ステージの裏にまでファンがいるとのこと！！！ ＦＥの長さも調整せざるをえないこの状況は、ある種、危険な状況もはらんでいます。そんな中、「ファンのコ」からさしいれされたかわいいなレイ♪ うきうきでレイをまとうＭｉｎｋちゃんですが、モッくんは忙しくて、そのことにあまり注意を払っていませんでした。でも、いつもの「必殺技」は忘れません♪ ゲンキよくＭｉｎｋの背中をポンと叩き、Ｍｉｎｋを激励するモッくん♪ その励ましに押し出されて、Ｍｉｎｋちゃんたちは会場のステージに飛び出します♪ 観客でパンパンに膨れあがった会場！！！ ゲンキ良く海上ステージを駆けまわるＭｉｎｋｌｅの３人に、ファン達の興奮は最高潮に達しました！！！
ところが！！！ 楽屋裏では、大変なことが起こっていました！！！ 届いた１枚のファックス！！！「ボクノ モノニ ナラナイナラ Ｍｉｎｋ ヲ ケス。」という、恐ろしい文面が！！！ まさか、あのストーカーがここに！！！？？？ ファックスに記された謎の言葉「キレイナ ハナ ニハ トゲガ アル」。モッくんは、さっき何気なく見過ごしたレイに気がつきます。何も気にかけず、はしゃいでレイをまとって歌いまくるＭｉｎｋちゃん。しかし、ストーカーに狙われる状況の中で、異常なファンの数という危険な状況に、モッくんもＭｉｎｋちゃんも、もっと気を使うべきでした。あのレイは、時限爆弾なのかもしれないのです！！！！
ステージをどこからともなく見つめる見覚えのある姿…。そう！！！ それは鏡でした！！ 「ボクノ モノニ ナラナイナラ Ｍｉｎｋ ヲ ケス。」というその言葉は、単にあのストーカーの言葉のみならず、実は鏡自身の言葉でした！！！ 自分のものにならないなら消すという思想！！！ まさに、歪んだ自己愛ゆえの行動に他なりません！！！！ 自己愛に陥ったナルシストの鏡！！！ 彼の生み出したＷＡＮＮＡ−ＢＥは、まさに病の産物だったと言えるでしょう！！！ 「鏡」という名前は、ナルシスティックの語源でもある、神話に出てくるナルキッソスが、自分の姿に溺れるということを背景にして、立川先生が名づけたものでしょう。ＷＡＮＮＡ−ＢＥは、やはり未来人の良識人が判断したとおり、人類の破滅に繋がる恐ろしいソフトだったのです！！！ 歪んだ自己愛。そして、本当の自分の喪失…！！！ 「電脳少女☆Ｍｉｎｋ」の隠しテーマは、要するにそういうことなのかもしれません！！！
鏡は、「こわれたって心配ない」と言い放ちます。バーチャルガールはただのデータの集合体だから、また新しくつくりかえてやる…というのです！！！ しかし！！！ Ｍｉｎｋちゃんはともかく、みんくちゃんは生身の女の子なのです！！！ 仮にＭｉｎｋちゃんが再生できたとしても、みんくちゃんが再生される保証はどこにもないのです！！！ それに、たとえバーチャルガールであったとしても、もはやＭｉｎｋちゃんは立派に「命あるもの」なのです！！！ 「命あるもの」は、１度壊れてしまったら、２度と再生できないかけがえのない存在なのです！！！サイバーなバーチャル世界に身を置くあまり、鏡は生命の大切さの感覚がすっかり麻痺してしまっているのです！！！ このあたりの描写は、急速に進むＩＴ社会に対する、立川先生の警告メッセージなのかもしれません！！！
そこへ、時空管理局のチェイサー３人組が、鏡を発見してしまいました！！！ 鏡が発見されてしまったということは、いよいよ、みんくちゃんたちが抱えるＷＡＮＮＡ−ＢＥの秘密に、時空管理局が近づいてきたということなのです！！！ 一体、みんくちゃんたちはどうなってしまうのでしょうか！！！？？？ チェイサーたちは「３人の女性で、ロングの髪、黒系の髪、パーマがかった髪」…と、なんだか「どっかで見たような演出」になっていますが…？？？ チェイサーの１人が、鏡を銃で撃とうと背後から狙います！！！ それに気付いた鏡ですが…？？？？？
一方会場では、ライブ中にもかかわらず、モッくんがステージに向かって飛び出して生きました。何やらわめいていますが、よく聞き取れないその声…。「レイをはずせ」と大声で叫ぶモッくん！！！ どこからともなくみつめるあのストーカーの姿がそこに！！！？？？ モッくんの言葉に気付いたとき、レイの内部のタイマーが「カチ」っと何かを告げ…そして、突然会場にとんでもない閃光が走ります！！！！
一体何がどうなったのか？ 気がつくと、Ｍｉｎｋちゃんたちは、電脳空間にいました。どうやら、Ｍｉｎｋちゃんは無傷のようです。結局会場に何が起こったのかはわかりません。さっきのストーカーの仕業なのか？ 少なくとも、会場に衝撃が走ったのは間違いないでしょう。そして、Ｍｉｎｋちゃんたちの前にいたのはオムくんでした。Ｍｉｎｋちゃんたちを一瞬にしてここに引き上げ、救ったのでしょうか？？？ 残念だけどライブは中止と言うオムくん。しかし、Ｍｉｎｋちゃんたちは、うたうのをやめちゃダメと主張します！！ ストーカーさんにまだ何も伝えていない…と主張するＭｉｎｋちゃん。Ｍｉｎｋちゃんたちは、その伝えきれていない何かを伝えるべく、再び歌い始めるのです！！！！
再びＭｉｎｋｌｅの姿が会場に戻ってきました！！ 会場の興奮と声援は、先ほどと変わらず、会場にはどうやら特に混乱はなかったのでしょう。Ｍｉｎｋｌｅは新曲「１０・Ｃａｒａｔ・Ｓｈｏｗｅｒ」を披露します♪ ストーカーに向かって「そんなふうに人を好きにならないで」と語りかけたＭｉｎｋちゃんは、新曲に気持ちを込めて熱唱します！！ 「だれかを好きになるきもち それは どんなダイアモンドでも かまわない あなただけの宝石 そのときめきを消さないで その輝きをくもらせないで」…。好きになる気持ちは人それぞれ…。自分だけの持つ、人を愛する輝きを大切にしてほしい。輝きを曇らせず、輝いたまま伝えて欲しい…そうすればきっといつかは伝わる…。そんな想いを歌にのせて、３人は熱唱します！！！ ＷＡＮＮＡ−ＢＥのファンクション「ＳＯＮＧ」を起動させ、Ｍｉｎｋｌｅは「１０・Ｃａｒａｔ・Ｓｈｏｗｅｒ」を会場に放ち振りまきます！！！！！！ 眩しく美しいダイアモンドのシャワー！！！ Ｍｉｎｋちゃんの想いのこもったシャワーをファン達も浴び、そして、あのストーカーも浴びました。その瞬間、ＷＡＮＮＡ−ＢＥ ＶＥＲ．２により被らされた彼の仮面が砕け散りました！！！ それどころか、彼は、Ｍｉｎｋちゃんへの歪んだ愛という仮面も砕かれ、本来の自分の姿をいつのまにかさらしていました。ＷＡＮＮＡ−ＢＥ ＶＥＲ．２の力が排除されてサイバロイドが滅ぼされた事実に、鏡は驚愕します！！！ Ｍｉｎｋちゃんたちのそのパワーが電磁波となり、鏡を吹き飛ばしてしまいます！！！ そしてチェイサーたちもまた、退却を余儀なくされたのです！！！！
想いを歌に込めてファン達に届けたＭｉｎｋｌｅのライブは、盛大に終了しました♪ もしかしたら「ＳＯＮＧ」の機能かもしれません。ＷＡＮＮＡ−ＢＥの機能かもしれません。しかし、一番重要なのは、やはりみんくちゃんの想いの強さでしょう♪ 使い方を誤れば、恐ろしいサイバロイドをも生み出すＷＡＮＮＡ−ＢＥですが、使い方によっては、人々に夢と希望を伝えることができるＷＡＮＮＡ−ＢＥでもあるのです♪ みんくちゃんたちが使うからこそ、ＷＡＮＮＡ−ＢＥは平和な道具にもなり得るのです♪ もともとは炭坑の作業などに役立てて人類の発展に寄与しようとノーベルが発明したダイナマイトは、戦争に利用されるようになってしまいました。ノーベルの胸の内の苦しみ。ノーベルの平和への祈りがノーベル賞として今も引き継がれています。物事には全て明と暗の両面があります。ＷＡＮＮＡ−ＢＥもまた、その両面を持っているのです。
Ｍｉｎｋちゃんの想いは、Ｍｉｎｋちゃんの歌は、はたしてストーカーに伝わったのでしょうか？ 「わかってくれたよ きっと」とモッくんは言います。そして、無事だったＭｉｎｋちゃんをあたたかく抱き寄せるのです！！ 大好きなモッくんの胸に抱かれて、Ｍｉｎｋちゃんもまた、自分の胸の宝石を、ダイアモンドを、モッくんに伝えたいと思いました。ただし、伝えるべき輝きは、あくまでみんくちゃんだけの、みんくちゃん自身の宝石の輝きでなければいけません。みんくちゃんが、自分の持つダイアモンドの輝きに気付き、モッくんに本当の想いを、本当の自分の輝きを伝えることができる日は、一体いつ来るのでしょうか…？？？
サイバロイド、チェイサーの出現等、最近は毎号先の読めない展開の「電脳少女☆Ｍｉｎｋ」です。この展開が進むにつれて、ますますみんくちゃんの身の上に危機が迫ってきます。ますます大波乱の予感がするＭｉｎｋワールド。目が離せません！！！！ 来月号も楽しみですね♪
今月号は大変残念なことがあります。出版社の「不誠実さ」です。ありもしないことの「予告」に期待させられ、胸をときめかせたあげく、失望させられ裏切られたファンや子どもたちは数多いことでしょう。そして何よりもこのことは、立川先生への冒涜です。過ちや手違い自体は誰にでもあることですから、それ自体を問うことはしませんが、「不誠実」は絶対に許せません。子ども達に夢を与える雑誌を出版しているという社会的責任と使命をあらためて自覚し、人間不信に陥る不幸な子ども達を作らないよう、出版社にはあらためて反省と謝罪を公の場でしていただきたいと、私は切実に願っております。
第２３話「真夏のコメット」（なかよし２００１年１０月号掲載）
またしてもカラー、しかも４０ページ！！！ カラーはやや大人の雰囲気のシリアスなＭｉｎｋｌｅの３人組。そして自信満々に立ちはだかる鏡。カラーへの鏡の登場ははじめてであり、髪の色が判明しました♪ 鏡ファンの方々が悶絶死ぶっこかれる姿が目に浮かびますね♪ そして、先月号から気にかかる全員サービスのエナメルミニボストンがついに応募できる状態になり、今月はそれだけでもわくわくします。さらに！！、付録のローズティセットは、可愛らしいＭｉｎｋｌｅのお姫様が勢ぞろい♪ 可愛らしいＭｉｎｋｌｅに、萌えられたファンの皆様の様子が目にうかびます♪ 今月号もわくわくしますね♪
さらに！！！ ９月６日発売の４巻の表紙がついに発表されたのです！！！ 今度の表紙は、ご期待された方も多いと思われますが、Ｍｉｎｋｌｅなのです♪♪♪ Ｍｉｎｋちゃんを中心に、ＣａｎｏｎちゃんとＭａｃｏちゃんがウィンクしている表紙！！！ あと発売まで数日を控えた今、本当に待ちきれない思いでいっぱいです！！！！
さて今回は、ある小学校の教室の風景から物語が始まります。小学生の間でもＭｉｎｋｌｅは大人気♪ Ｍｉｎｋｌｅが花火大会に出るとのことで、いまから花火に行こうとはしゃぐ小学生たち♪ 新曲の「１０
ｃａｒａｔ Ｓｈｏｗｅｒ」をフリまで既にマスターした瑠美ちゃんという子もいます♪ Ｍｉｎｋｌｅのこの人気の高さ、我々３９０万人のファンの層の厚さをうかがわせ、大変うれしい限りです♪
超人気のＭｉｎｋｌｅの話題に詳しい瑠美ちゃんのもとには、クラスメートたちが話を聞きたがり、集まってきます。瑠美ちゃんのヘアスタイルは心なしかＭａｃｏちゃんに似ているような気がします♪ 瑠美ちゃんのＭｉｋｌｅ通ぶりが伺えますね♪ 一人のクラスメートが瑠美ちゃんのもとへ駆け寄って来たとき、ぶつかって鉢植えを落としてしまいます。スカートが汚れたことを気にする女の子。鉢植えが壊れたとか、花が可愛そうだとかいうことにまで目がいかないのが、この子の心の貧しさを象徴しています。別の女の子によれば、この鉢植え、どうやら柚実ちゃんという、瑠美ちゃんの双子の妹が育てているようです。瑠美ちゃんは、鉢植えのことは柚実ちゃんが片付けるからと言って、さほど気にもとめません。柚実ちゃんは、自分の鉢植えが落とされたことに腹を立てるでもなく、花が一応無事だったことの方にほっとします。花をみつめる柚実ちゃんの澄んだ清らかな眼…。やさしく、控えめな雰囲気のおんなのこ。柚実ちゃんは、この花、コメット・リリーが、大丈夫な理由を解説します。しかし、クラスメートは、Ｍｉｎｋｌｅの話題に明るい瑠美ちゃんのほうに寄っていき、柚実ちゃんの方には関心を示しません。もちろん花には、まったく関心を示してくれないのでした。
だれも関心をもたないコメット・リリー。そんな花に柚実ちゃんはやさしく語りかけます。男子たちは、こんな柚実ちゃんを馬鹿にして、関心を示してはくれません。下校時も一緒に帰るお友達もいなくて、柚実ちゃんはひとりぼっちです。ふと眼にとまったのは、大人気のＭｉｎｋｌｅのポスター。華やかで注目を浴びつづけるＭｉｎｋｌｅ。その一方で、誰も自分には関心を示してくれない…。誰もあたしの話なんてきいてくれない…。
家に帰ると、柚実ちゃんは、テストの点数が悪くて、お母さんに怒られてしまいます。一方の瑠美ちゃんは１００点でした。学校で先生に呼び出され、瑠美ちゃんと比較されてしまう柚実ちゃん。しかも家でも…！！ 双子というだけで何かと瑠美ちゃんと比較される柚実ちゃん。そして、いつも注目関心を受けるのは瑠美ちゃんの方。あたしだって頑張っているのに、誰もあたしの方を見てくれない…。柚実ちゃんは、こんな自分が嫌になって、ベッドに突っ伏して泣いてしまいます。自分を見て！！ もっとかまって！！！ 誰か助けて！！！！ 悲痛の叫びを上げる柚実ちゃんは、その時、瑠美ちゃんがつけっぱなしにしていたパソコンに気がつきます。画面に写っていたのは、「アナタモ
ナリタイ 自分ニナレル」と銘打った「ＷＡＮＮＡ−ＢＥ
ＶＥＲ．２」だったのです！！！ 何かと瑠美ちゃんと比較される自分。目立たない誰にも見てもらえない自分…。自分のことが大嫌いな柚実ちゃんは、自分を消してしまいたいと思います。本当の自分の魅力に気がつかなくて、自分が嫌いになる病…。そんな病をもつ人の心に、まるでウィルスのように入り込むＷＡＮＮＡ−ＢＥ…。ＷＡＮＮＡ−ＢＥの持つ真の恐ろしさ、それは、自分が嫌いな人が依存してしまうこと…。本当の自分の良さに気付けない不幸な人が依存してしまうこと…。他人の評価ばかりが気にかかり、本当の自分が嫌いになってしまうこと…。つまり、人間関係のあり方に依存しきってしまうこと…。本来、自分の良さを見極め、自分の人生は自分なりのやり方で、本来の自分自身ががでのりきっていくべきものなのですが、ＷＡＮＮＡ−ＢＥはそんな本来の生きるエネルギーを封じ込めてしまうのです。人にどう思われるか、人に自分を見てもらえるかだけが気にかかり、自分らしさを失ってしまう怖い病…。恐ろしい病にかかった柚実ちゃんの指がついにパソコンのエンターキーに……？？？？
場面は変わって、物語の冒頭で話題に上がっていた、花火大会のシーンです。Ｍｉｎｋｌｅもゲストとしてやってくるとのこと。…となれば、当然やってきているのが３人娘♪ 叶花ちゃんは軽いカジュアルな夏服ですが、みんくちゃんと真帆子ちゃんは、浴衣姿です♪ 真帆子ちゃんは紺色系の浴衣、みんくちゃんは、白系の紅葉模様の浴衣で大変可愛らしく、この浴衣姿に萌えられた皆様も多いことでしょう♪ 恋する乙女なみんくちゃんは、またしても先月号の冒頭のごとく、夢見るイッちゃった輝くお眼眼で登場します♪ 花火大会にときめくみんくちゃんの輝く可愛らしい表情に、萌えもえな方々も多いのではないでしょうか？ みあげる二人の横顔、いつしか触れ合う手と手…。花火大会だけでそこまで想像するあたり、もう、みんくちゃんの恋する乙女回路が大萌爆状態ですね♪ まさに恋の「中年行事」…と、またしても先月号に引き続き大ボケをかますみんくちゃんに、叶花ちゃんは呆れ顔でツッコンだ上、「たしかにあんた発想が中年」とつぶやきます。まあ、中年でなくても、違う世界へはイッちゃうんですけどね…♪ それに、第一、花火は年中行事ではないのですが…？？？？ まあ、恋する乙女全開なみんくちゃんには、もはや何を言っても無駄でしょう♪ すっかりうるうるお眼眼で、違う世界へイキっぱなしですね♪ ただし、注目すべきなのは、妄想（笑）の中の自分が、「Ｍｉｎｋ」ではなくて「みんく」になっている点でしょう♪ 今までは、想像の中でモッくんと２人きりになっていたのは「Ｍｉｎｋ」でした。しかし今回は「みんく」なのです♪ このあたり、みんくちゃんの、本来の自分を先輩に見てもらいたい…という想いが無意識に表れているのかもしれませんね♪ 少しづつではありますが、みんくちゃんは「Ｍｉｎｋ」ではなく、本来の「みんく」をモッくんに認められたいと考えてきている点で、少し変わってきたと言えるでしょう。
憧れのモッくんがみんくちゃんたちのもとへやってきました♪ みんくちゃんは顔を赤らめながらも、明るい表情になります♪ ３日前からみんくちゃんは、健気にもモッくんに言うセリフを練習していたみたいですね。「あたしといっしょに花火見てくれませんかっ」…と言おうと、顔を真っ赤にしながらも、勇気を出して言おうとするみんくちゃん。しかし、その勇気ある行動は、モッくんの「Ｍｉｎｋｌｅ見なかった？」の言葉にさえぎられてしまいます。ムカデ状態になって、自分の存在をアピールしようとするみんくちゃん。しかし、恥ずかしさもあってか、なかなか大きく自分をアピールできません。みんくちゃんの声が届かないモッくんは、Ｍｉｎｋｌｅが来ないことばかり頭にあって、そのまま去ってしまいます。花火とともに燃え尽きたみんくちゃん。バレンタインの時もそうでしたが、またしてもモッくんに自分のことをアピールできませんでした。ＭｉｎｋやＭｉｎｋｌｅのことばかり気にして、自分の方をみてくれない先輩…。しかしそれは、自分に自身の持てないみんくちゃんが、ＷＡＮＮＡ−ＢＥに依存して引き起こした、自業自得の事態なのです。もっと本当の自分を大事にしていたら…？ もっと本当の自分で、素直な自分で、先輩にアタックできていたら…？ みんくちゃんは、すっかり燃えつき、「違う世界」状態で泣き崩れます。そんなみんくちゃんを、真帆子ちゃんと叶花ちゃんは、ずるずると引きずって行きます。たしかにこのままでは「あんたの先輩」が困っていますので、まあ、仕方が無いのですが、みんくちゃんがめげずにみんくちゃん自身でモッくんにアタックできていたとしたら…？ そのあたりのふんぎりがつかないところが、みんくちゃんの弱さであり、病なのです。この辺の一連のシーン、やはり、第６話のチョコを渡せなかったみんくちゃんのシーンと一致してますね。
さて、Ｍｉｎｋｌｅの３人が登場です♪ 浴衣姿でバッチリキメたＭｉｎｋｌｅ♪ 可愛らしい花びらの浴衣のＭｉｎｋちゃん♪ 艶やかな紅葉浴衣のＣａｎｏｎちゃん♪ そしてお魚模様のＭａｃｏちゃん♪ キュートかつ清楚な浴衣でキメたＭｉｎｋｌｅに、ファンの皆様も大いに萌え萌えごろごろではないでしょうか？ 仕事があるのに、まだ先輩と一緒にいたくて、ふえ〜〜〜と泣くＭｉｎｋちゃんを、Ｃａｎｏｎちゃんが必死でなだめています。その隙をついて、何者かがＭａｃｏちゃんを突然襲います。一瞬のことで、ＭｉｎｋちゃんもＣａｎｏｎちゃんも気がつかないのですが…？？？
大勢のファンの前に、浴衣姿で登場するＭｉｎｋｌｅ♪ ただでさえ熱い花火会場の熱気が、さらにオーバーヒート！！！！ 超大人気のユニット・Ｍｉｎｋｌｅ！！！！ 天使の歌声が夜空に響き渡りますが……？？？？ Ｍａｃｏちゃんが、なぜかＭｉｎｋちゃんのソロパートの部分を勝手に歌い出します！！！ 「ミンナ アタシヲ見テ」！！！ Ｍａｃｏちゃんの目つきは、まるで猫のように鋭く、尋常ではありませんでした！！！！ その歌声は、ファンたちの脳裏に不協和音を引き起こし、頭が割れるような激痛を引き起こします！！！！ そして、Ｍａｃｏちゃんの手から発せられる怪しげな光線…？？？ その途端、人々の足元で、突然花火が爆発！！ Ｍｉｎｋちゃんの制止も振り切って花火を放つのは、もはやＭａｃｏちゃんではありませんでした！！！ 「花火ナンテ
ドコデ アガッテモ 同ジダ コノホウガ ミンナニ
ヨク 見テモラエル」とつぶやくそのセリフ。ミンナニ見テ
モライタイ… ダッテ ダレモ アタシヲ 見テクレナイ」と叫ぶ悲痛な心の叫び！！！ 皆に見てもらいたい一心のその行為！！ Ｍａｃｏちゃんに扮した少女の行動、それは、他ならぬ柚実ちゃんの、自分を見てもらいたいが故の必死の行動だったのです！！
一方、意識不明から目覚めるＭａｃｏちゃん。そこはどこかで見たことのある不思議な空間…。そう、そこは電脳空間だったのです。早く出なければと焦るＭａｃｏちゃんの身体が、突然縛り上げられます！！！ Ｍａｃｏちゃんを縛る妙な植物？？？ それは、あの柚実ちゃんの育てたコメット・リリーでした。束縛されたＭａｃｏちゃんのもとへ、不敵な笑みを浮かべて現れたのは、やはり鏡でした！！！ 柚実ちゃんは、鏡の策略によって心の闇の隙を突かれ、サイバロイドにされてしまったのです！！！ 心の闇、言いかえれば、心の病みを食い物にして侵食していくＷＡＮＮＡ−ＢＥ
ＶＥＲ．２！！！ ＷＡＮＮＡ−ＢＥの持つ真の恐怖が、あらためて今回も明らかになりました！！！ 勝利に酔いしれたかのように不敵な笑みを浮かべる鏡。一見いい気になっているかのように見える鏡。しかし、その勝ち誇ったかのような歓喜の声は、本当に嬉しい声なのでしょうか？？？ 鏡は果たして、こんな形でＷＡＮＮＡ−ＢＥを世に認められたかったのでしょうか？？？ 自分を見て欲しい！！！ 自分の作ったＷＡＮＮＡ−ＢＥを認めて欲しい！！！ 鏡の心の奥底に封じ込められた悲痛な叫びが、聞こえては来ないでしょうか？？？
ニセのＭａｃｏちゃんは、花火をどんどん人々に放って行きます。Ｍａｃｏちゃんを解析するＭｉｎｋちゃん。そしてＭｉｎｋちゃんは、この少女、柚実ちゃんの心の叫びを聴くのです！！！ 注目してほしい、見て欲しい…！！！ モウ無視ナンテサセナイ！！ ママモ先生モクラスメイトモ瑠美チャンダッテ…！！！ 注目されない少女の、注目されたいという心の叫び！！！ そしてそれは、みんくちゃん自身の心の叫びでした。あたしを見て、先輩、あたしを見て！！！！ Ｍｉｎｋはここにいる
こんなに好きなのに…みんくはここにいるのに…！！！ Ｍｉｎｋの影で、いつも見てもらえないみんく。無視なんかされたくない！！！ チョコを自分（みんく）で渡したい！！！ 一緒に花火が見たい！！！ 本当にそばにいるのは、あたしなのに…みんくなのに…！！！！
今まで、Ｍｉｎｋとしてモッくんの傍にいられることに甘んじて、本当の自分を押し殺してきたみんくちゃん。しかし、本当の自分を、みんくを先輩に見て欲しい…！！！ 柚実ちゃんが自分の姿そのものだと気がついたとき、Ｍａｃｏを返してとせめよるＣａｎｏｎちゃんを制止し、Ｍｉｎｋちゃんは柚美ちゃんを連れてテレビ中継場に連れて行きます。「いっしょにうたってくれるよね！？」と柚実ちゃんに問い掛けると、Ｍｉｎｋちゃんは、おねがいＮＥＴＷＯＲＫを発動させ、「ＳＯＮＧ」の機能を作動させます！！！ 強調されるＭｉｎｋちゃんのこのセリフ…。自分と同じ柚実ちゃんだから、自分と同じだからこそ、わかってもらいたいから、だからＭｉｎｋちゃんは、「いっしょ」に「うたってくれる」ことを柚実ちゃんに望んだのかもしれません。Ｍｉｎｋちゃんの携帯から柚実ちゃんに向かって照射される光！！！ 柚実ちゃんの身体から、きらびやかな花火が空に向かって打ち上げられます。夜空に空高く舞いあがる彗星…。それは、コメット・リリー！！！ それは柚実ちゃんの花…。アタシノ花…。歌うＭｉｎｋちゃんとＣａｎｏｎちゃん。あなたひとりじゃない。Ｍｉｎｋｌｅがいるよ…。２人からの、いえ、Ｍｉｎｋｌｅ３人からの、柚美ちゃんへのメッセージ。あなたを見てるから。柚実ちゃんをあたしたちがちゃんと見てるから！！！ 一緒に歌って！！ だってあなたはひとりじゃない！！ 歌がつないでくれる…、結んでゆく…なんてあったかいネットワーク…！！！
カラー扉の「わたしを見ていてくれるあなたのために…」という煽り文句は、この物語全体のテーマの一面を表現している言葉でもあるのです。
Ｍｉｎｋｌｅの心が伝わったとき、柚実ちゃんの眼からこぼれる涙…。その途端、電脳空間のＭａｃｏちゃんを縛っていたコメット・リリーが消えました。憑き物が落ちたかのように我に返る柚実ちゃん。Ｍｉｎｋは解説します。この花火は「コメット・リリー・柚実」。柚実ちゃんのコメット・リリーを大切に思う気持ちが花火になった…。あんなにキレイな、あんなに見事な花火に！！！！
自分を見てもらえた柚実ちゃんの眼から、大粒の涙がこぼれ落ちました…！！！ 誰かに見てもらいたかった自分。必要とされたかった自分…。そんな自分の姿に気がついた柚実ちゃん。
その姿を見た鏡の脳裏に、トラウマがフラッシュバックします。「こんな危険なソフトはいらない」「出て行け「」キミはＤ・Ｗ社にふさわしくない…！！！」「「ＷＡＮＮＡ−ＢＥ」は危険ソフトとして当局が封印します！！！」
…自分を責めたてる会社の連中。当局の人間…！！！ あんなにがんばったのに…どうして誰も認めてくれないんだ…！！！？？？ もっと自分を見て欲しい。自分の創ったＷＡＮＮＡ−ＢＥを認めて欲しい。自分を必要として欲しい！！！
柚実ちゃんは必要とされていたのです。コメット・リリーが咲くために。世界にたった一人の貴重な存在、それが柚実ちゃん。柚実ちゃんがいればこそ、この花はキレイに咲いていられる。輝いていられる…。そして、きっとみんなもこの花に気がついている…。テレビを見て、やっと我が子の育てた花に気がつく両親…。しかし、ちゃんと気がついていた人は他にいました。それは、自分があれほど妬み、うらやんでいた瑠美ちゃんだったのです。普段はそっけなくても、ちゃんと瑠美ちゃんは自分をみていてくれました。柚実ちゃんがいなくなったことに真っ先に気がついて探してくれたのは、他でもない瑠美ちゃんでした。柚実ちゃんを必要としていたのは、柚実ちゃんをちゃんと見ていてくれたのは、他でもない瑠美ちゃんだったのです。Ｍｉｎｋｌｅに関心を示す柚実ちゃん、そして、ＣＤをかしてあげるとはしゃぐ瑠美ちゃん。心を閉ざし、瑠美ちゃんの好きなＭｉｎｋｌｅからさえも、柚実ちゃんは目をそらしていたのかもしれません。そして、一番自分を見て欲しかったのは、ほかでもない瑠美ちゃんだったのかもしれません。そして、柚実ちゃんはなかなか気付かなかったのですが、実は瑠美ちゃんは、ちゃんと望み通り、自分を、柚実ちゃんを見ていてくれたのです！！！
自分を取り戻した柚実ちゃんを見送ったとき、Ｍｉｎｋちゃんの視界の先には、大好きな先輩がいました。モッくんの激励の笑顔に頬を赤らめるＭｉｎｋちゃん。そして、すぐに我に返ります。いつまでもこのままじゃいけない…。Ｍｉｎｋに向けられている笑顔に満足していてはいけない！！！ しっかりしてみんく！！！ 先輩の瞳の先にあるものが、あたしで、みんくでいられるように。もう一人の自分に、バーチャルガールに負けないように…！！！ 先輩の笑顔が、自分の方を向いてもらえるように…！！！
自分の心の病に少しずつ気がつきはじめたみんくちゃん。幸せになるためには、自分を乗り越えることが必要なのです。他人に勝つことはさほど難しいことではないのです。本当に難しいことは、自分自身に勝つことなのです。自分が嫌いでバーチャルガールに、仮面を被った自分に依存する病…。ＷＡＮＮＡ−ＢＥ依存という恐ろしい病にかかっているみんくちゃんですが、仮面を被った自分こそが、本当に乗り越えるべき障壁であることに、みんくちゃんは気がついてきました。そしてさらに、本来の自分のもつ魅力に、みんくちゃん自身の魅力に、みんくちゃん自身のかけがえのない存在価値に、一体みんくちゃん自身がどこまで気付き得るか？？？？ みんくちゃんの回復は、その気付きに至った時にこそ初めてなし得るのです！！！
無事に戻ってきたＭａｃｏちゃんと、手を取りあって喜ぶＭｉｎｋちゃん。二人で「よかった音頭」なるものよかったよかったとぐるぐるまわりながら躍りまくる２人。浴衣姿で躍りまくる２人とオムくんが大変にらぶりぃですね♪ そんな二人に焦りつつも、ひそかに実はまざりたいＣａｎｏｎちゃん。Ｃａｎｏｎちゃんもまた、ひそかに注目されたいという欲求を持っているようですね。何かとパソコンの特技を披露したりするあたりにそれは認められます。特にみんくちゃんのためにいろいろと特技を駆使する叶花ちゃん。実は、みんくちゃんに自分を見てほしいと言う想いの表れなのかもしれません。
それはともかく、柚実ちゃんのデータを解析したＣａｎｏｎちゃんは、柚実ちゃんと先月号のストーカーが同じソフトをダウンロードしていることに気がつきます。そのソフトで邪悪な存在に？？？？ そこへ表れたのは、諸悪の根源である鏡でした！！！ 表れた鏡に対し、なぜこんなことをするのかと責めるＭｉｎｋちゃん。鏡はＭｉｎｋちゃんに対し「おまえになにがわかる ただのデータのくせに」と詰め寄ります。柚実ちゃんが花に必要とされているのなら、鏡は誰に必要とされているのか…？ 花は柚実ちゃんを必要としている。柚実ちゃんに育てられたコメット・リリーは、柚実ちゃんを必要としている…！！ それじゃあ、Ｍｉｎｋちゃんは誰を必要としているのか…？ Ｍｉｎｋちゃんは鏡のプログラムによって作られたバーチャル・ガール。鏡の作ったバーチャルガール。自分が創ったプログラムのはずなのに・・・。自分が創ったバーチャルガールなのに…。Ｍｉｎｋは自分を必要としてくれているのか？？？ Ｍｉｎｋは、お前は、一体オレを必要としてくれているのか？？？ おまえは、Ｍｉｎｋは、オレのなんなんだ…！！！！？？？？
おしえろと詰め寄り、悲痛な心の叫びを訴える鏡。自分を見て欲しい…自分を必要として欲しい…！！！ ＷＡＮＮＡ−ＢＥは、自分をみてもらえない鏡の心の叫びそのものなのかもしれません…！！！ そして、鏡が見てもらいたいのは、他ならぬＭｉｎｋちゃんなのかもしれません…。もしかしたら、鏡は、自分の作り出したバーチャルガールに、恋をしてしまったのでしょうか！！！？？？？
サイバロイドによってつぎつぎとＭｉｎｋｌｅに襲いかかる鏡のたくらみ。しかし、ゆらぐ鏡の心の奥底…。追い詰められて行く鏡が次に取る行動は？？？ そして、みんくちゃんは、本当の自分の魅力に気付くことができるのか？？？ ますます盛りあがるＭｉｎｋワールド、ますます目が離せませんね！！！
最後に一言…。先月の「スペシャル発表」のすっぽかしに続き、今月もサイン会に関する弁明が一言も載っていませんでした。サイン会の中止自体は仕方のないことですし、それ自体を責めるつもりはありません。しかし、一言、弁明なり謝罪なりが、誌上であるべきではないでしょうか？ こどもたちが社会を信頼できるように、こどもたちが社会のルールを守るための手本となり得るように、こども向け雑誌としての責任・使命を重んじ、出版社には誌上での誠意ある謝罪を節に望むものであります。大人たちが嘘をつきこどもたちを裏切りつづける限り、こどもたちは他人を信頼しあえない不幸な社会を未来に作っていくことになるのですから。
今月の扉もカラーです♪ ここのところカラーの扉が続いており、ファンの皆様としてもうれしいところです♪ その今月のカラーですが、これまた大変萌えるカラーなのです♪ Ｍｉｎｋｌｅの３人が保安官とかポリス風の格好でカッコよくキメているのです！！！ 腰に手を当てて自信満々に銃を構えるＭｉｎｋちゃん♪ ウィンクしながら銃をキュートな笑顔で構えるＣａｎｏｎちゃん♪ 両手で銃を目の前で構えてペロリと舌を出すＭａｃｏちゃん♪ たいへんキュートでカッコいいこの３人のショット、そして、背景に浮かび上がるキーボードのフォト。そして、「この３人（Ｍｉｎｋｌｅ）に つかまえられない ハートはないっ！！」…という、セイントテールと逆パターン風の煽り文句が配置されています♪ 未来のハイテク警察を彷彿とさせるたいへん萌えもえなショットに、ごろごろに転げまわったファンの皆様の姿が目に浮かぶようです♪ こういったショット自体はお約束といえばお約束ですが、Ｍｉｎｋｌｅとしての構成に大変な新鮮味を感じるのも事実でしょう♪
さて、話は決して穏やかではありません。前回の話で明らかになった鏡の哀しい過去。そして、「誰がオレを必要としてるんだ！？」…激白される鏡の心の叫び！！！ Ｍｉｎｋは自分の何なのか？ 一体誰が自分を見てくれるのか…？？？ Ｍｉｎｋちゃんにとっても決して他人事ではない問い。もしかして誰かに観とめてもらいたかったのかと問いながら差し伸べるＭｉｎｋちゃんの手を、思わず鏡は叩き返してしまいます。自分をジャマ者にした連邦やＤ・Ｗ社を見返してやると叫ぶと、鏡は立ち去ってしまいます。ただただ呆然と見送るしかないＭｉｎｋｌｅ。一体鏡に何があったのか？ 決して鏡の悩みが他人事ではないＭｉｎｋちゃんは気になっていました。
そして、そんなＭｉｎｋｌｅと鏡のやりとりを見ていた一人の人物…。それはモッくんでした。かつてコンサートの時に楽屋に現れ、そしてロケーションの時にＭｉｎｋちゃんにチカンをやらかしたあやしい人物…！！！ 一体Ｍｉｎｋちゃんに何をするつもりなのか？？？？ モッくんの疑念が段々に大きくなっていくのです。
場面は変わって街中。何やら楽しげなみんくちゃんたち３人娘♪ 超楽しみなお仕事があるようですが、それは…？？？？ 変身した３人の姿は、な、なんと………！！！！！！？？？？？？？ そう！！！ 間違いありません！！！！！ この姿は、間違いなく「婦警」さんです！！！！ カラー扉のＭｉｎｋｌｅは未来風ポリスという感じの格好でしたが、実際の本編では、日本の婦人警官に扮したＭｉｎｋｌｅの３人が現れました！！！ 言うまでもなく、カッコよくキメまくったＭｉｎｋｌｅの３人に、扉に続いて萌えまくりなファンの皆様もかなり多いことでしょう！！！！ しかし、何ゆえに婦人警官なのでしょうか？？？？ ま、まさか……！！！？？？？
１度やってみたかったときゃーきゃーはしゃぎまくるＭｉｎｋｌｅに、思わず怒鳴るモッくん。あまりの３人のキャピキャピぶりに、Ｓ宿署員の皆様が思いっきり引きまくっていました。最近、３人娘がきゃーきゃーはしゃぎまくるシーンが定番になっていますね♪ 一緒にはしゃぐオムくんもなにげに可愛いですね♪ さて、署長がマイクを握り、皆の前で「秋の交通安全週間」についての朝礼を行なっています。
この時期、全国で実際に秋の交通安全週間が展開されていたのは、皆様の記憶にも新しいことでしょう。モータリゼーションの波により増えつづける自家用車ですが、痛ましい交通事故が年々後を絶たないのも事実です。年間に多くの尊い生命が交通事故により失われている現実を、この際、皆様にも認識していただきたいものです。そして、安全運転、安全歩行を心がけて欲しい…。立川先生からのさりげない交通安全への願いが、もしかしたら込められているのかもしれませんね？
さて、その交通安全週間の取り締まり強化キャンペーンとして、恒例の「一日署長」がＳ宿署に応援としてかけつけてくれたという署長のコメント…！！！ そのコメントに合わせて向けられる多数の報道陣のカメラ…！！！？？？ ま、まさか……！！！！！？？？？？
そう！！！！ その「まさか」なのです！！！！ Ｍｉｎｋｌｅの３人が「一日警察署長」として就任したのです！！！！ 「一日警察署長」といえば、かつておととしの１２月号の企画「あなたもＭｉｎｋをプロデュースしない？」にて募集され、準グランプリとなった伝説のあのネタではありませんか！！！！ あの発表の時に、Ｍｉｎｋちゃんに捕まってみたいとか取り調べしてもらいたいとか叫びまくったファンの皆様が大変多かったことは、未だに記憶に鮮明です♪ その時のネタが、Ｍｉｎｋｌｅのネタとしてここに約２年の歳月を経て実現されたのです♪ アイドルもののネタとして、いわゆる「お約束」でありながらも、３９０万人のファンの皆様が願い、そして、おそらくは実現しないであろうとも思われていたこのネタが、こうして実現されるところに、立川先生の心意気を感じます♪ この「あなたもＭｉｎｋをプロデュースしない？」の企画で採用されたネタは、入選作の中ではほとんど無く、グランプリ（特別篇「黄砂の果ての王子」としてストーリー化）以外では、ユニーク賞に入選した「グループデビュー」のネタが、現在Ｍｉｎｋｌｅというユニットとして実現されているに過ぎません。今後、これらのネタが採用されていくのでしょうか？ 楽しみです♪ 一日警察署長ネタについては、立川先生が自ら「Ｍｉｎｋちゃん制服にあいますね（はぁと） パレード見たい！」とのコメントを載せております。どうやらこの後のストーリーでパレードも予定されているようですし、立川先生の万感の想いが込められているのが今回のストーリーなのかもしれませんね♪
今をときめくＭｉｎｋｌｅの一日警察署長♪ 世間の関心も高く、たくさんの報道陣が詰めかけました♪ これだけの関心を引くのであれば、この秋の交通安全週間も注目を浴び、痛ましい交通事故の減少に少しは貢献できるでしょうか？ 楽しげな見かけとは裏腹に、警察関係者の悲痛な努力が感じられる企画でもあります。予想通り、パレード予定の表通りには、たくさんの人だかりとのこと♪ Ｍｉｎｋｌｅになってますます絶好調のＭｉｎｋちゃんの人気、ファンとして嬉しい限りです♪ Ｓ宿署長もその娘さんも我等３９０万人のＭｉｎｋちゃんファンの一人とのこと♪ 幅広いファン層に、あらためてＭｉｎｋちゃん、そしてＭｉｎｋｌｅの実力が伺えますね♪
パレードには予想以上の人出があるようです♪ Ｍｉｎｋｌｅの公式サイトのおかげだとのことですが、さらにこうの公式サイトは、ファン同志でチャット、携帯電話での情報交換ができるという優れものです♪ このサイトについて、Ｍｉｎｋｌｅの３人は初耳とのことですが、ＭｉｎｋちゃんとＭａｃｏちゃんはともかく、Ｃａｎｏｎちゃんが知らないというのは意外な気がします。あるいは、叶花ちゃんとしては知っていて、Ｃａｎｏｎちゃんとしては知らないことにする…というカモフラージュかもしれませんが、Ｃａｎｏｎちゃんの驚きの表情から察するに、本当に知らなかったようにも思えますね☆ だとすると、公式サイトって誰が作っているのでしょうか？ バードミュージック絡みでは、サイトを作れるのは叶花ちゃん以外にいないような気がしますが…？ ちょっとした謎が出来てしまいました。しかし、自分たちのファンサイトの存在を知らないＭｉｎｋｌｅって…（苦笑）。モッくんが怒るのもわかる気がしますね☆ モッくんのツッコミを誤魔化して、署長と握手して妙にハイテンションな意気込みを示すＭｉｎｋちゃんは、「秘密兵器」を取り出します。 オモチャの手錠なんですが、どうも単にネタとして持ってきたというわけではなさそうで、Ｍｉｎｋちゃんは本気で持ってきたか「ごっこ」のつもりで持ってきたのか…？？ いずれにしても、Ｍｉｎｋちゃんの無邪気さが微笑ましいですね♪ 違う世界へイキっぱなしでやたら一日署長に燃えまくるＭｉｎｋちゃんを見て、モッくんも「いつもあーなんです」とあきらめのコメント…。マネージャーとしてのモッくんの苦労が垣間見れるシーンでもあります。警察庁の防犯ネットワークシステムを見学するＭｉｎｋｌｅの３人。そのすごさに圧倒されるモッくんです。そこへ、何やら事件でしょうか？ ネットワークに通報が入ったようです。即座に使命感に燃えてオモチャの手錠を構えるＭｉｎｋちゃん。まあ、一日署長が実際に事件を手がけるわけではないのですが…。
さて、パレードです♪ 笑顔で観衆に敬礼をするＭｉｎｋｌｅが、キュートかつ可愛らしいですね♪ 特にＭｉｎｋちゃんは、１ページをほぼ全部使い切っての大アップです♪
すがすがしいまでの大アップシーン＆制服に萌えられた皆様の姿が容易に目に浮かびます♪ それにしても大変な人出です。名実とともに頂点に達したＭｉｎｋｌｅの実力・人気には、ファンとしては感無量ですね♪ …とか思っていたら、いくらＭｉｎｋｌｅが人気絶頂とはいえ、妙に観衆の数が多いようです。交通安全週間のキャンペーンであるにも関わらず、観衆が多くて渋滞がおきるほどになって、交通障害が引き起こされているというのは、誠に皮肉な結果であると言わざるを得ません。人気のＭｉｎｋｌｅを起用するという警察のアイデア自体はすばらしいのですが、人気絶頂のＭｉｎｋｌｅをパレードに出すというのは、警察の行為としては不適切であるとしか言い様がないでしょう。まあ、もっとも、交通安全週間行事というのは、警察と自治体の共催であることが多いですから、このイベントを企画したのは、どうやらＳ宿の役所であると考えられます。公共事業が裏目に出るという、行政体質のダークゾーンを、立川先生なりに風刺しているのかもしれませんね。
…ですが、観衆の数は、Ｍｉｎｋｌｅの人気のためというには説明しきれないくらい、異常なほどに膨れ上がっていました。白バイ隊もマネージャーのモッくんにＭｉｎｋｌｅへの付き添いを要請するほどです。３９０万人のファンの皆様がいくら熱心とは言っても、警察が人出を読めないというほど異常に集まるということは無いでしょう。
…と言っている矢先に、その背後にいたのは……やはり鏡でした！！！ 悪さをしたらきっちりタイホすると叫ぶＭｉｎｋちゃん。シリアスなシーンながらも、どこかＭｉｎｋちゃん、「勘違い」してますね…☆ 不敵な笑いを浮かべる鏡。そこへ、モッくんがバイクでＭｉｎｋちゃんの傍までやってきていました。モッくんの目に、あの花火大会の日にＭｉｎｋちゃんに接近していたあの男の姿が目に映りました。話ぶりからしてもこの男とＭｉｎｋちゃんが知り合いであることは明らかです…。自分の知らない男とＭｉｎｋちゃんが知り合っている…？ 自分の知らないことがＭｉｎｋちゃんに起こっている…？ 半ば呆然となってＭｉｎｋちゃんをみつめるモッくん。しかし、鏡の正体をＭｉｎｋちゃんはモッくんに説明できません。そもそも未来人だなんて言っても信じてもらえないでしょうし、鏡の正体を説明することは、自分の秘密をモッくんに明かすことになるのです。そしてそれは、みんくちゃんが未来人によってデリートされることにつながる可能性もあるのです。
戸惑うＭｉｎｋちゃんでしたが、周囲の状況は、それどころではありませんでした。「Ｍｉｎｋ」「Ｍｉｎｋ」と口々に叫びながら、パレードカーに詰め寄る異常な数のファン達が…！！！！ そのネコの眼のような異常な目つき…！！！！ 疑いようもありません！！！ たくさんのファン達がサイバロイドと化していたのです！！！ その頃、警察庁の防犯システムには、パレードを中心に警告ランプが異常に広がって行く様がまざまざと映し出されていました。パレードを中止しようにも、車がもはや動けないという事態にまでなっていました。しかし、この異常なまでのサイバロイド…！！！ 鏡は、Ｍｉｎｋｌｅのファンサイトにウィルスをしかけたと、不敵に笑いながら言います。それも、単なるコンピュータウィルスではないようです。ファンサイトにアクセスした人間自身に感染するウィルスのようなのです！！！ ＷＡＮＮＡ−ＢＥ
Ｖｅｒ．２の放つ強烈なウィルスが、たくさんのサイバロイドを生み出す…！！！ しかも、ウィルスはチェーンメールのごとく、コールした相手に感染するのです！！！ コンピュータウィルスの脅威をまざまざと見せつけた鏡！！！ 文字通り人々をチェーンでがんじがらめにし、サイバロイドとして支配する…！！！ 鏡の恐ろしいＷＡＮＮＡ−ＢＥのプレゼンテーションは、止まるところを知りません！！！ あまりの仕打ちに、Ｍｉｎｋちゃんの怒りも頂点です。今すぐ元に戻してと要求するＭｉｎｋちゃんを鏡は拒否し、「アイドルは注目されるのがあたりまえだろ」と言います。
注目されたい…！！ 認めて欲しい…！！！ 他者の愛情を受けずに育ってきた人は、自分の存在を強迫的な行動や嗜癖（依存）行動などでどうにか顕示しようとします。心の空虚を満たし、何かにすがることで自分のバランスを保とうとする…！！！ 鏡はもはや、自分のプログラミングの実力を示すことでしか、自分の価値を見出せなくなってしまっているのです。アイドルとして誰からも必要とされているＭｉｎｋちゃん。それに引き換え、こんなに自分のプログラミングの実力を示しても認めてもらえない自分…！！！ おまえになんかオレのきもちはわからない…誰にも必要とされないオレの気持ちなんか…！！！ 拗ねた鏡の悲痛な叫び…！！！
そしてその叫びは、「みんく」ちゃんにとっては、決して他人事ではありませんでした。「わかるよ バカッ！！」…そう叫ぶと、「みんく」ちゃんは、オモチャの手錠で自分と鏡の腕を繋いでしまいます。先ほど言っていた「タイホ」のつもりなのか…？？？ しかし、どうもそういうつもりではなさそうです。悲しい表情で鏡をみつめる自分…。目の前にいる鏡は、まさに自分の姿…！！！ ファンのみんなに必要とされている自分、モッくんがいつも見ている自分…、それは決して本当のあたしじゃない！！！ ほんとうのあたしは、好きな人に気付いてもらえないちっぽけな女の子…。「みんく」ちゃんは、そんな自分の姿と鏡を重ね合わせます。だからこそ、たとえウソのあたしでも、Ｍｉｎｋでも、必要としてもらえるのならばがんばりたい…！！！
激白する「みんく」ちゃん…。自分を「ちっぽけな」と称しているところに、みんくちゃんの重篤な病が見えています。自分をちっぽけな存在としてしか認めることができない…。自分と「Ｍｉｎｋ」を比較し、本当の自分の価値に、輝きに、気付き得ないでいる…。それがみんくちゃんの根本的な病なのです。鏡は一見、自分の特Ａプログラマーとしての価値に自信を持っているかに見えます。だからこそ、ＷＡＮＮＡ−ＢＥで自分の力を認めてもらいたかったのでしょう。しかし、鏡は、特Ａプログラマーとしての自分にすがるあまり、「本当の自分」の価値に気付き得ないでいるのです。本当の自分自身の価値に自信が持てれば、「バーチャルアイドルとしての自分（＝Ｍｉｎｋ）」や「特Ａプログラマーとしての自分」にすがりっぱなしでいる必要は無いのです。素のままの、本当の自分自身の本当の魅力…。それが一面ではアイドルや特Ａプログラマーとしての魅力に見えているだけで、本当は自分自身の放つ固有の魅力であり、価値なのです。自分の価値を見失っている自分たちという共通項に、みんくちゃんは気がついているのかというと、必ずしも意識のレベルではそうではありません。しかし、本来の自分が悲痛な叫びをあげているという共通の姿には、少なくとも無意識のレベルでは気がついているようですね。これが意識化できれば、みんくちゃんの病は回復しているということなのですが…。
認められたいと頑張った鏡。だからこそつらい…！！！ 頑張っているからこそ、よけいモッくんとの出会いがつらいみんくちゃんは、鏡の辛い叫びが痛いほどわかりました。鏡は本当は、こんな悲しいプレゼンテーションのためにＷＡＮＮＡ−ＢＥを作ったわけではない…！！！ それは、オムくんの存在が一番良く証明しています。鏡がこんなに悲しい目的のためにＷＡＮＮＡ−ＢＥを作ったのならば、あんなに愛らしくやさしいオムくんが案内役にはなっていないはずなのです。本当は、人々に夢を与えたい！！ 楽しく嬉しく素敵な夢を与えたい！！！ 「なりたい自分」に変身して、つかの間の違った自分を体験できたら、どんなに素敵だろう…？？？ ＷＡＮＮＡ−ＢＥは、鏡がそんな思いで作った、夢のソフトなのかもしれません。オムくんはもしかしたら、鏡の本当の姿、鏡の本当のやさしさそのものなのかもしれません！！！ みんくちゃんは、鏡の悲しい偽りの行為を止めさせたいと思いました。偽りの自分の行為ではなく、本当の自分の姿を、本当の鏡のやさしさを取り戻してほしい…！！！ それまでこの手錠を一生はずさない！！！ 「みんく」ちゃんはそう叫び、決して手錠を外そうとしません。鏡は、はなせとＭｉｎｋちゃんに要求します。オモチャの手錠…。男の力で本気になれば、決して外せない手錠ではありません。それはＭｉｎｋちゃんにもわかっていることでしょう。それでも敢えてＭｉｎｋちゃんは、手錠で自分と鏡を繋げつづけます。そして、その手錠を「外せない」鏡…！！！ 「自分と同じ姿」の鏡…！！ だからこそ、鏡のやったことは見届ける…！！！ そんなＭｉｎｋちゃんの叫びに、鏡もまた「自分と同じ姿」のＭｉｎｋちゃんを見出したからこそ、手錠を「外せない」のでしょうか？
サイバロイドたちが、ついにパレード車に乗りこみ、Ｍｉｎｋちゃんに迫ってきました。車によじ登ろうと、鏡の足を掴むサイバロイド！！！ 鏡は足を取られ、車上に倒れこみます。主である鏡のこともわからず、暴徒と化すサイバロイド。Ｍｉｎｋちゃんは、鏡をかばいに覆い被さります。その瞬間、まばゆい光が車上に起きます！！ ＭａｃｏちゃんとＣａｎｏｎちゃんが、携帯から光を放ち、そして、Ｍｉｎｋちゃんもまた、鏡をかばいながら、携帯から光を放っていました。３人が一体となって、「おねがいＮＥＴＷＯＲＫ」を発動しました！！！ Ｍｉｎｋちゃんの腕に抱かれながらＭｉｎｋちゃんの放つ輝きに目を奪われ、ドキドキし呆然となる鏡…。ウィルスに侵された人々の、その悲しいチェーンに向かって放たれる「ＳＯＮＧ」！！！ Ｍｉｎｋちゃんの輝くＳＯＮＧは、一瞬にして人々のチェーンを打ち砕き、あたたかいネットワークによってウィルスを撃退しました。そして、そのあたたかいネットワークは、鏡の心のチェーンも砕きました。
「わかるよ 鏡だってがんばったんだよね」…という「みんく」ちゃんのメッセージが鏡にきこえたとき、鏡の眼から涙がこぼれました。その時、Ｍｉｎｋちゃんは鏡の手錠を外しました。鏡の心の解放を象徴するシーンでもありますが、Ｍｉｎｋちゃんが鏡と心を交し合い、もう鏡は大丈夫だと確信した証でしょう。思わず顔を赤らめ、手をひっこめてしまう鏡。Ｍｉｎｋちゃんと手錠越しとはいえ、手をつないでいたということが、とっさに恥ずかしかったのでしょうか。鏡もまた、Ｍｉｎｋ（みんく）ちゃんの放つ天使の輝きに魅せられていた一人なのです。そしてそれよりも、きっと、人から愛されるということに、鏡は慣れていないのかもしれません。そんな鏡の様子にちょっと戸惑いつつも、Ｍｉｎｋちゃんは「いっしょにうたって」と、慈愛に満ちた笑顔で語りかけ、手を差し伸べます。はたして鏡がＭｉｎｋちゃんと一緒に歌ったのか？ それは定かではありません。しかし、Ｍｉｎｋちゃんのあたたかいネットワークによって心を解き放たれた沿道のファンたちは、Ｍｉｎｋちゃんとともに歌声を上げつづけていました…。
Ｍｉｎｋちゃんたちが自分を助けたことが信じられない鏡。なぜと問い詰める鏡ですが、Ｍｉｎｋちゃんは笑顔で語りかけます。「ほっとけないよ。だって鏡は友達になれるコだもん」。自分と同じ、だから、友達にきっとなれる…！！！ Ｍｉｎｋちゃんは、鏡を特殊な存在ではなく、一人の人間として心を開いてやさしくみつめました。自分を認めて欲しくて頑張って、でも認めてもらえなくてつらくって…、一体自分とどこが違うのだろう？ 同じだから、自分と同じだから、だったら友達になれる…！！！ だから、手錠じゃなくて、本当はちゃんと手をつなぎたかった…！！！ Ｍｉｎｋちゃんは、鏡に手を差し伸べます。
今まで製品としてみてきたバーチャルガール…。しかし今、鏡の目の前にいるのは、決して自分と違わない、自分と同じ人間…。自分と同じ姿の、一人の女の子…！！！ そして、「友だち」…！！！ ボクと、このボクと友達になってくれる…？？？ 鏡は信じられないような眼でＭｉｎｋちゃんをみつめました。そして、ただただ照れてドキドキしながらも、Ｍｉｎｋちゃんの差し伸べる手を、いつしか握り返していました…。
心を開きはじめた鏡…。しかし、その鏡を突然襲った人物が…！！！？？？？ 鏡を捕らえたのは、「サイバーセキュリティ」と称する３人の女性でした！！！ もしかして、この３人は、鏡を追いかけつづけてきたチェイサーなのでしょうか？？？？ 長い髪の隊員、巻き毛の隊員、黒髪の隊員…と、この３人、どこかみんくちゃんたち３人娘を彷彿とさせるような姿をしているのですが…？？？？？？
大変な事態になりました！！！ 鏡がついに囚われたばかりでなく、ついにＭｉｎｋｌｅの存在が、未来のサイバーセキュリティに知られてしまいました！！！ 時空管理法第４条にひっかかれば、関係者は全てデリートされてしまうのです！！！ ＷＡＮＮＡ−ＢＥとめぐり合ってから常に付きまとっていたこの心配が、ついに現実味を帯びてきてしまいました！！！ せっかく心を開きかけた鏡。しかし、ついにみつかってしまった鏡とＭｉｎｋｌｅ！！！！ 大波瀾のＭｉｎｋワールド、ますます眼が離せません！！！
ところで、先月から気になっているのが、鏡の１人称です。先月はすべて「オレ」になっていましたが、今月は、特に後半が「ボク」になっていました。もしかしたら、鏡もまたＷＡＮＮＡ−ＢＥ
ＶＥＲ．２のウィルスに自ら侵されていたという見方もでき、それゆえの「オレ」なのかもしれません。あるいは、自分を見失った時の叫びの１人称が「オレ」なのかもしれませんね。自分を取り戻した鏡は、少なくとも「ボク」と称していますので…。単なる誤植かと思いきや、もしかしたら、この１人称の違いには、意味があるのかもしれません。その後の使われ方に、少し注目してみることに致しましょう☆
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